能島村上氏の本拠伝承のコウガ屋敷跡か?
『伝承のコウガ屋敷実在か 村上水軍跡地から大量の瓦』(愛媛新聞2004年8月22日(月) 「中世に活躍した能島村上水軍の本拠地と伝えられている、今治市宮窪町の屋敷跡を村上水軍博物館(同市宮窪町)の学芸員らが初めて発掘。瓦類や陶器などが見つかった。調査の結果、瓦の色などから十六世紀後半から十七世紀前半の遺物と見られ、学芸員らは「村上水軍に関係する屋敷の可能性が高くなったと離している。」(以上記事の引用) 記事では村上水軍の本拠と表現しているが、これは能島村上氏の本拠と言うべきであろう。 能島村上氏は能島と対岸の大島に拠点を持っていた。本拠地については大島にコウガ屋敷と呼ばれる地域があり、そこに能島村上氏の屋敷があったという伝承がある。2004年2~3月、前記博物館の中川和学芸員らが発掘。縦1m、横2m、深さ1mの僅かな区域から、鬼瓦や丸瓦、軒平瓦、平瓦など大量の瓦類と、備前焼の擂鉢の底や、陶器の皿など数百点にのぼる大量の遺物が見付かった。 コウガ屋敷遺跡周辺には中世に遡れる地名が分布し、能島村上氏の山城跡とされる遺跡がある。 出土した遺物のうち約25点を同博物館「発掘速報展示」コーナーで公開している。