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カテゴリ:生きること、自然、そして、環境
中沢新一が書いた「アースダイバー」という本がある。 この本は、東京にいる者からすると、太古の地形を読み解きながら、散策するヒントになる本だ。 縄文時代の海岸線を頭に浮かべながら、なんとなく、気になっていたところに行くと、実は、昔の聖地だったりして、それが、妙に腑に落ちたりして面白い。 今住んでいる四谷は、「第2章 湿った土地と乾いた土地―新宿~四谷」というところで触れられているのだが。この家に引越しを決めたのは、この土地が、縄文時代はおそらく陸地という沖積層の上に建っているから、地震にあっても比較的強そうだということで、この家を決めたということがある。(ちなみに、引っ越す前の板橋区の方も、沖積層の上で、しかも、古墳が、荒川と平行に並んでいる土地だということで、そこに決めたということがあった。そういや、その前の国分寺もそういうところを選んだ)そんなことで、今までも、縄文の地形を意識して、家を決めていたのだが、これを、散歩に生かしてゆくということを、提案しているのがこの本だ。 そんなことで、中沢新一さんが薦める、パワースポットのひとつに行ってきた。 場所は、杉並区成田西。五日市街道が善福寺川を渡るところの近くだ。 鉄道が近くにないので。高円寺駅から、五日市街道営業所行きというバスに乗ってゆく方法もあるが。阿佐ヶ谷駅または、浜田山駅から出ている「すぎまる」という、100円で乗れる杉並区のコミュニティバスが便利で安いし、小型バスならではの細い道を抜けてゆく旅情も楽しめる。 そんなことで、善福寺川緑地につく。 すると、ちょっと変わった、焼き芋屋さんを発見。 カラフルに塗られた車は、なんとなく、楽しそうな雰囲気。この塗装は、倒産したペンキ屋さんの在庫のペンキをもらったから、車に塗ってみたら、こうなったのだそうだ。 そして、ちょっと変だけど、やさしいおじさんに、お芋を分けてもらう。 まだ、少し季節が早いとのことで、味はもうひとつだと言っていたが。十分においしい。 河川敷の公園を歩き。鎌倉街道を少しあるくと。熊野神社に出会った。 ここは、善福寺川が、急に曲がり、岬(=御崎=御先)ようになっているところで、そこは神聖なところということで、神社が建っている。 たて看板には、この神社がいつから建っているか、どういう理由で建っているかは、わからないということが書かれているが。古くからあった土地で、縄文時代から建っていたところだということなのだろうが、歴史を伝えるものが途絶えているからこそ、不明ということになっているのだろう。 しかし、れっきとした、聖地であるには変わりない。 この熊野神社の周りの善福寺川緑地は、球技が許されている。 大人も、子供も、楽しそうに球技を楽しんでいる。 誰もが無心に遊んでいて、生きていることを楽しんでいるように見える。 公園を抜け、地名は荻窪一丁目となり。急に閑静な大正から昭和に掛けて開発された住宅地となる。 そこになって、はたと気がついたことがあった。 じつは、この善福寺川緑地あたりに来るまで、少しいやなことを思い出していたのに。しばらくの間忘れ、また、住宅地に戻ってから、また、そのいやなことを思い出したのである。 川と緑と神社に接している間は、全く忘れ。なんとなく、やさしくなれていたのだ。 住宅地に戻って、いやなことを思い出したのはいいが、面白いことに、そのいやなことが、ほんの少し和らいでいたんですよね。 聖地って、なんとなく、いつの間にか、無心になれるところなのかもしれないと思った。 このアースダイバーは、東京ことしか書かれていないけど。ここに書かれていることをヒントにして。今、住んでいるところは、縄文時代はどっだったのだろうと想像しながら散歩するのも楽しいかも。 そして、自分なりに気持ちのいい場所を見つけてみるのもいい。 そうすれば、少し、楽しく、暮らすことも出来ると思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.11.13 23:20:29
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