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カテゴリ:映画・DVD
1944年アメリカ作品のジェーン・エアを観た。シャーロッテ・ブロンテの同名小説の映画化で、英会話教材などで活躍しているオーソン・ウェルズの若かりし頃の勇姿をみることができた(ロチェスター卿役)。ジェーン役はジョーン・フォンテイン。
両親を失ったジェーンは伯母様宅で育てられるが、そこでの伯母の実子とのひどい差別などさまざまな仕打ちを受けながら育つが伯母の計らいで孤児を集めた寄宿制学校に入れられる。学校に入ったらいじめも無くなると思いきや、校長が宗教を取り違えた変質者で、「この子は悪魔に取り付かれている子だ。用心しろ、話してはならない。教師も用心して徹底的に体罰等で対応しろ」と生徒や教師に徹底的に苛め抜けと指示した。 唯一親しくしてくれた友人のヘレンの髪を校長が切ろうとした時、「切らないで代わりに私の髪を切って」と言ったおかげで、二人が虚栄と反抗と書かれた看板を持たされて雨の中を何回も歩かされた。その結果ヘレンは肺炎で亡くなってしまう。 それでもそこで10年耐えて、成績がよかったので、校長から教師にしてくれるとの話があったが新聞広告で、家庭教師の職をみつけてロチェスター卿の屋敷の幼い一人娘の家庭教師として住み込みで働くことになった。 ロチェスター卿は変人でいつも家を空けていて、たまに帰ってくるがすぐまたどこかへ行ってしまう人だった。帰ってきた夜、ロチェスター卿の部屋が火事になるが、それはその屋敷の奥深い部屋に閉じ込められている、精神を病んでいるロチェスター卿の奥さんがこっそり出てきて放火したのだった。 ロチェスター卿は19歳の時踊り子だったその奥さんと結婚したがその後は奥さんの浮気や暴力で散々苦しめられ、挙句の果ては精神の病気になってしまい、離婚しようと思っても教会が認めてくれない状況だった。 そのような秘密を抱えるロチェスター卿にジェーンは心をひかれ、二人は結婚することになるが、式場に弁護士と奥さんの弟が現れ、奥さんがいる人の二重結婚は認められないとして、その結婚はなかったことになった。 その後再度、奥さんが屋敷に火をつけ、奥さんは転落して死亡、ロチェスター卿は失明したが生き残る。失明したロチェスター卿の所にジェーンが戻り、今度は結婚して子供をもうけたところで終わっている。 ミステリアスなラブロマンスだが、私は不幸な人には不幸がこんなにも続くものなのかというところに強く感じて観ていた。意地悪な伯母の所から出たら幸せになれると思いきや、返ってそれ以上のいじめにあい、家庭教師先の主人もとんでもない人物のようで、不幸な人は最後まで不幸が続くのかと思ったら、最後は幸せになれてよかった。 事実は小説よりも奇なりとよく言われるが、ジェーンの幼少時代と同じような境遇を送った人もきっといると思う。そして亡くなる最後まで不幸であった人もきっといると思い、それらの人のことに思いを馳せた。ジェーンが立ち直ったように、どこかで方向転換して幸せになってもらいたいと切に願った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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