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ふゆゆんの日記

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July 15, 2009 楽天プロフィール Add to Google XML

「千の嘘」ローラ・ウィルソン著 感想 本のある暮らし(27258)」
[ 本 ]    

●読んだ本●


「千の嘘」ローラ・ウィルソン著 

日暮雅道=訳 創元推理文庫











■あらすじ(抜粋)


母の遺品を整理中に
モーリーン・シャンドという女性の
日記帳を見つけたエイミー。

一見平凡なその記述に
違和感を覚えた彼女は、

モーリーンについて
調べはじめる。

だが、
18年前にシャンド家で起きた
殺人事件のことを知り、

モーリーンの母や姉と
じかに接触を持った直後から、

エイミーの身辺では
不審な出来事が相次ぐ。

事件は
まだ終わっていないのか?


幾千もの嘘が彩る
悲劇の真実とは。








■感想


モーリーンと一緒に
数十年を生きた気がした。

なんて一冊だ。

あっという間に
捕り込まれた。


人の抱える問題の発端は、
かなりの範囲で
育成環境から派生しているものだと思う。

この物語は、
それらの点を踏まえて描かれており、

秘密を辿って行くエイミーが背負っている

苦しみやハンディを絡ませつつ、
本題のシャント家の

恐ろしい事実と人間の愚かさ、
醜さ、弱さを徹底的に書いてある。


深く、重く、苦しく、悲惨で残忍だが
通常の生活では見えて来ない

家庭内の問題に立ち入った
素晴らしい作品だと思った。


一ページ目から魅了され、

エイミーの問題も、
シーラの苦悩も、

自分のもののようにリアルに感じて
あっと言う間に読み終えた。

さすがイギリスの作家だと感心した。


最近の私にとっては
かなり例外的な一冊だった。


本書は2006年度の英国推理作家協会賞
最優秀長篇賞にノミネートされた。

最後に書かれていた
千街昌之氏の解説も秀逸だった。

こんな風に始まっている。


―・―・―・―・―・―・―・―・―


本文より先にこの解説をお読みの方には、
あらかじめ警告しておいた方がいいだろう。

本書に描かれているのは、
正真正銘の地獄である。

この地獄は小さいけれども、
最も救いがなく、
どこにも逃げ場はない。

その名を「家庭」と呼ぶ。


本書は
血のつながった家族のあいだで行われた虐待と、

それを発端として数十年後まで尾を引く
悲劇の物語である。


読者には、
この地獄から目を背けない覚悟が必要とされる。

しかし、
単におぞましいばかりの物語ではないということは、
ラストまで読み通した読者には明らかであろう。


―・―・―・―・―・―・―・―・―・―


『この地獄は小さいけれども、
 最も救いがなく、
 どこにも逃げ場はない。

 その名を「家庭」と呼ぶ。』



胸を刺すこの一文を読んだだけで
本書の壮絶さが伝わると思った。


「家庭」の中の出来事は
外の人には見えないものだ。

事件が公になって
初めて外部の人たちは事実に驚く。


私の両親の事だって
外部の人達がどれだけ知っていただろうか。

あの強烈な母を「温和だった」と語った
母の同僚の方を思い出す。


悲惨な物語が語られて行く中で、
過去を振り切ろうと

現実に振り回されながらも
エイミーのバイタリティやエネルギーに

救いがあったなぁ。


お父さんには振り回されるばかりで
エイミーの弱さが顕れていて

ちょっとハラハラしたり
一緒に怒ったり。


そんな中で純粋に思った事は、
こんな目に合っても正気を保ち、

仕事をこなして生きていられる人が
いるものだろうか?

と言う疑問と、
そんな酷い目に合っていないのに、

規則正しい生活や
やるべき事すら出来ずに

自己肯定出来ない
小さい自分がいるという事。

(実に残念だ・・・|_;)・・・・・)


前を向き、
自分の足で人生を歩んでいる
エイミーとシーラに拍手を送りたい。



素晴らしい作家だが、
翻訳されて出版されているのは

本書だけなのが残念だ。


創元社さーーーん、
もっと出版して下さい!!

買いますからーー!



















Last updated  July 15, 2009 23:25:40
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面白そうですね~ヽ(^。^)ノ   madaraさん


書き忘れました^m^   マダラさん


madara様~★   ふゆゆんさん


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