トルコとイスタンブール、ちょっと投資

[経済問題] カテゴリの記事

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  IMKB(イスタンブール証券取引所)取引時間と携帯電話第三世代

  　今回は、午後に一度短いのを書いたので、今日2回目です。予告を出していたのですが、残念ながら、経済面では特に面白い話はありませんでしたが、念のために2つ紹介しておきます。　一つ目は、IMKB(イスタンブール証券取引所)の取引時間が、今日9月7日から延長になりました。前場は9時30分から12時まで、後場は14時から17時までとなります。したがって、夏時間の間は日本時遺憾の午後11時ですが、冬時間になる10月28日(取引は30日)からはIMKBが閉まるのは真夜中(0時)となります。したがって、今後は同日中にIMKBの終値をお知らせすることがかなり難しくなります。　なお、経済とは関係ありませんが、28日は日曜日です。この日の午前2時が午前1時に戻ることをもって、夏時間が終了するはずです(過去何年かは、そうでした)。そして、10月29日は、トルコ共和国の独立・建国記念日です。トルコ共和国の成立は1923年のことです。10月29日は祝日で、IMKBも開かれません。　もうひとつは、携帯電話第3世代のシステム構築に関する入札の話です。昨日、トルコで第3世代携帯電話用のシステム構築のための入札が行われましたが、結局、トルコ最大の携帯電話オペレーターであるTurkcell(テュルクセル)1社のみが入札に参加し、落札しました。入札に参加しなかった、トルコにおける第二の携帯電話オペレーターであるAVEA(アヴェア)によれば、トルコはヨーロッパの中で唯一、第3世代のサービスが行われていない国であり、また、電話が番号を変えることなく会社を自由に変更できる制度のない国であるとのことです。　なお、テュルクセルの入札価格は、3億1,100万ユーロだったそうです。ただし、委員会の要請によりさらに1,000万ユーロの増額を行い、3億2,100万ユーロで落札した模様です。　最後に市況です。　今日のIMKBは少し下げて始まりましたが、前場は49,538ポイントで引けました。後場の途中までは前日とほぼ同じ49,500ポイントを少し超えた水準での取引が続いていました。午後3時前に上がり始めましたが、その後アメリカの雇用統計の発表を受けた世界市場の下げの影響か、急落して一時は49,000ポイントを下回りました。結局、今日の、そして今週の終値は、昨日よりも551ポイント、率にして1.11%低い、49,050ポイントとなりました。　為替は、ドルに対しては0.23％リラ高の、1ドル=1.2940～50リラ水準、ユーロに対しては0.28％リラ安の、1.7750～8000リラ水準、円に対しては1.16％リラ安の、100円=1.1310～80リラ水準となっています。ランキング(ブログ村)に参加中です。皆様のご協力(クリック)をお願いします。　太陽の滴トルコのあんずジュース1000mlビタミン・鉄分しっかり!トルコのサワーチェリージュース1000mlヨーロッパの味!トルコの100%グレープジュース無添加1000ml甘くて飲みやすいトルコのザクロジュース1000mlトルコの甘いエルマチャイ(アップルフレーバーティ)トルコのハーブティローズヒップティエキゾチック感満載！トルココーヒー夏はアイスで!万病の薬と言われるトルコのハーブティセージティトルコ紅茶3缶セット(海外みやげ・おみやげ) 11-473 【秋得バンバン0907】リゼ産トルコチャイ・ストレート500gボリュームパック

