地震後に思った諸々のこと
・大自然の力の前では、人間の存在が如何に小さなものかと、痛感しました。人間は大自然に、生きる場を与えて頂いているのだと、感じました。古来日本人の祖先が、大地,海,山,森,火など、あらゆるものに神仏が宿っていると考えたことも、納得できます。・被災者の方の言葉が、深く印象に残っています。「家も、旅館も、船も、みんな流されて、何もかも無くなってしまったけれど、命だけでも助かって、良かった。」・余震が続いていますが、私自身は揺れに慣れてしまいました。しかし被災者の方の恐怖が呼び起こされると思うと、心が痛みます。また脆くなった構造物などが損壊し、新たな災害が発生するのではないかと心配です。特に原発の大事故につながるのではないかと、気が気ではありません。一刻も早く、余震が治まって欲しいです。・原子力発電は、化石エネルギーの枯渇に備えた、有力な選択肢だと考えていました。しかし、災害の発生確率がどんなに小さくても、万一発生した場合の影響の甚大さを考えると、日本のような地震国では向いていないと感じました。・東京電力の情報開示の曖昧さを批判する報道が目につきます。担当者自身も状況確認を行っている最中であり、正確な事はわからないのだと推測します。まさに命がけで、必死に作業していると思います。常日頃からそうですが、批判ばかりしている報道姿勢は、好きになれません。・金曜日の大地震では、地震発生から大引けまでの10分余りで、日経平均は約1%下落しました。あの大揺れのさ中、きっちり手仕舞いした人が大勢いたということです。(売り仕掛けた人も多いかもしれません。)その間私は何をしていたのか?電気スタンドなどの小物を床に降ろし、食器棚が開かないようにガムテープを貼り、液晶TVが落ちないように手で押さえていました。仮にそれらすべてが破損したとしても、引け間際の10分間の下落と、月曜寄付に予想される下落を考えると、ポートフォリオの損失の方がはるかに大きいです。優先順位が間違っていたようです。もともと私の売却基準の一つに、「大損害を被る危険性が少しでもあれば、一旦売却。」というものがありましたが、まったく実行できませんでした。大揺れの中、冷静に判断を下して売買行動をしていた人たちと比べ、私はプロ意識が欠如していたとしか言いようがありません。大地震の最中に映像をとり続けたカメラマン、原発現場で必死に作業している担当者、救助活動をしている自衛隊員、赤ちゃんを守り切った被災者のお母さん、みんな立派です。・被災者の方々は、これから長期間に渡って苦労されます。それでも暴動を起こすことなく秩序を保ち、皆で協力して黙々と復興を進めていくことになるでしょう。そんな日本人気質を、誇りに思います。・些細なことで上げ足をとってばかりいる政治家達には、うんざりしていました。さすがに今は、協力しようという姿勢が目立ちます。この国難を乗り越えるため、挙国一致内閣をつくり、真に日本のために働く国会になることを希望します。・第2次世界大戦後の復興は、朝鮮特需から始まりました。今日本は長年停滞を続けていますが、今回の大災害からの復興を契機に、再び輝きを取り戻すことを期待します。・長期間日本は迷路を彷徨っていました。みんなで協力して、心機一転、新たな日本を創り直しましょう。