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DV(ドメスティックバイオレンス)つまり、家庭内暴力の多くは、夫から妻や男性からの女性への暴力の事を指している。本当は、親から子供、子供から親、妻から夫への暴力のことも含むのだが、その中でも、関心が高いのは、夫から妻、親から子供という、いわゆる弱い者いじめ型の暴力だ。
これらの弱い者いじめ的な暴力は、いずれも、腕力(筋力)が強い者から、腕力(筋力)が弱い者への暴力という印象がある。だが、実際は、暴力をふるう側が、強いのではなく、心が弱いというか、弱っているというか、とにかく「ダメ」な人が多い。 そう「ダメ男」が、DV男になる傾向があるのだ。 さて、そのDV男も含め「ダメ男」を作るのは「母親」の「ドメスティックマインドコントロール」だという本が出た。 「母親がDVの根本的な原因」ということなのだ。 ★参考文献★ 「なぜ、母親は息子を「ダメ男」にしてしまうのか」 講談社+α新書 著者: 岩月謙司 出版社:講談社 ISBN:4062722631 サイズ:新書 / 246p 発行年月: 2004年 06月 本体価格:876円 (税込:920円) 嫉妬渦巻く母親の心の闇が、無意識な事も含め、子供に不安と恐怖を与えてマインドコントロールする形で、子供に悪影響を与えるという。 子供は「必要とされたい」と思ったり「役に立ちたい」と思ったり「迷惑をかけたくない」という事を、強く意識する傾向がある。 これは、一見、こういう人は、世の中の役に立つし、迷惑を掛けないから、いわゆる「いい人」でもある。 しかし、いわゆる「いい人」は、DVを含め、様々な変な行動を起こしやすい。 たとえば、怒られると思考停止してしまって困ったときに役に立たなかったり、ストーカーみたいになってしまったり、どこか破壊的になったり、完璧主義になったり、意地悪を他人にしたくなったり、他人に八つ当たりしたり、人を思いやられなくなったりする。 いわゆる「キレル」という事もその典型だ。。 そして、ドメスティックマインドコントロールを受けた人は、自己矛盾する行動をする。 たとえば、DVした男性が、その直後に異様に優しく接することがある。これは、自分の本心と、母親によってマインドコントロールされた心とが同居しているからといえる。 怖いのは、母親によるマインドコントロールが、DVなどにより、妻に影響し、さらには、DVされた妻により、子供へのドメスティックマインドコントロールが起こるという事だ。つまり、ドメスティックマインドコントロールは、代々引き継がれていく事があるのだ。 これを、どう断ち切るのかが大切なのだ。 先日、ある調査結果が新聞に載っていたが、小学4-6年生の1割は、抑鬱の症状が出ているという。これは、ドメスティックマインドコントロールにて、自分が自分としての実感を感じられなくなっているからではないだろうか。 また、楽天広場の小学生から中学生あたりのページでよく見かける「素通り禁止」や「荒らし禁止」というものは、ドメスティックマインドコントロールにより、「必要とされたい」という強い衝動がおきたり、完璧主義になるところから来ているように感じる。 そして、よく、いつまでも「自分探し」をする人がいるが、ドメスティックマインドコントロールがあるために、自分が解らないというか、自分が実感できないので、自分探しに走る。 また、晩婚化の傾向も、親が納得する相手でないと結婚できないという部分が多いので、これもドメスティックマインドコントロールの影響かも知れない。 DVをしないまでも、ドメスティックマインドコントロールの影響を受けている人は、かなり多いのではないかと思う。 それだけ、ドメスティックマインドコントロールの影響は大きく広がってきている。しかも、現在も、親から子供へと、広がっていっている。 この、裁ち切り方については、今回紹介した「なぜ、母親は息子を「ダメ男」にしてしまうのか」に、その一部が書かれている。 いくら、法律で、DVを規制しても、あくまでも、警察が家庭内に介入しやすくなるだけで、根本的なDVの発生を防ぐことは、ほぼ不可能かと思う。 だからこそ、個々で、どうDVそして、ドメスティックマインドコントロールを、どう断ち切るかを、学びあっていく方が、根本的な問題解決となるだろう。 このページのトップページに、「楽天ブックス」へのリンクができるようになっているので、学びのひとつとして、そこで買って読んでみるのもいいでしょう。 今回の、岩月さんの本は、今までと、似た事を言おうとしているように見えるが、「ドメスティックマインドコントロール」という言葉を得たことで、とても理解しやすくなった。他の本も読みやすいが、さらに読みやすい一冊だ。 ★関連書籍★ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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