訪問看護 〜本音に寄り添う〜
「娘の結婚式に参加したい」これが患者の本音だった。「団地の下で排泄&扇子咥えてラリってる。どうにかならないか。」依頼内容はこんな感じだった。他の住民に毎日のように脅迫文を投函、吸い殻をドアポストにぶち込む。部屋の中で奇声を上げまくる。上記状態である為、団地の住民から「出て行け」と署名活動をされており、精神科クリニック&地域包括&保護課もお手上げ状態。管理者や主任も「これは無理...」となり、そうなると「HIKO、よろしく!!」といった定番の流れに。自宅に訪問するが不在で全く会えない。電話をするが全くでる気配がない。なんとか存在を認知して貰いたく手紙&留守電を残すようにした。1週間ほど経った頃に不在のため引き返そうとした時階段を降りてきた1人の女性と目が合う。「もしかして、あなたがHIKOさん?」神出鬼没な伝説のポケモンに遭遇した時の気分だった。詳細は覚えていないが今しかチャンスがない!!と思いワンナイトを狙うハンターの如く口説いて自宅に入室。意外にも室内は整頓されており異臭もなく、夏の定番のコバエもいない。「コーヒーでもいい?」とおもてなしをしてくれた。これ期限とか大丈夫か?など一瞬心配になったが、過去に古の急須&ポット&庭の石で浄水した水で作った緑茶を飲んだ私からすれば余裕で許容範囲。次回、どんな会話や関わりをしていったのか?を記憶を遡り綴っていきます。