目が覚めると、独特のいやーな感じが家の中に漂っていた。時計を見ると、12:00を回っていた。寝坊。しばし茫然。すっかりやる気がなくなってしまい、会社に電話してシフトを確認し、衝動的に今日と明日も休みを取って5連休にしてしまった。関さんからメール。物販、工藤さんからの伝言。返信する。戸田君からメール。rough tradeの件。須藤さんからメール。ダビングの件など。工藤さんに頼まれた台詞の文書をメールで送ったあと、「工藤さんか...そういえば今日はアートランドでワークショップがあるんだな」と思い出し、突然、「そうか、もう休みなんだから早目に行けるじゃん!」と気がつき、そうと決まったら大急ぎで送る物の梱包・旅の支度・入浴などを済ませる。プリンターの返却の件で山路さんにメール。戸田君に返信。IGLOO DIARYに更新が14日まで止まることを書いておく。郵便局で相澤君、アートランドへの郵便を発送し、バスで駅へ。高速バスを片道キャンセルし、新幹線のチケットを買う。ちょうど3:43というのが来たので迷わず乗る。こんなに発作的に行動したのは久し振りだ。しかしどうしても今日から行ったほうがいいような気がしてならない。車中少し寝る。5:45、東京着。電車で武蔵小金井へ移動。あっという間に自分がアートランドへ到着していて笑う。地下への階段を降りようと見ると、いきなりナツが居た。ナツは日記を見て僕が来るのを知っていたらしい。会場の中から演奏が聴こえるので入ってみると、皆で今日の演奏のリハーサルをしているところだった。工藤さん、関さん、植野さん、さやさん、穂高さん、鯉淵君、西川さん、小林さんらが集まっていた。波夫君、九州から来た貞方さん、グロキシニアの利光さんは初対面。その後も役者の伊牟田さん、ももさん、小野崎さん、おこめちゃんらが来た。工藤さんの作品の展示を見る。もうナツは数点売約したらしい。でかした!先月マジキックで見かけた蚊取り線香の器がたくさん並んでいた。アートランドはもりび/ボビンズのビデオを観て想像していたよりも狭かったが、yumboには丁度良いかもしれない。11月の事をあれこれ妄想する。7:00過ぎ、工藤さんのワークショップ"tokyo school"が始まる。まず全員に白紙が配られ、工藤さんが説明する。アートランドの佐久間さんを椅子に座らせ、デッサンするのではなく記号で佐久間さんのイメージを描き、それを図形楽譜として用いた演奏をし、さらに重複して演奏することで重層的な佐久間さんのイメージが描き出される、というもの。その説明を聞いているだけでも楽しくてニヤニヤしてしまう。椅子に座った佐久間さんを見ていたら、膝の上に置いた手が紅葉のように見えて、靴が音符に見えたので、開いた傘から海中に落ちた紅葉と、その下に靴を並べたような連符を描く。傘が開く音はペダルで出し、あとは靴の音符を弾けばいい...などと考える。最初に名乗りを上げたのは植野さんで、轟くようなピアノの低音とタンバリンによる演奏を披露。変過ぎる。でも面白い。早速僕も名乗りを上げ、先程考えたものを説明し、その通り演奏してみる。ちょっとシンプル過ぎたかも。続いて、植野さんと僕が同時に演奏。何だかよく分からない。しかし次の関さんの演奏は簡潔にしてシャープな印象。工藤さんも「Dのあたりが佐久間さんの知的な面を表現していますね」と評する。さらに3人で合奏。伊牟田さんは「屈託の穴」というものを描き(これは絵としては最も面白かった)、スプリングドラムを用いて演奏。伊牟田さんと関さんの「生臭い」合奏があり、小野崎さんの具象的な演奏があり、最後に全員で合奏した。ピアノを使う者が殆どだったので、寄ってたかって鍵盤に手を出す感じは音楽室っぽかったように思う。tokyo schoolが終了し、続いて九州から来た貞方さんによるノイズ演奏。一心な感じが伝わってきて良かった。次に伊牟田さん、植野さん、工藤さんによる即興。工藤さんは胡弓、植野さんはギターで、伊牟田さんは...いちおうカズーのようなものを吹いたりしていたが、居るだけで既に演奏というか、芯の強い音があった。見事にばらばらな3人の個性の組み合わせを立体的に成立させたものは伊牟田さんの存在だったかもしれない。植野さんの臨機応変なインプロヴァイザーぶりも見ていて気持ちが良かった。次はフライヤーにも書いてあったbright lights。工藤さん、植野さんピアノ、さやさんパーカッション、穂高さんベース、波夫君ハモニカetc.、小林さんラッパという編成("bright light"だけ利光さんギター)で、ほぼマヘルなわけだが、ここからは12日のリハーサルという感じで、「bright light」「confession」「net cafe mistery」「honey」「ホトトギス」「faux depart」「冷たい雨」の7曲が演奏された。歌詞を一部知っていたし、今回は全ての曲がDだとも聞かされていたが、「なんだこれ?!」「なんだ?!」「えっ?!」「赤血球白血球赤血球?!」とか思って感動しているうちに演奏は終了してしまった。終わってボーッとしていたら、植野さんに「ピアノ澁谷さんが弾いた方が良かったよね」というような事を言われたが、あの不思議なドライブ感は僕には出せない。まずその前に舞い上がってしまってダメだと思った。鯉淵君とか小野崎さんとか穂高さんともあれこれ話したが、工藤さんの演奏のショックが大きすぎてよく覚えていない。工藤さん、関さん、穂高さん、ナツ、僕は工藤さんの運転する関さんの車で関さんの家へ(ああややこしい)移動。車中、山路さんからナツに電話。プリンターはぶじ持ち帰ったらしい。工藤さんがふざけて「ハーイ!」と叫ぶ。コンビニに寄って買い物をし、関家で食事しつつ休む。子供のころのアイドルとか好きだった曲の話題になり、工藤さんの歌に爆笑。あまりにも楽しい夜。しかしこの後、マヘルの練習が始まり呆気に取られる。凄い人たちだ....。ナツはマンガ喫茶や被り物の制作を今日中にやってしまいたいというので、関家のキッチンを陣取って作業。僕も眠気の限界が来るまでトークしつつ付き合っていたが、4時過ぎに耐えられなくなり関さんの隣の布団に潜り込んで寝てしまった。
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最終更新日
2003年07月16日 03時19分36秒