オープニングベル・トップライン投資法
テレビ東京にオープニングベルという投資向け番組があります。平日の朝9:00~9:25にやっていますが、おそらく全国放送ではないと思います。毎週金曜日に、トップラインというコーナーがあり、社長直々に出演して会社の紹介を行います。そして、トップラインに出る企業の株価が、放送中に急騰するということを何回も見てきたので、とりあえず9月以降の結果を調べてみました。表の結果からは、寄付きでその株を買い、放送終了の9:25に売った場合、平均して0.63%のプラスという結果がでました。なんとも微妙な結果ですが、最近3ヶ月ほどに限って言えば、妙味はあまりないと言えそうです。この結果には手数料も流動性も考慮されていません。最近の手数料は激安ですが、例えばイートレード証券の信用取引(約定50万円以上400円)を使い、50万円分取引する場合、往復で800円=0.16%分、これよりパフォーマンスが押し下げられます(実際にはこれに信用金利が1日数十円かかります)。手数料は、他にも頻繁に取引を行う人であれば定額制などを利用してこれより下げることは可能ですが、流動性の方は厄介です。この検証データでは機械的に9:25に決済したことになっていますが、実際に9:25前後に確実に決済しようとしたら成り行きで取引するか、板に直接ぶつける必要があります。例えば表では2685ポイントは7200円で決済したことになってますが、実際には「7190円買い、7200円売り」という気配値だった場合、7190円で売らざるを得ない可能性があります。以上のことを考えると、実際の損益はプラマイゼロくらいと考えるのが妥当だと思われます。ただし、検証はもう少し長いデータで行う必要がありますし、どういった銘柄があがりやすいかも考慮しなければなりません。おそらく個人投資家比率が高い銘柄のパフォーマンスが良いと思います。また、当日の地合もまったく考慮されていませんので、本来はTOPIXなどと比較する必要があります。また、どの会社がトップラインで紹介されるかは事前に分かっていますので、前日の大引けとか、紹介される会社が発表されたときとかに買い付けるという手もあります。こちらはまだ検証していません。という不完全な検証で申し訳ないですが、私自身「トップライン紹介銘柄=買い」という先入観があり、かつ、自分でやってみたときはトータルでプラスでしたので、意外な結果ということで記事を書いてみました。