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碁法の谷の庵にて

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2007年02月26日
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テーマ:囲碁全般(745)
 そろそろ新年度を控えて、新入生歓迎の準備をする季節だろう。早稲田の春合宿も今日で終わりだという。判例集とにらめっこで行かなかったけど。

 私は現役時代には司法試験追い込みの季節と重なることとか、性格的に合わないこともあり新歓にはあまり噛んでいなかったが、各大学にどんな新入生が入るのか、あの名選手はどこの大学に行くのか。人材面、棋力面双方共に、早稲田以外のところも気になるところである。

 さて、今日はそんな季節を控えて、題名のとおり、「東大がんばれ」である。
 なお、以降の話題は全敬称略ということで。

 東大といえば、大学一般としてもさることながら、学生囲碁界においても燦然と輝く金字塔。星星
 全日本大学囲碁選手権の優勝回数は11回で第1位。第2位の早稲田は先日の優勝を含めて8回でしかない。また、田中伸拓、田中康収、片山浩之、光永淳造、浅井英樹、吉田晃、石倉昇などなどなど。その他都代表クラスも数知れず、幾多の全国にその名轟く強豪を輩出した名門である。


  早稲田にとっても、東大は永遠のライバルというより目標といってもよかったかもしれない。「ライバルは慶応、目標は東大」あるいは「慶応との戦いに勝ったほうが東大への挑戦権を得る」ってところだろうか。
 偉大なる早稲田の先達であるdasさんのこの記事も参考にしていただきたいところである。


 早稲田大学囲碁会の部誌は、「おわ」という。正式名称は「王者を目指す早稲田大学囲碁会の新たなる挑戦」。
 その部誌ができたきっかけは、早稲田は東大に勝てないことだった。早稲田がなぜ勝てないのか、それは早稲田に部誌がないからだ、東大には「東大囲碁部だより」が、慶応には「石の音」があるのに早稲田にはそれがない、よし部誌を作ろうということでできたのが「おわ」である。現在は年間2部発行ですでに32号まで出ている。全国大会に出場すれば記念号を作っているのでもっとですね。
 私はOBのよしみでもらっていますが、おわがほしい人は、早稲田囲碁会のHPに申し込めば売って(or譲って)くれるでしょう。

 さて、早稲田はそんな感じだがおそらく早稲田に限らず、関東の上位常連校にとって、最大最高の目標こそが東大であったものと思う。現在の早稲田と言えど、その域に達するには最低でもあと5年くらいは今の地位に居座っていなければなるまい。
 また、全日本で34勝1敗と言う、信じられない大記録を打ち立てたのも東大である。東北大や京都大といった歴代の名門校ももちろんすばらしい活躍をしているが、それでもなお東大のもつ輝くばかりの功績の前には一歩後退せざるを得まい。


 近年に至っても東大の力を私は否応なく目撃してきた。こちらを参照してほしいが、2000年、2001年と早稲田に優勝を奪われたときも、2001年春は早稲田を倒して優勝を奪い取っており、優勝を争う力は十分にあった。当時の東大に今の早稲田のメンバーが勝てるか、と言われるとうーんと考え込んでしまうそして2002年早稲田が覇権を失うや否や牙城を再建、2度の全国制覇、34勝1敗の不滅のタイ記録を打ち立てるのに成功した。ですよねひよこ先生(笑)


 ところが、2005年度に入り、田中康収・神紘一郎・西出太郎の灘高パーフェクト優勝トリオや細川侑、長尾健太郎といった主力がごっそり抜けてしまった。
 それだけならよいのだが、それに続く選手たちの入学がなかった、あるいは選手たちを育てられなかったのではなかろうか。確かに、東大の選手クラスともなると、ただ高校で名選手であるだけではダメで、大学に入って名選手がさらに腕を上げるくらいのことは必要だと思われるが、能力の低下は疑うべくもない。
 2005年はまだ宮平博史、畑山博樹といったあたりが選手に健在で、東大は十分な脅威だった。2005年、春は慶応を倒しているし、東大は早稲田に敗れはしたが、内容的には早稲田を首の皮1枚まで追い詰めていたと思う。

 だが2006年。1年で東大は個人戦の枠抜けを一人しか出せず(学生十傑戦の黒澤くん)、彼も入賞することはできなかった。主将までが、私に敗北した。
 それどころか長年実力のほかにも天敵として君臨してきた慶応大学に秋は完敗を喫するありさまで、正直数年前なら歯牙にもかけなかったであろう筑波大にも1-4という屈辱的なスコアでの敗退を喫した。春に慶応に勝ったときに拍手が上がっていたが、数年前なら東大が勝ったところで拍手などあがったはずもない。
 私は、東大がこんなに弱かった時期を知らない。私が生まれる前にはあったらしいが・・・



 もちろん、東大も、今なお「有力大学のひとつ」であることはまだまだ疑いようがない。層もまだまだ厚いし、二部落ちすることはないであろうと思う。
 だが、かつての東大の栄光を屈辱と同時に羨望のまなざしで眺めてきた私としては、正直言ってこの東大の凋落は悲しい以外の何物でもない。
 また、関東で早稲田の一人勝ちが過度に続けば、早稲田の兜の緒だって緩んでこよう。慶応の選手たちも高齢化が進んでいる。東大の復活如何は、ある意味では関東学生碁界全体の帰趨をも左右する重大事項であろうと考えている。

 なによりも、
 立命をも倒した早稲田のメンバーと、東大との凄まじい死闘が見たい。

 学生碁界と7年ばかりお付き合いしてきた長老にとって、早稲田の全国制覇と個人入賞が叶った今、切なる願いは東大の復活である。
 と言うわけで東大がんばれ。





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最終更新日  2007年02月26日 15時54分07秒
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