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テーマ:世界の中の日本(523)
カテゴリ:出会い
1月17日に、以前、国連大学前にて座り込みをしていた、カザンキランさん、親子が、入国管理局に身柄を拘束され。18日午後に、19日の日本時間午前2時半に到着の飛行機でトルコへ強制送還された。
カザンキランさんは、現地の19日現在、トルコに到着後、しばらくして、解放されたが、20歳の長男は、トルコ軍に身柄を拘束されているそうだ。 それに対し、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、法務省に抗議している。 http://www.asahi.com/national/update/0118/040.html この口調がなかなか手厳しい。UNHCR駐日地域事務所のナタリー・カーセンティ首席法務官は「送還は難民条約に反する。遺憾だ」と話した。 これは、異例なきつい口調だ。 それにしても、この強制送還の手際の良さには、とにかく驚かされる。 一晩のうちに、全ての処理をすまして翌日には出国というのには、異例の早さである。 事前に全て、段取りを組んでいたのではないかとと思えるほどである。 状況証拠でしかないのだが、日本は、トルコ政府を、なんらかの形で丸め込みたいという力が働いたのだと考えることが出来る。その手みやげの一つが、カザンキランさんの強制送還だったのかもしれない。 その根拠が1月19日に発表された「トンネル建設円借款987億円 トルコ・ボスポラス海峡」というODAの決定である。 http://www.asahi.com/politics/update/0119/001.html 日本のODAはここ4年間毎年減少し、05年度予算でも3.8%減らしている。1千億円を超えるような大型案件は手控えられ、小さな案件を多く集める傾向が強まっている。 そんな中で、987億円というスーパーの割安感を出すための価格表示のような数字あわせの金額で。批判の対象になる1千億円に届かないギリギリのクサイ線での大プロジェクトを出してくるというのは、うしろめたさがあるのか、相当念入りに考えての事に違いない。 それに、海底トンネルというものは、軍事的要素が大きいと言われている。日本では、青函トンネルにおいては、鉄道の営業開始の直前に、自衛隊による訓練が行われている。また、フランスとイギリスを結ぶユーロトンネルも、軍事上の問題があって、なかなか計画が進まなかったという経緯がある。 おそらく、このアジアとヨーロッパを結ぶ位置にある海底トンネル計画には、軍事的な目的が絡んでいる可能性が高い。 トンネルは、経済効果もあるが、トルコを、中東への前線基地として強化する役割もあるのだ。それは、ただでさえ不安定な中東情勢の戦火を、トルコを巻き込む可能性をも秘めている。そして、その時点でトルコがEUに加盟したならば、中東戦争はヨーロッパを直接巻き込んだ戦いとなる。 極端な言い方かも知れないが、第三次世界大戦のタネにもなりかねない。 それだけに、海底トンネルの計画や運用、そして、資金援助は、慎重に、手をつけて欲しい。 また、時期として、18日から行われる、神戸で国際的な防災会議を開いている時期で、国際法を無視した行為を行う上で、国際関係の記者がそちらに目を向いている最中を狙って行ったフシもある。国連の国際会議や、阪神大震災まで、利用し、目くらましに使ったのなら、中越地震、スマトラ島沖地震の被災者なども含め、ダシに使われたという事になってしまう。もし、そうなら、許せないことだ。 とにかく、金額といい、時期といい。何か隠したがっているような感じなのよね。そんな、トルコ支援の手みやげに、難民条約を違反してまで、異例な形で二人のクルド難民を強制送還したのなら、これも、許せないことですよね。 とにかく、強制送還されてしまったからには、カザンキランさんたちには、普通にトルコで暮らしていけてほしいし。普通に外国にいけるようにしてほしい。そして、機会があったら、また、普通に日本にも来れるようでいてほしい。 カザンキランさんとは、去年の初秋、深夜近くになってもまだ暑い時期に、国連大学の壁にもたれかかりながら、ビールを飲みながら、まったりとしながら軽くお話しした事がある。 彼らは、普通に暮らしたいだけなんだと感じた。 現地にも、いい人がたくさんいるだろうし、普通に暮らせて欲しいと願っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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