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トルコ人及び外国人エコノミストによる政策金利引上げに関する予測、トルコに関する2つの日本語記事(時事通信、ニューズウィーク日本版)の紹介とその雑感、トルコにける新型コロナウイルス患者発生224日目の状況(13)
カテゴリ:投資
今日(20日)は、重要と思われる経済関係の記事として、22日に開催される取る中央銀行(TCMB)金融政策委員会(PPK)で出される政策金利に関する予測解説記事が2つ出ていましたので、今日はこの2つの記事を抜粋して紹介します。また、昨日は取引所イスタンブルのBIST-100指数が8ヶ月振りの高値高値になったという記事を紹介しましたが、今日は、更に5.04ポイント、0.42%上昇して、8ヶ月半振り(2月6日以来)の高値になったという記事も出ていました。一方、社会面では大きなニュースはありませんでしたが、FETO関係の記事がいくつも出ていました(IYI Parti内での内ゲバを含む)。また、HDP(クルド系政党)の元ディヤルバクル市長に対するPKKのプロパガンダを行った罪に対する1審無罪の判決を、民事刑事最高裁判所が破棄したという記事も出ていました。さらに、トルコとギリシャに関するダブルスタンダードの例として?、ギリシャがロシアから購入したS-300地対空ミサイル・システムの発射実験を行おうとしているが、どの国からも苦情が出ていないという記事も出ていました。 なお、今日はトルコに関する日本語記事を2つ見つけました。いずれも数日前の記事ですが、いろいろな見方があるという意味で紹介します。 1 【地球コラム】ナゴルノカラバフ紛争で見えた中東の新戦略図 10/18(日) 17:12配信 時事通信 2 トルコを紛争に駆り立てる「新オスマン主義」の危険度 10/14(水) 17:57配信 ニューズウィーク日本版 詳しくはコメントできませんが、一言ずつ紹介します。1については日本人のアラビア語専門家の御意見ですが、管理者とはやはり少しずれています。「トルコ語族の連帯」はソ連崩壊直後の夢でしたが、同記事中にもある限り実現していません。「今回のアゼルバイジャン・アルメニア紛争でも、トルコ語系諸国はどの国もアゼルバイジャン支持を表明していない」とバフチェリMHP党首が怒っていましたが、政治的にはトルコよりもロシアとの関係が強いことを明示的に示していると思います。2については欧米人と思われますが、詳細は出ていません(調べてもいません)。こちらも少し古いように思います。今や野党党首となっているダヴトゥオール元首相が外務大臣か、首相顧問だったころのアイデアのように思います。現時点では、積極的な理由というよりは、「内政の失敗を誤魔化すため」という消極的理由が圧倒的ではないかと思います(しかし、国民が沸いて(乗って)いるかと言えば、決してそうは思えません)。なお、「戦費」についての詳細は不明ですが、(1)何十年間もPKK掃討作戦を継続させていること、(2)北イラク、北シリア以外への派兵の規模は小さいと思われることから、トルコにとっての最大の負担は「対シリア難民対策費(北シリアの保護地域とトルコ国内)」ではないかと思います。これは、「北シリアに行かなくても、トルコに押し付けられた負担だった」と言えなくもないかもしれません。 なお、2つの記事に共通する指摘だと思いますが、「エルドーアン大統領がレガシーを確立させたいと強く願っている」という点は、管理者も正にそのとおりだと思います。 今日、アナトリア通信(AA)に出ていた主な記事の見出しは下のとおりです。(今日は1と2を紹介します) 1 エコノミストたちは、TCMB(トルコ中央銀行)は金利の引上げで市場の先を行くと予測している 2 外国人エコノミストたちは、中央銀行が200ベーシスポイントの引上げを行うことを予測している 3 エルドーアン大統領は『5年生と9年生の対面教育を11月2日から再開する』と発言 4 アクシェネルIYI Parti党首は、『イスタンブル県支部長は、ウミット・オズダー(同党所属国会議員)に関して告発を行う』と発言 5 イズミル県におけるFETO捜査で、711人の軍人・職員の要免職リスト 6 FETOによる陸軍司令部における秘密組織化捜査の結果、34人を拘束する決定 7 ギリシャはS-300のテスト準備を行っている 10月20日(最初の患者確認から2234日目)付け「トルコの日々のコロナウイルス統計」から新型コロナウイルス(KOVID-19)の感染状況を紹介します(なお、保健省から発表される統計には大きな疑問があるため、必要最小限度の紹介にとどめています)。 今日の入院患者数: 1,894人 今日の死者数: 74人 今日の検査件数: 11万6,565件 今日の完治者数: 1,512人 今日までの累計入院患者数: 35万1,413人 今日までの累計死者数: 9,445人 今日までの累計検査件数: 1,264万1,126件 今日までの累計完治者数: 30万6,939人 重症患者数: 1,545人 (現在入院治療中の患者数 : 3万5,029人)
