人間の死とは、単に肉体という衣(ころも)を脱ぎ捨てて別の世界へと旅立つ現象にすぎないということを私が知るきっかけとなったのは、前回お話したような、いわゆる死者との対話をするようになったからでした。
その最初のきっかけというのは、このブログの初めに書いてありますように、へミシンクを通じたリトリーバル(救出活動)でした。
私は誰よりも疑り深い性格ですから、本当に死者と交信しているのかを判断するにあたり、多数の人との共有体験(共同探索)というものを重視していました。
その最も大きな転機となったのは、ケヴィン・ターナー氏の救出活動のセミナーに出たことでした。
実際にあった事件を使い、その事件当時に参加者皆で行き、救出活動を行い、事後報告を皆でして検証作業をするわけです。
その中で、記事にも書いたような、通常の確率を超えたところで事実の整合性がとれてきました。
ケヴィン氏のセミナーに参加した後も、私はセミナーを通じて知り合った友人と共同探索を重ねていき、他方でブログを通じて呼び掛けて集まった仲間と共に共同探索をすることで、非物質界が実際に存在することの確信を深めていきました。
我々の感覚からすれば、人間は死んでしまえば、もう連絡はお互いにとれなくなると普通は考えますよね?
ですが、死後もなお、特に親しい者との間では、心と心が通じ合っていることはよくあることなのです。
夢の中でお互いに意思疎通をしたり、あるいはふいにその人物の印象が浮かんできたり。
そういった時には、実際にその人と心が通じ合っていることがあります。
むしろ、死という壁で区切ることは不自然ですらあり、生きている、死んでいる(実際には死んでいない)に関わらず、我々は人間同士であり、シルバーバーチではありませんが、愛によってお互いがひきつけられているのです。
死者が目に見えなくても、声が聞こえなくても、ちゃんと気持ちは通じている。そういったことが実際にあるわけですね。
我々の現実世界というのは今ここの世界なわけですが、前回お話ししたように、今ここで生きているのは、地球にいる我々だけではなく、およそ「地球圏」と前回呼んだ領域にいる人間すべてそうです。
本当は、隔たりというものはなく、すべてが一緒に今ここで生活しているわけです。
原発をなくそう、それ自体は結構なことです。
ですが、たとえどんな環境においても、我々は人とのつながりをもって心のつながりを保った状態で生き続けていること。
あるいは、人と人とのつながりや、他人へのやさしさ、配慮、思いやり、そういったあたりまえのことを、もう一度思いなおす時期に差し掛かっているように思います。
我々には、日々の生活の中で出来ることと出来ないことがあります。
環境を変えることも大切ですが、環境の「中で」生きる視点も大切だということです。
ネガティブな感情から目をそらさないで向き合うことが大切ですよ。
でも、それは字面(じづら)だけの問題ではありません。
日々の生活の中で、それぞれが出来る限りのことをしていく中で、職場や学校その他人間同士の中で生まれてくるいろんな葛藤や、自分自身がいやだなと相手に見る部分、その他人間関係の中で生まれてくる様々な感情を、しっかりと見つめてみて、その感情に囚われている自分自身を開放してあげます。
そこに囚われなくてもいいんだよということに気付いていきます。
そうやって、「自分自身を」許して、認めていき、さらに自分自身を自由にしていきます。
「自分自身の人生としっかり向き合うこと。」
それが出来ていれば、その人がどんな環境に置かれていようとも、社会を変えようという積極的な活動に参加していようとも、いまいとも、その人にとっての人生は実りあるものになるはずです。
さらにできれば、自分自身が今まで持っていた価値観や社会生活の中であたりまえだと思ってきた因習や常識をいったんわきにおいてみることも、さらなる自己成長のためには有益なことだと感じます。
その一つのきっかけが、「人間は死んでも死なない。」という真実に目を向けることだと、私は自分自身の経験からそういう風に考えています。
広い意味での「自分」とは何か、そのことを知ろうとすることは、自分自身の人生を通して(他人のではなく)自分自身の経験から生まれてくる、進化(自己成長)のための原動力となるものです。
「自分自身の人生としっかり向き合うこと」というのを、次のように言い換えてもいいと思います。
「生きることの意味を考えること。」
それは、自分自身の生活や人生を見つめなおし、人生をより有意義で実りあるものにしてくれるということです。
その一つのきっかけが、何が自分にとっての真実なのかを追究していく姿勢です。
その意味では、常識にとらわれない、生活にどっぷりつかりながらもどこかで達観して生きる姿勢は大切かなと思います。
それにより、「なんとなく生きている。」から、
「自分が選んだ人生を、今ここでポジティブに生きていく。」
ことができるようになると、私自身は考えています。
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