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台風の中、『ヴェニスの商人』を観に出かけました。
JR浜松町駅から自由劇場まで歩く間に、 強風に吹き飛ばされそうになった以外は、問題なくたどり着けました。 悪条件の中やって来た観客は私の予想以上に多く、 席の埋まり具合から察するところ、脱落者は3割程度です。 前日の時点では、もっとひどい状況を想像していたんですけど、 あまり影響はなかったみたいですね。 帰れるかどうかも心配だったのですが、劇が終わって外に出てみると雨は上がってました。 台風の話はこれくらいにして劇の感想ですが、 こういう話だったんですか、『ヴェニスの商人』って。 これではシャイロックがあまりにもかわいそうではないかと。 私はこの作品を見るのが初めてなので勝手な推測に過ぎないのですが、 『ヴェニスの商人』は本来、 「ざまあみろシャイロック!」 「胸がすっとしたぜ!」 というような楽しみ方をする劇なのではないでしょうか。 シェイクスピアはそのつもりで脚本を書いたのではないでしょうか。 ところどころに散りばめられたユーモアや、 物語の展開から察すると、そのように思えます。 だから、観客がシャイロックに少なからず感情移入する『ヴェニスの商人』というのは、 きっととても斬新なものなのでしょう。 差別の問題や打ちのめされた哀れな老人のことを思いながら私は、 ハッピーエンドで終わる物語を とてもハッピーとは言い難い気持ちで見届けました。 物語の結末を「めでたしめでたし」と受け入れるような気分にはなりませんでした。 もともとは憎まれ役であるシャイロックにスポットライトを当てたことで、 物語のバランスが崩れたという見方をする人もきっといるでしょう。 ですが、「正義」であり「勝者」であるポーシャやアントーニオーたちの 晴れ晴れとした笑顔に覚える違和感が、 シャイロックという男の哀しみをさらに浮き彫りにしているように私は思います。 シャイロックはなぜ「1ポンドの肉」にああも執拗にこだわったのか。 なぜあのように偏屈でかたくなな心を持つようになったのか。 どれだけ冷たい仕打ちに耐えて、生きてきたのか。 劇中で描かれることのないシャイロックの半生にまで思いが及ぶ、 いい舞台だったと思います。 シャイロック役の日下武史さん、さすがでございました。 [劇団四季]カテゴリの最新記事
水色あざらしさん
浜松町はうちの会社の最寄り駅、でも四季劇場はまだ行ったことがありません。台風の中おつかれさまでした。シャイロックはユダヤ人ですね。ユダヤ人の金貸しにスポットをあてた演出、新鮮だと思います。(2004.10.12 22:43:26)
Papagena48さん
浜松町にご勤務とはうらやましいです! 会社帰りにライオンキングを観劇、なんてことも可能なわけですね。 でも、近すぎると逆になかなか行かないものですよね。(2004.10.12 23:19:02)
日下先生 どうでしたか?
いいなぁ~。 僕は、日下先生の作品「赤毛のアン」 「異国の丘」をテレビしか見たことはないんです・・。 ー回 生で観てみたい・・・。(2004.10.13 15:18:11)
ハンス1989さん
日下さんが無言で立っているだけで、劇場内が重苦しい空気に包まれました。 抑え目の演技、という気がしたんですけど、それが逆に良かったのかもしれません。 役者さんてすごいですよね・・・。あんな長いセリフをすらすらと。(2004.10.13 23:14:33) │<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |
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