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迷子の大人たち

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2009.09.20
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お遍路11日目。

浜吉屋さんに荷物を置いて早足で歩くと27番神峯寺になんと40分で着いてしまった。境内を歩いていると佐倉のおっちゃんがベンチに座っていた。私も隣のベンチにって休憩。

おっちゃんは今日ドライブイン27という浜吉屋の近くにある民宿に泊まるそうだ。荷物を持っていたので民宿に置いてくれば良かったのにと言うと、はじめて気付いたように、ああそうだねとのんきな事を言っている。

暫く休憩しながらそろそろ高知市ですね、なんて話をしていると思い出した。1時間半で帰らなくちゃ。おっちゃんは納経を済ませたらしく坂を降りて行った。

私も納経を済ませて時間を見ると15時をちょっと過ぎている。いかん、走って帰らなきゃ。これじゃまた走れメロス状態だな。山門を出た途端、走り始めた。依然として身体は軽い。

走るというより急な下りの山道なので跳ぶに近い。だが荷物がないので全く膝に負担がかからない。山道を終えてアスファルト道に出る頃に佐倉のおっちゃんに追いついた。

あらためて浜吉屋のおばちゃんと賭けをしていることを告げると少し笑って「頑張って」と言ってくれた。あんまり笑わない人だと思ったのでちょっと嬉しい。

坂道を半分下りてくる頃には完全にマラソンになっていた。我ながらあほうだな。でも身体はすっかりハンドボール部に所属していた大学時代に戻った感じがして楽しい。

遍路前半で歩くのが楽しかったのはココくらいだと思う。逆に言うとそれ以外は常に足の付け根が痛むだのマメができるだの肩や首が痛むだのと何かしらの故障を抱えて痛みを堪えながら歩いていた。

後に足摺岬を越えた辺りで気付くのだが、足の付け根の関節が妙に痛むのはザックを背負うポジションが悪いからだったのだ。本来もっと上の方で背負うべきなのを骨盤に少し当るようにして背負っていたために骨盤の歪みが痛みとなって現れていたのだろう。

他の歩き遍路を見ていてもザックを正しい位置に背負えているのは案外稀だった。私の経験からも、ザックの正しい背負い方は必ず登山用品店や登山に馴れた人に教わり、調節してもらった方が良い。正しい背負い方をすると余り荷物が重く感じないものだ。

あんまり分かりやすいサイトは無かったけど、ここ辺りは最低一読した方が良いですよ。

ともかく最後は完全にダッシュ状態でなんとか浜吉屋に30分ほどで到着。玄関開けておばーちゃん呼んでゆっくりとおばーちゃんが登場するまで5分近く辛抱強く待った。

「本当に1時間半で戻って来ちゃった」おばーちゃんも信じられないというような顔を一瞬みせたがその直後に、ブブブっと1発かまして何事もなかったように「疲れたやろ、もうすぐ風呂沸くよ」と言って台所へ消えていった。

い、今の一発は驚きの表現ですかね?それともそんなの「へ」でもないと言うこと?

ともかく余りに平然とするのでそんなの気にする方がおかしいんじゃないかと思えてくるほどだ。

この日は他に神奈川のおっちゃんと、はじめてお会いする山口から来たと言うおっちゃんと、もう一人はじめて会う物静かなおっちゃんが宿泊していた。お遍路に来てはじめて3人もの同宿者が居たので少し賑やかな感じの夕食となった。

山口氏は年頃の独身娘を神奈川のおっちゃんの息子に紹介したいと鼻息荒く詰め寄っていた。少し迷惑そうな顔をしているの顔馴染みのおっちゃんを私はニヤニヤ眺めながらビールを飲んだ。

多分人生楽しむことを知っているおっちゃんは、そんなの子供自身に任せたらいいじゃないか、と思っていたに違いない。

後にこの山口氏は夏は暑くてシンドイと言って途中で帰郷することになるのだが。ともかく辛いシンドイが口癖で愚痴ばかり言う人だった。

もしかしてお婿さん探しの旅だったのかね?過干渉な山口氏が娘さんから敬遠されている様子が目に浮かぶようだ。子供は親の世間体や見栄を保つ道具じゃあない。

親が子供に与えられる最大の教育というのは、自分らしく人生を楽しむこと(=幸せに生きる術)を教えることではないか?それを勘違いして親が幸せになるための道具として見た時、子供は敏感にそれを察知して親を嫌いになるものだ。

そうでない場合、心の優しい子の場合は親から見た良い子を演じようとして本当の自己とのギャップに苦しみ、鬱になったり引き篭もったり苦しい人生を送ることになる。


こんな親も子も苦しみ、誰も楽しくない、無価値な時代が早く終われば良いのに・・・・・





「ねはんの里」 
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Last updated  2009.09.20 21:33:38
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