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石井力重の活動報告

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Mar 17, 2005
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カテゴリ:社会活動
3月17日。野田一夫対談シリーズ 第6回に参加しました。


■今回は、私見から、記載いたします。

野田一夫先生は、宮城大学の初代学長であり、現在の宮城大学のアントレプレナーシップの土壌づくりに大きく貢献された方です。
経歴は、一貫して大学人。長年の教授時代、そして2つの大学(多摩大学、宮城大学)の開設に深く関わり、いずれも初代学長を勤められました。
しかし、その経歴が醸すイメージとご本人は大きく異なり、非常にまっすぐで確固たる気概を持ち、若い可能性を育てる豊かな人間性を持った方でした。多くの起業家が、先生の下から輩出されているのが、素直にうなずけます。
先生の赤坂の事務所に、昔から、起業家の卵が自然と集ってくるそうです。パソナを起こした南部氏も20年前に、赤坂の事務所に出入りしており、当時そこには、ソフトバンクを起こすことになる孫氏もいて、という環境だったそうです。
その後も南部氏と野田先生の交流は続き、難局でのアドバイスや、海外渡航時の動向など、正に師弟関係を深めていく間柄だったとのことです。

私は、この「野田一夫 対談シリーズ」に、はじめて参加しました。E企業だよりに掲載されていた案内に、興味を引かれ参加したのですが、非常に得るものの大きい会(公開対談会)でした。野田先生のマインド、考え方、起業家に対する深い洞察、南部社長の事業展開における逸話、最近では、東京駅の近くのビルの地下スペースに、大きな農園を作ったことでも、紙面をにぎわしているパソナ南部社長ですが、その着想・構想などなど。どの話も、面白く、勉強になる、元気も刺激ももらえる、充実度の非常に高い2時間でした。



■対談内容、一部抜粋

▼先生のそばにいるだけで勉強になる。
(南部氏の)今までの30年間で、唯一”先生”と呼ぶ人。

▼赤坂のオフィス
起業家の卵の溜まり場。南部さん、孫さん、福武さん(ベネッセ)

▼確信する未来のあるべき姿
かつて、南部氏に、そう問いかけた。答える南部氏。そのメモを野田先生が記録されていた。社長演説の際の言行となった。

▼”僕はこう思うんですが、先生どうおもわれますか”
いろんな局面で先生にお伺い立ててアドバイスしてもらった。
(野田先生答えて)いや、新しいことを始めるときに相談なんて殆どない。大抵は困ってからくるじゃないか。

▼当時の南部氏の就職活動における3つの疑問
就職活動は大学4年生の早い時期に行う。
(1)なぜこの時期に学生は就職活動するのだろうか
 ・・・人事の忙しいこの時期に、なぜ
   部署ごとに忙しい時期と暇な時期があることを知る。
(2)就職活動で、社長が会いたいけどあんまり出てこない。なぜ。
 ・・・会社のことをホントにしっている経営者に学生はあって話を聞きたいはずだ。
   自分が社長になったら、一番最初の講演に立とう。
(3)なぜ、採用してくれないのだろうか。
 ・・・簡単じゃない。1人採用すると一生面倒見ると何億円とかかる。
   一時的なスタイルに検討が及ぶ。

▼能力のある人の働く場所を提供したかった。
はじめは、子ども会のつながりで、主婦が高学歴だったり、英会話が出来たりするが
働く場所がないことをしった。その人たちの働ける場所を提供したいと思った。
ボランティア事業でもいいと。しかし、やるからには産業化しうるものを!
という親父の言葉で大きく考えた。
スタッフのサービス事業は、このようにたった一人の学生が始めたもの。
労働省との攻防が続く。キッカケは、新聞の論壇や野田先生のレポートに取り上げて
頂いたことから、大臣などの目にも留まり、道が拓けた。

▼雇用を200万人。
(南部氏は)NHKの討論番組で、何人くらい雇用が創出されるべきかと問われて200万人、と威勢良く答えた。根拠はあまり無かったが・・・。
それからも、多くの雇用を生むにはどうすればいいかを考える。

▼農業が雇用を生むのでは?
そう思い、農業に事業展開したくなった、しかし企業が農業をすることは難しかった。
大学の教授になれば、研究名目の下、自由に農業が出来る。では、どの大学か?
大潟村の話を聞いた。秋田大学にターゲットを。教授にしてくれ、と頼んだ。人事院に相談してほしい、と。人事院にいくと、論文が必要だと。そこで、出版を計画していた本の内容をベースに論文にして、提出。すると2週間後に、大学教授の任命書が。さらに、70台の方を講師でやとう。この方は農業のプロ。教授になった自分の先生になってもらおうと。


