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カテゴリ:投資
今日(8日)も、トルコのマクロ経済に関連する重要と思われる記事がいくつか出ていました。1つは「毎月恒例」の「先月の金融投資手段別パフォーマンス」に関する記事で、今日はこの記事を紹介します。 もう1つはエコノミストたちの今年のトルコ経済の予測に関する記事です。トルコ経済は、3月31日の統一地方選挙後に構造改革が実施された場合には、「均衡化過程」が終了し、「再度の上昇過程」に移行することが期待されています。トルコ経済の再均衡化過程において、低下した経常赤字と今年後半から低下が期待されているインフレ率が、構造改革を実施するための余裕を作り出すことに言及したエコノミストたちは、3月31日後には4年半の「選挙なし期間」に入るため、この期間をうまく活用する必要があると指摘しました。エコノミストたちは、国内の動きよりも世界経済の減速と貿易におけるリスクが、2019年にけるトルコにとって最も困難なものとなることを明らかにしました。アメリカと中国の貿易紛争、ブレグジット及びアメリカの中央銀行に当たるFRB/FEDの金融政策が、1年を通じて話題になり続けるであろうと述べました。 3つ目は、統計会社の試算によれば、イスタンブルの家賃は2018年には2.89%低下し、100平方メートルのアパートの平均家賃が1,600リラ(約3万3,000円)となりました。また、地区別の家賃を見た場合、最も家賃が高額となっている区はサルイェル区(2,700リラ(約5万5,000円))で、最も低額となっているのはエセンユルト区、サンジャククテペ区及びスルタンガーズィ区(900リラ(約1万8,000円))でした。 4つ目は、2018年はリラ建ての金価格の37%の上昇が金口座の残高の増加をもたらしたという記事です。AA記者が銀行規制監査委員会(BBDK)の統計から導き出した情報によれば、自然人の金口座残高が、2017年と比べて72.8%上昇して400億7,396万リラとなりました。トップ3県では、イスタンブル県では128億6,729万リラ、アンカラ県では39億4,859万リラ、イズミル県は22億311万リラで、3県の総残高は全体の47.4%を占めました。
経済以外では、イスタンブル市アジア側のカルタル区で8階建てのビルが崩壊した事故に関するスレイマン・ソイル内務大臣の記者会見の記事が出ていました。ソイル大臣は、「現在までに14人の死者が出ている。瓦礫の下から救出された14人の負傷者も病院で手当を受けている。現在も捜索作業が続いている。つい先ほど、つまり、事故発生から45時間目に、19歳の男性が瓦礫の下から救出された。骨折などはあるが、健康状態は比較的安定しているとのことである。」と発言しました。同大臣は、その後、16歳の男性が救出されたとも発表しました。 なお、フライングですが、トルコ時間9日12:20にアップされた記事では、死者が17人になり、救出された負傷者は13人で、その内の7人は集中治療室で治療を受けているとのことです。
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今日紹介するのは、上でも紹介しましたが、2019年1月の金融投資手段別パフォーマンスに関する記事で、今日(8日)付けのAA(アナトリア通信)の記事です。 見出しは「最大の実質利益をもたらしたのはBIST-100指数だった」です。 2019年1月に、消費者物価指数(TUFE)及び国内生産者物価指数(YI-UFE)で調整後、最大の実質利益をもたらした金融投資手段はBIST-100指数でした。 トルコ統計庁(TUIK)は、2019年1月の「金融投資手段実質利益率」を発表しました。 それによれば、先月に月間で最も高い月間実質利益をもたらしたのは、YI-UFEで調整後には3.99%、TUFEで調整後には3.36%の利益をもたらしたBIST-100指数でした。 YI-UFEで調整後には、金融投資手段の中の金地金(Gold)は3.71%、国家国内借用証券(DIBS)は3.21%、定期預金金利(税引き前)は1.03%、ユーロは0.92%、ドルは0.57%、投資家にそれぞれ実質利益をもたらしました。 また、TUFEで調整後には、金融投資手段の中の金地金(Gold)は3.09%、DIBSは2.58%、定期預金金利(税引き前)は0.42%、ユーロは0.31%、投資家にそれぞれ実質利益をもたらしました。一方、ドルは0.04%の実質的損失をもたらしました。 過去3ヶ月間の期間で見た場合は、DIBSはYI-UFEで調整後には19.69%、TÜFEで調整後には15.51%で、最も高い実質的利益をもたらした投資手段となりました。一方、同時期にユーロは、YI-UFEで調整後には4.57%、TUFEで調整後には7.90%で、投資家に最も大きな実質的損失を与えた投資手段となりました。(管理者注:昨年10月まではDIBSは、この期間の最悪の投資手段でしたが、その後3ヶ月間は、一気に最善の投資手段となっています。相場(市場)が荒れる場合は、定額収入がもたらされるDIBSや定期預金が良いということは多いのですが、今回は、「株も為替もほとんど動いていいない」ので、相場の利幅もほとんどないということでしょか。) 過去6ヶ月間の期間で見た場合は、金地金がYI-UFEで調整後には2.76%、TUFEで調整後には5.94%で、最も高い実質的利益をもたらした投資手段となりました。一方、同時期にBIST-100指数は、YI-UFEで調整後には11.21%、TUFEで調整後には8.46%で、投資家に最も大きな実質的損失を与えた投資手段となりました。 金融投資手段の年間実質利益を見た場合にも、ドルがYI-UFEで調整後には7.03%で、また、TUFEで調整後には18.22%で、最も高い実質的利益をもたらした投資手段となりました。 一方、同時期にBIST-100指数は、YI-UFEで調整後には38.20%、TUFEで調整後には31.74%で、投資家に最も大きな実質的損失を与えた投資手段となりました。
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Last updated
2019.02.10 13:42:43
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