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Apr 3, 2009
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カテゴリ:日常
「私の授業なんて馬鹿馬鹿しくて聞いてられないってこと? どうなの?」

理由なき反抗、そう言うほど格好いいものじゃない。
退屈だから。ただそれだけのこと。
その生涯の終わりなのか、新たな使命を帯びて生まれ変わろうとする過程なのか、、、残念ながらそういう感傷に一切浸ることもなく、ヒラヒラとこぼれる落ち葉の行方を追いかける、ただそれだけの時間と何がどう違うのだろう。
入学して半年経ったら、こんな気分になる。
だから少し位からかってやらないと、こっちの気持ちまでヒラヒラして落ち着けない。

「ライロン! (Right on! : その通り!)」
薄ら笑いを浮かべる生徒と、眉間と視線が固まる先生。なんて気持ちのいいアシンメトリーだろうか。
教壇に立って30年! なのにこのベテラン英語教師とは、気の利いたキャッチボールはできそうもない。
誰しもがそう過ごしたに違いないけど、その頃の自分は、今以上に精一杯、大人のフリをしてた。後先も考えられないくせに。

「先生も読めばいいよ。」
煙草と茶菓子の混ざった匂い、職員室の隅っこで差し出したのは、原文そのまま英語で書かれた、ディケンズのクリスマスキャロル。
授業中もパラパラと行間を探り続けた、純文学との出会いの本だった。

(「回顧短編」より。自著・もちろん未公開)


かつての5インチフロッピー全盛期から、パソコンを買い換える度にちゃんとこの短編集も引越しさせているのですが、10代の文章とはいえ、今読み返したら生意気なくせに下手っぴな作文ですねえ、無駄な比喩も目立つし、一生懸命無理して書いてる感じがします。

この出来事があった頃の私は、運動も苦手で自己主張も下手、己の見てくれまで無頓着。
そうくれば当然いじめられるし、キモいという言葉で片付けられる、とるに足らない13歳でした。
そして自分が周りから遮断された存在であると気が付いたその頃、文学少年がある一大決心をするのです。

「生きることの意義と、死ぬことの意味を追求すること。」です。
青臭さいって言われても(当時はある意味今以上の大人だった)、これをひとつのストーリーにしたいなって思ったのです。
テーマが壮大過ぎますね。どんなにインスピレーションが降り注ごうが、一晩二晩で書き上げられる訳も無く、もし出来たとしてもその内容は、ちょうどこのブログのように、薄っぺらい戯言になりそうです。
というわけで、構想が積み上がったと思えば崩壊し、組み立て終わったと思ったら分解される、そんなこんなを繰り返して20年が経ちました。
20代の後半になってやっと文章として起こしはじめ、5年かけて書き綴ったストーリーが、先日一応のクランクアップを終えました。

この調子だと、推敲を重ねて完成するまで、まだまだ時間がかかりそうです。


写真・・・今になって、スカイクロラを読んでみる。
「真っ黒な澄んだ瞳。その中に、空がある。そこへ堕ちていけるような。」
(純文学の香りがする当シリーズより。)
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最終更新日  Apr 4, 2009 02:04:54 AM
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