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今日、最初に紹介するAA記事の見出しは、「エコノミストたちは、TCMB(トルコ中央銀行)は金利の引上げで市場の先を行くと予測している」です。これらは今日(20日)付のAAの記事です。抜粋して紹介します。 トルコ中央銀行(TCMB)は、2019年7月から開始した政策金利の9回連続の引下げで合計1,575ベーシスポイント引下げを行った後、2020年6月、7月及び8月には8.25%で維持していました。先月の金融政策委員会(PPK)会合で、ディスインフレ環境を新たに形成し、価格安定性を支援する目的で、政策金利を200ベーシスポイント引き上げて、10.25%にしました。 トルコ・リラ(TL)で過去数ヶ月間に起こった価値の喪失、消費者物価指数(TUFE)が9月に年間で11.75%水準となったこと、また、TCMBの10月の月間予測アンケート調査で年末のTUFEの予測が11.46%から11.76%に、12ヶ月後のTUFEの予測が10.15%から10.53%に上昇したことは、10月22日に開催されるPPKに関心が集まる原因となりました。 エコノミストたちは、TCMBが政策金利の効果を上昇させるため、また、ドル化を阻止するためにTLへの移動を加速させるために、先月と同様にサプライズの形で市場の予測を超える引上げを行うであろうと述べました。 AAフィナンスの予測アンケートに参加したエコノミストたち全員が金利引上げを予測し、上昇幅は100~200ベーシスポイントになるものと予測しています。 ある証券会社の共同出資者は、TLで相対的に否定的な差別化が起こり、インフレ上昇リスクが明確化したことに対して、TCMBは先月の会合でサプライズの形で、しかし、強く必要とされていた200ベーシスポイントという金利引上げを行った後、今月の会合でも内部的な整合性の問題から300ベーシスポイントの金利引上げを行う必要があると述べました。 このような金利引上げは、マクロ経済安定化におきて重要な均衡をもたらす可能性があるほか、失われた信頼性をあらゆる方面からの回復をもたらし、リスクプレミアムを改善する能性があることを明らかにした同共同経営者は「トルコ経済は、長期投資を行う投資家にとって大きなチャンスを提供し続ける。短期的な問題を乗り越えることができるよう、調整された形で最近行われた合理的な歩みを継続させる必要がある。」と述べました。
今日、2つ目に紹介するAA記事の見出しは、「外国人エコノミストたちは、中央銀行が200ベーシスポイントの引上げを行うことを予測している」です。これらも今日付のAAの記事で、抜粋して紹介します。 先月の会合で政策金利を引き上げた中央銀行は、10月にも引き上げを継続させるものと予測されています。 外国人エコノミストたちは、全体的に、TCMBが政策金利を200ベーシスポイント引き上げることを予測しています。 この問題に関してAA記者のインタビューに応じたある外国証券会社のアナリストは、TCMBが政策金利を200ベーシスポイント引き上げて、政策金利を12.25%に引上げると指摘しました。加重平均コストが12.4%水準となっていることを指摘した同アナリストは、「このような上昇は、銀行間市場における借入コストに適合する政策金利経路が再び現れる可能性があることを示している。」との表現を使いました。そして、同アナリストは、200ベーシスポイントを下回る引上げを行った場合には、TLの価値が低下する可能性があると指摘しました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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