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カテゴリ:経済問題
今日(3日)は経済関係としては10月のインフレ率関連、そして、今日は木曜日でしたので中央銀行統計関連の記事がいくつか出ていました。一方、社会面では、チャヴシュオール外相とストルテンベルグNATO事務総長との会談、その後の共同記者会見に関する記事などが出ていました。今日は経済面の記事も紹介します。
“今日の映像メディアからの情報、つまり、「AAでは記事にならない情報」”では、最近の話題から大きな動きはなく、エルドーアン大統領の“トルコ世紀”構想、AKP20周年、アマスラ炭鉱爆発事故における捜査の進展状況と政府・TTK(トルコ石炭公社)側の逃げの発言、クルチダルオール党首の“トルコは麻薬王たちの天国となっている”、“経常収支の赤字、外貨不足を麻薬販売で埋めようとしている(赤字を「誤差脱漏」という出所不明の入金で埋めているという事実)”を主張していることになどに対して、エルドーアン大統領とソイル内務大臣が反論し、警察とジャンダルマがクルチダルオール党首を訴えたという話などが議論されています。なお、クルチダルオール党首の犯罪容疑は“嘘の情報を故意に流して、国民に被害を与える”という例の?!検閲(ソーシャルメディア規制)法であることが分かったという話題もありました。反政府系テレビニュースなどでは、TOGGの話題、“トルコ世紀”構想のほか、経常収支・貿易収支の赤字、インフレ率の高止まりなど、全ての話題がエルドーアン大統領に不利な状況を指摘しています。一方、管理者はAAしか確認していませんが、反政府系テレビニュースなどでは、政府癒着メディアはバラ色の未来を描き続けていると指摘しています。昨日紹介しましたヨンエイレム社の社長の分析のとおり、エルドーアン大統領・AKPの支持率上昇は「政府側の宣伝効果」と言うよりも、「野党6党側の問題・失敗」と言うことでしたが、特にここ1、2週間程度の期間では、エルドーアン大統領やAKP関係者の発言が支持率アップにつながっているという印象は特にありません。今日のインフレ率の発表で、来年の定額の税金・手数料の改定幅が基本的に確定してことになりますが、年末から来年初めにかけては最低賃金や年金額の改定、EYT(年齢制限、積立期間不足のために年金が受給できていない人)の救済策など、バラまき政策の投入が予想されていますが、電気代・天然ガス料金をはじめとする公共料金の値上げも不可避の可能性が残されているため、ただでも?高いインフレ率が下がる可能性は一層低くなるものと予想されます。今年は1月からの数ヶ月間で、急激にインフレ率が上昇したため、来年はベースメント効果でインフレ率が下がることが期待されていますが、先述のとおり、インフレ率が“高進する”要素には事欠かず、ベースメント効果を考慮に入れても、「5月までに85%から65%程度に下がるのが関の山」ではないかと思います。と言いますか、「インフレ率を引下げるための努力はなにもされていない状態」であり、ベースメント効果以外にインフレ率が下がる要素はどこにもないということになります。勿論、「トルコ最大のインフレ・ファイター」であるTUIKは最大限にインフレ率を引き下げると思いますが、エルドーアン大統領は、インフレ率が85%から65%、あるいは75%になっただけで、「政策金利の引下げ効果が出始めた。トルコと世界は、今後3ヶ月以内にトルコのインフレ率が劇的に下がるのを目の当たりにするだろう」などと、大々的に宣伝することは想像に難くありません。今日は、いつも紹介している解説者が昨日紹介したヨンエイレム社による野党(CHP)候補とエルドーアン大統領が一騎打ちになった場合の支持率調査結果を口頭で紹介していましたので、管理者も紹介します。いつもどおり、丸い数字です。数字は、「野党候補支持、大統領支持、未定(%)」の順番です。 ヤヴァシュ大アンカラ市長 56.3 34.7 9-10 イマムオール大イスタンブル市長 47.9 39.6 11 クルチダルオールCHP党首 43.6 40.7 15 なお、「野党候補」という名前なしで質問した場合は、「51% 対 35.8%」となったそうです。これは、「エルドーアン大統領は嫌だが、(51%より低い、)クルチダルオールCHP党首とイマムオール大イスタンブル市長を支持することには躊躇する」という層があるということを示していると思われます。この解説者は、「候補者の選択が重要であることを示している」と一般論を述べ、あいかわらずイマムオール大イスタンブル市長支持のように見えました。もしも、アンケート調査結果を完全に信じるのであれば、過去数ヶ月間の数字はすべてヤヴァシュ大アンカラ市長が圧倒的にトップであり、アンカラ市長以外の選択肢はないこととなりますし、時々紹介している元軍人の政治学者・解説者もアンカラ市長以外の選択肢はないと指摘していました。
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今日はインフレ率に関する記事を紹介します。見出しは「(10月の)インフレ率が発表された」です。抜粋して紹介します。 2022年10月の消費者物価(TUFE)は、月間上昇率は3.54%、2021年12月と比べた場合の上昇率は57.80%、対前年同月比の上昇率は85.51%、過去12ヶ月間の平均は65.26%となりました。また、国内生産者物価(YI-UFE)は月間で7.84%、2021年12月と比べた場合は96.74%、年間で157.69%、過去12ヶ月間の平均は122.93%の上昇となりました。 AAフィナンスのインフレ率予測アンケート調査に参加したエコノミストたちは、10月の月間TUFEは3.54%上昇するものと予想していました。この平均予測に基づけば、年間TUFEは85.51%上昇するものと予測されていました。 ここからは一言解説・雑感です。AAフィナンスのアンケート調査は、ぴったりと月間上昇率(結果として年間上昇率も)を当てています。アンケート調査結果とTUIKが発表する予定の数字を、AAが取り違えて発表してしまったのではないかと思ってしまいます。
今日2つ目に紹介するAA記事の見出しは、「トルコ中央銀行の外貨準備高は1,142 億ドルとなった」です。抜粋して紹介します。 TCMB(トルコ中央銀行)から行われた発表によれば、10月28日現在、TCMBの粗外貨準備高は先週から3億1,200万ドル増加して748億400万ドルとなりました。中央銀行の合計外貨準備高(通貨+金(Gold))は前週の1,139億6,700万ドルから2億1,300万ドル増加して、10月28日には1,141億8,000万ドルになりました。
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Last updated
2022.11.04 19:57:21
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