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いむぱくとふぁくたーの日記 リンクフリー

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2006.09.02 楽天プロフィール Add to Google XML

バイオ博士院生が民間就職を決意する瞬間。 パート2
[ 就職活動 ]    


おとといのブログ(http://plaza.rakuten.co.jp/impactfactor/diary/20060831/)で、私いむぱくとふぁくたーが、就職を考えるに至った背景について少し書きましたところ、きりん氏から、コメントをいただきました。

いむぱくとふぁくたーは、同じ博士院生ということもあり、きりん氏の気持ちがよくわかります。と同時に、おとといの日記では、舌足らずというか、真意が伝わらない可能性もあるな、と思いました。

そこで、きりん氏のコメントを引用しながら、もう少し、アカデミアと民間就職にゆれる博士院生へのメッセージを書いてみたいと思います。

以下、きりん氏のコメント引用(青色部分)


アカデミアの魅力

私の所属する研究室では企業へ就職した先輩はほとんどおらず、あとは留学やポスドクへの道を歩んでいます。そんな環境にあってなんとなく、「博士から企業へ就職することは、研究をドロップアウトすること」のように思っていました。これは、もちろん「幻想」です!

研究をしていて「エキサイティングな瞬間はなかった」といむぱくとふぁくたー様は書かれていますが、これは人によるのではないかと私は思います。毎日の実験の中で、小さな発見でもとても興奮したものです。私が思う研究の魅力は、年齢や性別、国籍に関係なくその独創性のみで世界に勝負できることです。海外の学会発表や出した論文に対して、反響があったり他の研究者から評価されたときには、とても嬉しかったものです。また、自分の出した成果をもとに企業と共同研究することにより、実用性のあるものに結びつける可能性も見出すこともできます。

アカデミアでは、どんな研究をしようか自分で自由に選択することができます。意義のある研究内容を選ぶのも、意義ある成果に結びつけるのも自分次第ではなかと私は思います。それを見つけるセンスもまた研究者として重要な能力の1つだと思います。

現在院生の方によく考えてほしいです  

こんな偉そうなことを書いておいて、就活をしているのですから矛盾しているかもしれません。実際、私は企業向きではなくアカデミアに向いていると教授や研究室の人達によく言われます。

ただ、論文を書くために実験に追われ始め、疲れたのかもしれません。ありきたりですが、もう少し落ち着いた環境で研究をしながら、研究以外の幸せも考えたいと思い、就活を決意しました。

博士の多い研究室では、「企業の研究は面白くない」とか、なんとなく「企業への就職は格下、アカデミアは格上」というような雰囲気があると思います。今、博士院生の人にはそういった先入観に惑わされず、もう一度自分自身でよく考えてほしいと思います。迷っているなら就活することを強く勧めたいです。それで見えてくるものもあると思います。

ちょっと主観的な意見かもしれませんが、自由に書かせて頂きました。


きりん氏が最初の部分に書かれているように、いむぱくとふぁくたーのラボでも、アカデミアへの進路を選ぶ博士院生がほとんどでした。そして、かつては私も、企業への就職はドロップアウトだと感じていました。

それは、おとといも書いたように、サイエンスの中に、芸術性を感じていたからです。ビジネスとは相容れないサイエンスの側面に魅せられて、博士に進学したからです。

多くの博士院生は、多かれ少なかれ、このような気持ちを持って進学したのではないだろうか?

ただ、きりん氏も指摘するように、企業就職がドロップアウトだというのは、大きな間違いです。現在の博士院生は、この考えを捨てるべきだと、いむぱくとふぁくたーも思います。


>研究をしていて「エキサイティングな瞬間はなかった」といむぱくとふぁくたー様は書かれてい
ますが、これは人によるのではないかと私は思います。毎日の実験の中で、小さな発見でも
>とても興奮したものです。

エキサイティングな瞬間はなかった、というのは私の言い過ぎでした。確かに、小さな発見に喜びを見出したことは数多くありました。だからこそ、毎日毎日、夜中まで実験していられたのだと思います。(残り半年も実験するけど!笑)

私が言いたかったのは、「とはいっても小さな発見はあくまで小さな発見」であり、大きなロス(単純に言うと現在、未来の金銭的ロス)を埋めるには至らなかった、ということ。ただし、これは、あくまでいむぱくとふぁくたーの個人的な経験です

