【52】通勤電車で読む『大学受験のための小説講義』
大学受験のための小説講義(ちくま新書、石原千秋)以前にこちらの日記でも取り上げた本の姉妹書です。その時、「実は間違って買ってしまった」と言いましたが、本当に買いたかったのは、こちらだったのです。前にもちょっとだけ触れたように、大学受験の頃に「現代文」が苦手だった記憶があったのですが、「評論文」はむしろ得意であって、本当に苦手だったのは「小説」だったと思い出してきました。好不調の波が滅茶苦茶激しかったので、苦手というよりも掴み所が無かったと言った方が正確かもしれません。でも、勉強しなかった(=仕方が分からなかった)割には、小説を読み漁った夏休み直後とか何故か成績が伸びた思い出も…それはさておき、本書ではいわゆる「小説を読める」ようになる為、入試問題をモチーフにして、問題を解く為の暗黙のルールを審らかにしています。こう考えてみると、入試問題の「小説」は学校空間での「道徳」をいかにしてそこから読み取りまとめることに尽きるか痛感させられます。気が付くのが十数年遅すぎましたね。