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碁法の谷の庵にて

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2014年02月12日
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テーマ:囲碁全般(745)
カテゴリ:囲碁~碁界一般編
 昨日はニコニコ動画で見させていただきました、囲碁電王戦
 大まかな感想などを。


 まずは勝った両棋士に祝辞を述べたいと思います。
 Zenも昨年より進歩しているらしいことを踏まえれば、捕まる可能性も十分あったと思うのですが、プロの貫録を見せられたようで何よりです。

 Zenに「私が」9路盤で勝てるのか、と言われればそれはかなり難しい(せいぜい何局かに1局勝てるか、という程度)と言わざるを得ませんが、Zenの力は9路盤を圧するというわけにはまだまだ参らないようです。
 高尾九段も指摘していますが、こと形勢判断は全くあてになりません。自分で天頂4(2012年のZenがプログラムされている)と打っても感じていたことなのですが、現在のZenでも同様のようです。
 将棋の形勢判断数値はある程度参考になるものと扱われているようですが、囲碁に関しては、現状は全く当てにならないと言えるでしょう。
 また、部分的な筋にも弱点が少なくなく、そうした点が、今回の4-0という結果に繋がったとみるべきでしょう。
 部分的な筋にめぼしい弱点がない、ということであれば、特に平田三段との1局目は黒番のZenにチャンスが十分あったはずで、終盤にZenが私と交代していれば黒が勝っていたでしょう。

 今のところ、囲碁界ではもう一つブレイクスルー(単なるPCスペック上昇にとどまらない手法の発見)をしないと、プロの牙城を揺るがすには至らないようです。



 さて、16日は13路盤で江村棋弘さんが、19路盤で小沢一郎氏がZenと対決となります。

 13路盤の江村さんは、まず負けないとみていいでしょう。
 天頂4相手ですが、私が慣れない13路盤で1手30秒で打っても、私にかなり分がある勝負です。
 黒ならほぼ私が勝てていますし、白でも私にかなり分があると言えます。片手間にポンポン打ってると負かされることも珍しくないのですが(汗)。
 江村さんが私より弱いということは考えられませんし、13路盤研究もしている可能性が高いと思われますので、ここは勝負に関していえばかなり鉄板とみてよいでしょう。
 倍率1.1倍でも江村さんに乗ります。

 19路盤の小沢氏がどうかはまた微妙なところです。
 小沢氏は、実力的に見てZenと勝負できる棋力を持つ数少ない有名人と思うのは同意で、私の知っている限りで、勝負できる有名人は小沢氏のライバルで有名な与謝野馨氏くらいしか浮かびません。(ちなみに、棋譜を見た感想としては、小沢氏より与謝野氏の方が強いと思っています)
 井山6冠に三子でジゴというのを字面だけ見れば小沢氏圧勝と思われるのですが、流石に記念対局補正の可能性が高いとみるのが妥当でしょう(小沢氏ほどの棋力があれば、そのこと自体は分かっているのではないでしょうか)。
 他面、小沢氏のような腕力を中心とした碁は、Zenに限らずコンピュータープログラムの苦手なところという印象を受けます。小沢氏は電王戦PVで大局的には負けないというようなことを言っていましたが、あくまで勝負に徹するのであれば、小沢氏得意の腕力で勝負した方がよい、というのが私見です。
 
 16日も、楽しみに見ることにします。
 




 最後に、動画放送として。
 将棋などから流れてきたと思われる、囲碁のルールを知らない人が電王戦を見に来ており、視聴者の3割程度はルールも知らないという人たちだったようです。
 これは良いことである半面、この点を生かす態勢がもっとできなかったであろうかという気がします。
 現実にルールのやたら多いラグビーがそうですが、副音声やもう一つチャンネルを使うなどの形で(ニコニコで副音声ができるのかはわかりませんが)、ルールや初歩的な戦術論に特化した解説を行うことは、あってもよかったのではないでしょうか。
 ルールが分からない、教えてほしいというコメントが散見されたのが気になります。
 武宮九段の解説は囲碁ファン向けの棋譜解説としては上々だったと思うのですが、そういった普及という視点からはイマイチという感が拭えません。(実は私もちょいちょいコメントでちょっとしたルール・用語解説めいたことをしていたのですが…)
 


 初回ということを考えればまだまだ実験的な要素も多く、将棋電王戦でも別段ルール解説特化型解説をしていたわけではない(私の記憶の限りですが)を考えれば、仕方ない要素はあったでしょうし、内容の解説に手一杯だったという面も当然あるでしょう。
 メイン解説が一定の棋力の人向けになることそれ自体は仕方ないことかと思います。
 しかし、7万人見に来てくれてその3分の1は囲碁を知らない人で占められていて、ルールからもっと知りたいという要望がコメで流れていたことは、生かすべき重要なヒントであると考えます。

 いくら私や一部の視聴者からコメントを流したって、コメントだけでは伝えようがありません。
 ぜひ、これを機会に囲碁をやろうという人にルールの基本を解説する、そんな解説を別途できないかと思う次第です。





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最終更新日  2014年02月12日 20時36分51秒
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