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カテゴリ:投資
今日(7日)は土曜日でしたので、統計関係では特に重要と思われる記事は出ていませんでした。一方、「経済問題」としては、昨日、フライングして紹介しましたが、ムラート・ウイサル・トルコ中央銀行総裁が解任され、ナジ・アーバル新総裁が任命され、また、引継ぎが行われたという記事が出ていました。 社会面でも、今日は特に大きな動きは外からは見られませんでした。つまり、何が起こったかについては、明確に出ていませんでしたが、エルドーアン大統領がプーチン大統領と電話会談し、また、チャヴシュオール外務大臣もラヴロフ外務大臣と電話会談したという記事が出ていました。世界の関心はアメリカ大統領選挙と、ヨーロッパにおける新型コロナウイルス再流行と変種の発生に向けられ、また、トルコではサモス島沖(イズミル)地震に向けられていたため、トルコではほとんど報道を見かけませんでしたが、ナゴルノカラバフ紛争が止まっていたわけではない(アゼルバイジャン兵(軍服着用者)による捕虜アルメニア兵(軍服着用者)の虐殺動画問題もあったようです。よほど強い恨みがあったのか、それとも「噂にあるシリア人傭兵同士」の、場所が変わっただけの日常的事件?だったのか、原因は不明です)ので、世界とトルコの関心事がとりあえず落ち着いたところで、この問題を話し合ったのではないかと想像します。 それ以外では、AKPの各県の党大会が行われており、そこでのエルドーアン大統領やクルトゥルムシュAKP党首代理による演説の記事も出ていました。しかし、内容はいつも通りでほとんど変わらない、エルドーアン節、あるいはトランプ節になっているため、今日は、昨日照会できなかったCHPによる地震報告書を紹介します。 今日、紹介するアナトリア通信(AA)に出ていた主な記事の見出しは下のとおりです。(今日は1~3と、昨日の記事を紹介します) 1 TCMB(トルコ中央銀行)総裁に、ナジ・アーバル氏が任命された 2 中央銀行総裁の事務引継ぎが行われた 3 エルドーアン大統領は、プーチン・ロシア大統領と電話会談を行った 4 エルドーアン大統領は、『アナトリアの大地から、地域と世界に平和と安寧をもたらすための戦いの中に我々はある』と発言 5 クルトゥルムシュAKP総裁代理は、『あらゆる種類の可能性により、トルコを止めようとしている』と発言です。 (昨日の記事)CHPはイズミル(サモス島沖)地震に関する報告書を作成した 11月7日(最初の患者確認から242日目)付け「トルコの日々のコロナウイルス統計」から新型コロナウイルス(KOVID-19)の感染状況を紹介します(なお、保健省から発表される統計には大きな疑問があるため、必要最小限度の紹介にとどめています)。 今日の入院患者数: 2,483人 今日の死者数: 81人 今日の検査件数: 13万9,675件 今日の完治者数: 1,928人 今日までの累計入院患者数: 39万1,739人 今日までの累計死者数: 1万803人 今日までの累計検査件数: 1,498万5,867件 今日までの累計完治者数: 33万6,221人 重症患者数: 2,730人 現在入院治療中の患者数 : 4万4,715人
励みにしていますので、クリックをよろしくお願いします。 今日、最初に紹介するAA記事の見出しは、「TCMB(トルコ中央銀行)総裁に、ナジ・アーバル氏が任命された」です。これは今日(7日)付のAAの記事です。 大統領令によって、トルコ中央銀行(TCMB)総裁であったムラート・イウサル氏を解任し、その代わりに、大統領府戦略・予算部長であったナジ・アーバル氏が任命されました。 レジェップ・タイイップ・エルドーアン大統領の署名により告示された大統領令によれば、ムラート・イウサル・トルコ中央銀行(TCMB)総裁は解任され、この過程により空席となった職務にナジ・アーバル氏が任命されました。そして、アーバル氏が務めていて大統領府戦略・予算部長の職にイブラーヒム・シェネル氏が任命されました。 大統領府経済政策委員会委員には、ニハット・ゼイベキジ氏(管理者注:元経済大臣で、2013年12月の警察・検察のクーデター?事件で辞任に追い込まれていました(警察・検察はたとえ悪意であっても、本人が無実かどうかは不明(現実には、容疑は事実の可能性が大)です))が任命されました。
