《衆院憲法審では、山花郁夫氏が民主党代表で意見を述べ、憲法論議よりも「震災に対する復興・復旧が最優先だ」と強調。その後発言した辻元清美氏も「憲法を変えやすくし、政権が代わるたびに憲法がコロコロ変わるようでは政治が安定しないとの意見もあると憲法改正に反対の意向を示唆した」(11月29日付産經新聞5面)
この部分だけ切り取れば、山花氏も辻元女史も真っ当なことを言っている。実際、憲法論議よりも震災の復旧・復興が優先されるべきであるのは論を俟たない。が、だからといって憲法論議が出来ないということにはならない。震災の復旧・復興を最優先に据えたまま、憲法論議も同時並行で行うということは十分に可能である。
また、辻元女史の意見も事96条の改正について言えばその通りである。
第96条 この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
戦後一度も憲法改正がなされなかったのは、96条の規定が厳しすぎるからということで、これを緩和して、憲法改正を行い易くしようとする動きが国会内においても起こっている。
が、現行の小選挙区制において96条を緩和してしまえば、政権が左右に振れるたびに憲法改正合戦が繰り広げられることになり、憲法が玩具にされてしまう恐れがある。
が、これは96条の問題においての話であって、憲法改正の本質的問題はそこにはない。そのことを辻元女史は分かっていながら96条問題に矮小化して憲法改正反対の論陣をはっているところが胡散臭さいのである。(続)