▼知遇(チグウ)
ベンチャーは”発想”。最初はその発想に惹かれた人が出てくる。必ずしもお金をもっていなくてもいい。その人がお金を持っている人に”夢のある若者がいる”と知らせてくれる。その人の持っている知識と人柄が大切。(全て野田先生コメント)

▼一番最初は”発想の豊かさ”が大切
はじめからビジネスプランのある起業家は殆どいない。今の起業家教育は、発想が湧く前に、起業のことを教え込む。実現可能性や先行性を考え、検証していくうちに、世の中にありそうな、既存のビジネスに近い陳腐なビジネスプランになっていく。教える側がありきたりなら、ありきたりの起業プランになる。発想の豊かさが消えてしまったら、ベンチャーではない。今の状況のままではイカン。
宮城大では、事業構想学部を作った。”構想”は発想を計画にしてゆくこと。英語でいえば一番近い言葉は”デザイン”
”ビジョナリー”という言葉。本田宗一郎さんなどは、細かいことは人にやらせて、自分は”○○をするぞ”と豊かに発想し続けた。細かいことなしにそういうことをする人を、ビジョナリー、もしくは、プロデューサー、オーガナイザーという。
発想は天賦、勉強しすぎると陳腐に。エジソンは低学歴だ。
なお、発想と発想の実現性は別。発想の実現性では綿密な計画が大切。(全て野田先生コメント)
教えるとベンチャーの原点がなくなってしまう。

▼悩んでいることは?(と野田先生に聞かれて)
悩んだらやる。周りが困っていると俺の出番が来たなー!とおもうタチ。

▼船に本社
アメリカにはこういう会社がある。
いつかやりたい。運輸省に許可を取りに行った(が、難しい面はまだまだある)
飽きたら移動できる。

▼水平式エレベータ
デパート中に電車を走らせよう。認可面でダメだった。では、”電車”ではなく”水平式エレベータ”だ、として再度認可チャレンジ。すると通った。日本で唯一電車の走るデパートが生まれた。

▼発想の人、勇気の人がいないといけない

▼高辻氏
ビルの中で農園をやりたい。はじめはとめたが、話すうちに、やるなら分野の一流の人をよぼうとなった。当時既に "野菜工場"という考え方をしていた高辻氏にあたりをつけて、協力してもらう。

▼LEDの光で、室内で野菜が育つ
地下スペースの農園では、LEDの光で野菜が育っていく。今は社員食堂に使われる。この技術がうまく産業化したら、たたみ半畳の面積に土とLED、それを4段重ねにしておけば、老夫婦が食べるくらいはどんどんまかなえるように。次々育つので。
東京に来たら見に来て欲しい。大手町、リソナ銀行B2

▼子どもは自由な発想、大人の役目はそれを伸ばすこと。
今は伸ばさずに、陳腐な発想になることが行われている。そうではない。伸ばせ。

▼仙台は、日本の縮図。
仙台は自分でリスクを負わない。日本の中でも保守的な土地。ムチ・グチ・ケチ、とも市民が言う。変わろう。

▼計画には
時間(スケジュール)、金、人を綿密に。

▼戦え!

▼ムトウジュンキュウさん
イタリア、不登校児

▼親の教育は重要
(野田先生の)父親の教育。いじめられていた人がいた、かわいそうだった、といったら、なぜ助けない、と檄が飛ぶ。そしてくやしいか?と。悔しければだまっていろ、もっと悔しければ、”戦えー!”と。今、南部さんや若い人の親父役として、”戦えー!”と

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(私見、その2)


2000年TVでの対談記録「私の大学改革」

著書「私の大学改革」を紹介している個人の方のページ


このTV対談記録を一気に読んだのですが、非常に骨太な気概が文章から伝わってくる内容でした。野田氏が初代学長を勤められた宮城大学の現役学生/OB&OGの一部の方は、この地域で非常に活躍されています。経済的価値だけではないビジョナリーなイメージを受ける方やいまどき珍しいくらいの気概を持っている方などをみるにつけ、なぜ宮城大の学生には、そのような人が多いのだろう、実践的な学問を学ぶからだろうか、と思っていました。最近、川村志向先生、天明先生等の方に、学生プロジェクトを通してご意見を伺う機会がありお話させて頂いた際に、アントレプレナーシップや志しというものをつよく感じました。そして本日野田元学長にお会いして、建学時代に学内に存在したであろうマインドを推察するに至りました。
「我らこそ、国の礎(いしずえ)」、これは東北大学の学生歌のワンフレーズですが、この国家に資する人材足らんとする気概は、一部をのぞき、近年の東北大学生には、希薄なように感じます。その点では、野田学長に率いられてすごした初期の宮城大学のメンバーにこそ、国家に資する仕事をせんとするマインドがあり、この地域の産業のリーダーが多く育っていくかもしれない、と思います。





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Last updated  Mar 18, 2005 09:21:50 AM
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石井力重

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