今日、2つ目に紹介するAA記事の見出しは、「中央銀行総裁の事務引継ぎが行われた」です。これも今日付のAAの記事です。 トルコ中央銀行(TCMB)総裁の引継ぎが実施されました。 大統領令により中央銀行総裁を解任されたムラート・イウサル氏は、任務をナジ・アーバル新総裁に引き継ぎました。 引継ぎ式は中央銀行総裁室で実施されました。アーバル新総裁はここで行った発言で、ウイサル前総裁の努力に謝意を表明しました。ウイサル前総裁もアーバル新総裁の成功を祈りました。引継ぎ式後、アーバル新総裁はウイサル前総裁を車まで見送りました。 今日付の官報で告示された大統領令によって、ウイサル氏を解任し、代わりにアーバル大統領府戦略・予算部長を任命しました。 新大統領府戦略・予算部長には、副部長であったイブラーヒム・シェネル氏が任命されました。 ここからは一言解説・雑感です。トルコ中央銀行(TCMB)には全く人材がいないのか、あるいは、エルドーアン大統領が完全に管理下に置こうとしているのか、「インフレの番人」ではなく、「経済成長の助人」をエルドーアン大統領は中央銀行に送り込みました。今後のトルコ経済(特に、金利、為替相場、インフレ率)の行方が楽しみ?です。
今日、3つ目に紹介するAA記事の見出しは、「エルドーアン大統領は、プーチン・ロシア大統領と電話会談を行った」です。これも今日付のAAの記事です。 レジェップ・タイイップ・エルドーアン大統領は、プーチン大統領と電話会談を行いました。 大統領府広報部から行われた発表によれば、同会談で、トルコ・ロシア二国間関係及びナゴルノカラバフ問題をはじめ、地域における進展について協議が行われました。 エルドーアン大統領は会談で、アルメニアが占領しているアゼルバイジャン領土から撤退することが必要であることを指摘しつつ、アゼルバイジャンが対抗して行っている作戦は自国領土内に限定されていると述べました。 アルメニア政府は、冷静に交渉のテーブルに着くように説得される必要があることを指摘したエルドーアン大統領は、この紛争に恒久的な解決がもたらされ、地域の安定が回復することが極めて重要であると強調しました。
今日、最後に紹介するAA記事の見出しは、「CHPはイズミル(サモス島沖)地震に関する報告書を作成した」です。こちらは昨日(6日)付のAAの記事です。抜粋して紹介します。 CHP広報部から行われた発表によれば、CHPは10月30日にイズミル県セフェリヒサール郡沖((南側)=サモス島沖(北側))で発生した地震の後で、報告書を作成しました。調査団は地震発生後にイズミルに到着し、地震発生2日目からは8人の副党首と91人の国会議員、CHP所属市・区長などの参加したチームによって、危機管理に貢献するよう努力したことが明らかにされました。 緊急事態対応、普通の生活への復帰及び復興活動に言及した同報告書において、地震発生直後に最初に災害現場に到着 し、救助活動を開始したのは大イズミル市役所消防・探索救助チームであったこと、そして、同チームによる緊急救助活動により55人の国民ががれきの下から救出されたことが明らかにされました。同報告書において、大イズミル市役所及び各区役所は、イズミルにおける普通の生活への復帰のための活動が継続されていることが記載されています。大イズミル市役所を除き、(他県を含めて)55の区・市役所がイズミルのために様々な支援をしていることが明らかにされました。また、同報告書では、大イズミル市役所によってはじめられた「1ヶ月分の家賃・1つの家庭」キャンペーンによって、昨日(5日)までに2,007万5,000リラが集まったこと、この金額は2千以上の家庭の5ヶ月分の家賃を支払うことができることが明らかにされました。 地震で倒壊したルザー・ベイ・アパートにはバイラクル区役所地震研究センターが作成した2012年4月25日付の報告書が、また、ドーアンラル・アパートにも同センターが作成した2018年2月27日付の報告書が存在していることが指摘されました。 ルザー・ベイ・アパート、ドーアンラル・アパート及びカラギュル・アパートに関して同センターが作成した報告書によれば、これらの住宅は腐っており(=欠陥があり)、耐震補強が必要であるとの見解が明らかにされ、地盤の構造問題も指摘されていたことが明らかにされました。
今回のCHPによる地震報告書では、「これら建物が危険な構造物と認定されるためには、国民が申請するまで待っている必要があるという問題があることが判明した。適用においても、構造物検査が民営化されたことも、検査なし状態が拡大することにつながった。近年、しばしば地震が発生しているイズミルにおいて、環境・都市開発省が正式に調査を起こっていなかったことは、事前対策を行わなかったことは、不作為の違法である。」 ここからは一言解説・雑感です。報告書はまだまだ続き、報告書の最後に11項目の提案があります。いつまでトルコ人、とりわけ政治の関心が持つかは不明ですが、「議論だけではなく、あるいは、立法で終わらせることなく、適切な実施が必要」という点が強調されています。予算を確保し、実際の対策が行われるのかどうか、今後数か月、数年間、しっかりと見ていく必要があります。
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Last updated
2020.11.08 22:25:07
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