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Indigo

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2010.12.16
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『バーバー吉野』を見た勢いにのって、
こちらも遅ればせなんですが、『かもめ食堂』をようやく見ました。


映画の解釈を記すことはあまり好きじゃないのですが、
あと、人様のレビューを拝見する方ではないのですが、
原作などについて調べていると、レビューのページにぶつかって、読んでしまったので、いろいろ私なりに記したくなりました。

そのレビューのページには、「女性向き」だとか「癒しを求める時代の映画」だとか「スローライフ流行」だとか、「ストーリー性がない」「意味不明な点がある」などなど、批判されている文章がチョコチョコありました。
それについていろいろ思う私は、原作のことも原作者さんの背景についても知らないので、物申すのもはばかられるのですが、

そもそも、おそらく発展的なストーリー性だったり合理的な現実的なストーリーだったりを求める映画ではないのかなと思います。
「主人公がヘルシンキで食堂を営んでいく資金はどうなっているんだ」とか、記している方が多かったので、まぁなんと現実的な方なんでしょうと思いました。
うすっぺらいハリウッド映画じゃないんですから、そんなこと考えなくてもいいんですよ、きっと。

あとよく記されていたのが、もたいまさこ演じるマサコが、手元に戻ってきたトランクを開けたら、先日、ハッとして出かけた森で拾ったのに失ってしまったというたくさんのキノコが入ってたシーンについて。
いろいろ説明的に記したら長くなるので、はしょりますけど、
“日本から大切なものをトランクに入れて持ってきたかしら?と、思うマサコが、フィンランドでの出会いの後に手元に戻ってきたトランクを開けると、フィンランドで見つけた大切な何かが入っててた”わけで、「確かに私のものなんですけど、何だか違うんです」みたいな台詞で、マサコの中のじんわりとした変化が伺えました。

もう一つ。トランクが見つかったので日本に戻ろうかと思ったマサコが、港で猫を抱いてよくうろうろしていたおじさんに、おもむろに猫を託されるシーン。
思うに、マサコは20年間両親の介護をしてきて、それが「足かせ」で、ある意味、生きる意味になっていたわけです。誰かのために20年間頑張ってきた。
介護から解放されたので、無目的にフィンランドにやって来たわけですが、やって来たはいいのだけれど、今まで頑張て動いてきたマサコにとっては何をしていいか分からない。自分のために20年間、動いてこなかったので。
そんなマサコに、フィンランドで“猫”という「足かせ」が託されたんじゃないでしょうか。
人がこういう局面で、今から自分のために生きていこうっていう大きな変化は難しいものだと思います。理想だけど、ハードルは高め。
ちょっとした「足かせ」ではあるんだけど、それがマサコの生きてきたスタイルなのであれば、“猫のためにフィンランドで暮らそう”っていうぐらいで、再出発としてはちょうどいいんじゃないでしょうか。
ここでも、「急に知らないおじさんが猫を渡すのはおかしい」なんて現実的なことは考えなくてもいいんでしょう。

と・・・長くなってしまいました。

文字にしたら、解釈って本当に、何だかちょっと・・・固くなって嫌なんですけど。




表現したいことが、比喩にしたり、色や音や人の動き、カメラワークで描写できる。映画って本当に凄いですよね。
(とか言いつつ、そこまでたくさん昔の巨匠の作品を見ている訳ではないのですけれども)





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Last updated  2010.12.16 10:11:15
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