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普段着物ハジメ

普段着物ハジメ

着物の種類

着物の種類って何があるの~?

先ずは格付けって云うか分類ね。

★留袖
留袖は既婚女性の礼装です。地色は黒。裾に絵羽(仮に仕立ててから染める)模様が金彩、又は染め、又は刺繍や絞りなどで描かれています。
紋は抜き紋の5つ紋です。
本来襦袢と着物の間に白い重ね着をしますが、現代では略され、代わりに八掛け部分に白い羽二重で比翼を付けるのが一般的です。
別名 黒絵羽・江戸褄
※この着物はミセスの礼装なので、本来は未婚の女性は年配でも着ない物です。

★振袖
未婚女性の礼装です。大振袖、中振袖、小振袖(コレは諸説さまざま)があり、普通は中振袖を指します。大振袖は今は花嫁さん位しか着ません。
小振袖(袖がちょっと長い小紋と言う人もいる)は卒業式の袴に合わせることが多いです。袖丈60cm位。昔の訪問着や小紋はコレくらいの袖丈がありました。
色や柄は様々。訪問着と似た柄行が多いようです。(訪問着が振袖に準じているのですが)又、上半身に柄が無く、袖を切ると色留袖になるものや、袖の柄に工夫があり、袖を切って訪問着に出来るものなど色々です。
※いくらミスの礼装とは云え、30台半ば以降は演歌歌手以外は余り着ないです。

★色留袖
留袖に準ずるミセスの略礼装。地色が様々な色である以外は留袖と同じ。
但し、紋は5つ紋が正式ですが、紋なしの仕立ても多いようです。
又、重ね着や比翼は付けません。この辺りは訪問着に近いですね。
又、ミセスの礼装ですが30半ば以降の独身女性の礼装として用いられます。
留袖も、振袖も制限があるので、救済措置みたいな気がします。(救済されてるのは私か・・・)

★訪問着
振袖に準ずる略礼装。
柄裄も様々。一般的には裾と袖、胸周りに絵羽模様が入ります。昔は総柄訪問着などもあったようです。(振袖を切った物などは総柄になっているものも多いです)金彩や刺繍など華やかな物から、年配女性向の渋い物まで様々です。正式には共八掛けで仕立てます。(礼装として着る場合)
尚、本来訪問着は絵羽模様なので、注文して仮縫い着物を作り染めていましたが、現代は仮絵羽で染めるため、体格に依ってはピッタリ柄が合わず、付け下げと余り変わらない気もします。
近年は紬訪問着なるものも登場しています。
訪問着は改まったお出かけ着物として、冠婚以外にパーティなどでも着られています。
又、年齢や、既婚、未婚の縛りはありません。

★付け下げ
付け下げとは本来反物への柄付け方法です。
仕立て上リを想定し、柄が逆さまにならないようの染めた着物。
通常の小紋ナドは反物1本全て同じ向きの柄付けなので、仕立てた場合逆柄合わせになります。これを初めから計算して染めたのが付け下げなのです。
なので、付け下げ小紋、付け下げ訪問着などがあるのです。(少し微妙な解説ですが)
現代一般的に付け下げと呼ばれているのは付け下げで訪問着の柄を出した「付け下げ訪問着」です。一般的には共八掛けは使いません。(訪問着との差別化?反物価格の問題?)
昔は柄付けで訪問着とすぐ区別が付きましたが、最近は絵羽模様で柄合わせを上手にしたり、ポイント柄や飛び柄で共八掛けを使えば、訪問着と区別がつきません。
一般的には訪問着よりくだけたお席に着る事が多いようです。
訪問着が別誂えで無くなった今、付け下げと訪問着の差が薄くなって来ている気がします。

★色無地
その名の通り、無地の着物です。共八掛けで背中に紋を入れれば、略礼装やお茶会に。
紋ナシなら小紋と同じお洒落着物としても使えます。
八掛けで遊んだり、色や帯合わせによって、礼装にも粋にもお洒落にも変幻自在のお役立ち着物です。

余談ですが・・・
和服には喪服は存在しません。現在所謂喪服と呼ばれているのは「黒紋つき」で羽二重の黒い無地に紋を染め抜いた物です。(現在は縮緬を使う事も多いけれど、本来はは羽二重)これは単なる礼装で、冠婚葬祭全てに使える物なのです。(男性に置き換えたり、フォーマルの黒いスーツに置き換えて考えると当たり前の事です。ちょっと前まで、洋服も披露宴と葬式は小物以外は兼用でしたよね。現在も男性は兼用しています)
昔は留袖などは無かったのです。結婚式も帯を替えて黒紋付を着ていました。(実際は黒紋付すら一般庶民は持っていなかった)現代では冠婚には黒絵羽、葬祭に黒紋付を着るのが一般的になっています。これは生活が豊かになった事と、西洋の黒=喪服の文化の流入と呉服業界の陰謀(笑です。
又、庶民は礼装着物など持っていない事が多かったため、葬式も普通の着物(地味なお召しなど)に持っていれば黒い帯、無ければ地味な帯で参列していました。
現代でも紫や灰色の色無地や江戸小紋などは略喪服に使います。


★小紋
着物全体に柄のある着物。普段着やお洒落着。街着にすることが多い。
柄行きや生地によっては格の高い帯合わせで改まったお席にも。
洋服で言えばワンピースみたいな感じでしょうか。

★紬、お召し(正絹)
両方とも織りの着物です。紬は平織りで、お召しは糸に強い縒りがかかっているため、シボがあります。
紬は元々くず糸の再利用から始まっているので、節糸があるものが多いです。(銘仙も同じ)白織りの生地を染めた染め紬などもあります。紬は普段着や街着に用います。非常に高価な物が多いですが、フォーマルにはなりません(謎の紬訪問着は除きます)
お召しは将軍様の普段着に使われていた生地。縮緬のような質感ですが、織り模様の着物です。紬よりはフェミニンな着物で、柄行きに依っては少し改まったお席にも通用します。(私は一紋のお召しを持っています。)
今はあまり作られていないようです。

★木綿、ウールなど。
普段着の着物。
ウールは化繊に取って変わられ、今は余り作られていない。
織り方で、ウールの紬、お召しなどもある。基本的には織りの柄(絣)ですが、薄手の白生地を染めた染めウールなどもあります。(裏が白い)
一般的には単仕立てで夏以外の3シーズンに対応します。又、単の季節に着用するサマーウール(ポーラ)などもあります。夏着物として販売されている事もありマすが、生地の透け感の割に暑く、盛夏には向きません。
木綿の着物で一般的なのは浴衣です。浴衣以外の木綿の着物は殆ど作られていませんでしたが、近年のエコブームと着物ブームで復活の兆しがあります。
久留目絣が有名ですが、非常に高価。比較的廉価な物に会津木綿などがあります。

又も余談です
女性の訪問着は大正初期以降に形式が整えられ、付け下げは昭和30年ごろから流行した物です。
訪問着がなかった時代は小紋やお召しに紋をいれて礼装としていました。(百鉾の話とだぶりますが)訪問着や付け下げが作られたことで小紋が格下げされました。
つまり私が持っている紋入りのお召しは当時では略礼装だったのですね。



★★普段着物として着用するのは主に色無地から下の着物です★★

★以上は特に特定の資料などからの引用では無く、ばあちゃん知恵袋や脳内データベースからの知識なので、間違っているなどのご指摘がありましたらどしどしメールを下さいね!

次回は帯の種類です~♪


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