ここの部分が、サイエンティストとしての私の限界だったと、今では思います。

だからこそ、サイエンスでも、音楽や絵画といった芸術でも、「儲かるわけない」仕事に生涯を賭けられる人をいむぱくとふぁくたーは尊敬します。

>実際、私は企業向きではなくアカデミアに向いていると教授や研究室の人達によく言われま
>す。

これ、実は私もよく言われたんです・・・いむぱくとふぁくたー本人を知る人は、今の私を見て驚きますからね。「なんで変わったの!?」って。

なんか、恋から醒めたみたいです。


>博士の多い研究室では、「企業の研究は面白くない」とか、なんとなく「企業への就職は格下
>、アカデミアは格上」というような雰囲気があると思います。今、博士院生の人にはそういっ
>た先入観に惑わされず、もう一度自分自身でよく考えてほしいと思います。迷っているなら
>就活することを強く勧めたいです。それで見えてくるものもあると思います。

力一杯同意します。

こういったアカデミア側の偏見を取り除かない限り、本当の産学連携なんてありえない。
おとといも書いたけど、大局的に冷静に考えると、東大や京大の先生方も、実は、そんなに大したことやってないよ。
もちろん、本当にスゴい先生も一部いることは、瞬時に認めますけど。

だからといって、ビジネスの世界はみんなスゴイってことも無い。
ダイヤもあればゴミもある。

アカデミアも、ビジネス側も、どっちも大差ないって。
やってる人たちは所詮みんな人間なんだからさ。
みんな自分のことを正当化したくて、他がダメだって言いたいだけ!!

これに気付くと、気持ちがラクになるよ。ホント。

だから、きりん氏がおっしゃるように、できることなら、博士院生も就職活動をしてみるべきです。本当に世界が広く見えますよ!自分がどれだけ小さな世界で過ごしていたのか、思い知らされます。
それを味わってなお、アカデミアの世界でやっていこうと思うなら、それは実に尊いことです。

>ただ、論文を書くために実験に追われ始め、疲れたのかもしれません。ありきたりですが、
>もう少し落ち着いた環境で研究をしながら、研究以外の幸せも考えたいと思い、就活を決意
>しました。

これは胸が痛い。
研究のための研究になってしまう状況。
なんのために実験しているのか、分からなくなってしまう。

あとは、年齢も重要な要素だといむぱくとふぁくたーは考えます。
周りでは結婚し、子供もいる友人が増えてくるような年齢。
これからの時代、ポスドクでは正直心もとないですから。研究だけが人生ではないし、全てにおいて勝ち組(言葉が不適切ならすみません)を目指せるという
モチベーションを持って生きたいから。

いずれにしても、博士に進学しようとしてる人や、博士院生の人々に、
こういう考えもある、ということを知ってもらえれば幸いかな、と思います。



きりん氏、コメントありがとうございました。



博士院生に光あれ!!!




Last updated  2006.09.03 02:26:59
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私も感想を   和紙さん

>サイエンスの中に、芸術性を感じていたからです。
私も以前はそう思っていました。しかし最近の生物学は、実験面ではルーチンワーク的な
仕事が多くなってしまい、研究テーマについても教授の趣味でやっているような、
よく意義の分からないもの、重箱の隅をつつくものが多くなってきているように思えます。
これに対してビジネスの方は、どんどん変化しつつある社会の中で利益を上げるための
戦略を考えていかなければならないため、よっぽど芸術性、創造性を必要としているの
ではないでしょうか。
私がこの先、アカデミック側で働き続けたとしても、税金使って遊んでいるような
研究のための研究が主な仕事になり、しかも学部生でもできるようなスキルしか
身につかない。それに気づいたとき、私はアカデミック側から出て行こうと決心しました。
まあ、才能の限界といわれれば、その通りですが…

>企業就職がドロップアウトだというのは、大きな間違いです。
いろいろビジネス本などを読んで企業研究をしたりしていますが、本当にその通りです。
(むしろアカデミックに固執するほうがドロップアウトだと思う)
「企業就職はドロップアウト」という妄想は、働き手を企業に奪われないために
アカデミック側が流したプロパガンダではないか、と疑っている今日この頃です。

>実際、私は企業向きではなくアカデミアに向いていると教授や研究室の人達によく言われま
>す。
……私も言われました…………
カルト教団や鼠講から脱会しようとしている信者を、幹部が引き止めている図が
頭に浮かんできました。日本の大学院は院生・ポスドクが金銭的、労働的に
犠牲になることで成り立っているから、必死になって引き止めるのでしょうか。

この「洗脳」は、早く解けた者勝ちだと思います。(2006.09.03 22:46:32)

Re:私も感想を(09/02)   いむぱくとふぁくたーさん


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