  2007.09.07

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  インフレ率とサバンジュ財閥

  今日も特に面白いと思える記事は見つかりませんでした。インフレに関する解説とトルコにおける第2位の財閥であるサバンジュ財閥に関する記事を紹介します。　まずはインフレから。昨日全体的な数字をお知らせしましたが、もう一度ここからはじめます。8月の消費者物価上昇率が0.02%、生産者物価上昇率が0.85%、過去1年間の消費者物価上昇率が7.39%、生産者物価上昇率が3.72%となりました。8月の消費者物価上昇率の内訳は、最も上昇率が高かったのは「食品とノン・アルコール飲料」の1.69%で、以下「外食・宿泊」が0.71％、「住居・家賃」が0.70%、「娯楽・文化」が0.57%、「教育」が0.26%、「保健・医療」が0.13%の上昇などとなっています。反対に「衣服・靴」が7.13%の値下がりになったのをはじめとして、「通信費」が2.92%、「交通費」が0.10%、「家具・家財」が0.04%の価格下落などとなっています。　今年1月からの8ヶ月間を見た場合、消費者物価の中で最も値上がりが大きかったのは「食品とノン・アルコール飲料」の12.39%で、ついで「外食・宿泊」の10.30%、「アルコール飲料・タバコ」の10.23%となっています。　トルコの財閥の中で第2位の規模を誇っているのがサバンジュ財閥です(第1位はコチ財閥)。サバンジュ財閥の旗艦とも言えるのが「サバンジュ・ホールディング」ですが、そのサバンジュ・ホールディングの今年前半の純利益が93%増の、6億160万YTL(トルコ・リラ、約550億円)となったそうです。今年前半の売り上げが93億YTL(約8,400億円)、経常利益が14.8億YTL(約1,350億円)となりました。また、純資産は昨年末と比べて14%増加して769億YTL(約6兆9,000億円)に、自己資本は73.7億YTL(約6,600億円)になりました。　最後に、いつもどおり市況を見ておきます。　前場は概して昨日終値よりも低い水準での取引でしたが、後場になって上昇基地長に転換したかと思われましたが、また下げ始めて、結局、昨日比0.19%高の、50,032ポイントで引けました。一方、為替はわずかにトルコ・リラ安となっています。対ドルで0.46%リラ安の、1ドル＝1.3050～60リラ水準、対ユーロでは0.11%リラ安の、1ユーロ＝1.7720～40リラ水準、対円では0.99％リラ安の、100円＝1.1250～320リラ水準となっています。昨日同様、株式市場も為替市場も、非常にわずかな値動きとなりました。　国内政治は落ち着きをやや取り戻していますが、インフレ懸念が増加したことや、海外市場の影響を懸念他のかもしれません。ランキング(ブログ村)に参加しています。皆様のご協力(クリック)をよろしくお願いします。オスマン帝国―イスラム世界の「柔らかい専制」 (講談社現代新書)日本人が知らなかったVISTA株関口知宏が行くギリシャ・トルコ鉄道の旅オスマンvs.ヨーロッパ―〈トルコの脅威〉とは何だったのか (講談社選書メチエ (237))オスマン帝国の時代 (世界史リブレット)救出―日本・トルコ友情のドラマ (人と“こころ”のシリーズ)アナトリア発掘記 ~カマン・カレホユック遺跡の二十年 (NHKブックス)オスマン帝国衰亡史

  2007.09.04

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  トルコのＥＵ加盟問題

  　今日も特にお知らせすべきニュースはなかったようです。そのため、今日は「トルコのＥＵ加盟」に関して、ほんの少しだけ書いておきます。　私が見る限り、「トルコのＥＵ加盟問題」はトルコの株式市場、為替、金利等、金融市場に対しては直接的に大きな影響を与えています。しかし、現時点でより大きな意味があるのは、トルコの国内政治・経済を改革するための原動力になっているということ(どこかの国にも「外圧」という言葉があったような気がしますが、、、、、)と、それを好感した外国資本のトルコ流入にあると思われます。勿論、「改革」という以上は、必ず損をすることになる人もいるため、反対する人も必ずいますが、トルコ国民の多くは、改革の本当の意味・内容、そして、その結果どうなるかということを知らないのかもしれませんが、少なくとも「期待(＝今より良くなるのでは?!)」から、賛成しているように私には思えます。　トルコがＥＵに入るためには超えなければならない様々なハードルがあります。大きく分ければ政治的な側面(文化を含む)と経済的な側面です。そしてそれぞれに、私に言わせれば、「絶対的、客観的」な基準と、「相対的、主観的」な基準が適用されているように思えます。たとえば、法律面では「汚職」を罰する法律があるか、罪となる行為の定義や罰則はヨーロッパ基準となっているか、また、経済面では「インフレ率」、「財政赤字予算比率」といった、「ほとんどの人が容易に判断でき、その判断に個人差があまり生じない」といったものが「絶対的、客観的」な基準です。そうでないもの、「人によって判断が違っていたり、比較の対象を適当に選んでいたりするもの」が「相対的、主観的」な基準です。　ほとんどすべてのトルコ人は、ＥＵ加盟には「絶対的、客観的基準」を達成する必要があることを認めています。しかし、その一方で「ＥＵはゴールを、自分の都合で、どんどん遠ざけている」と感じているようです。つまり、｢ＥＵに加盟するためには、○○を達成する必要があります。｣といわれて、それ一生懸命達成した途端、「状況が変わりました。次に加盟する国は××(○○よりも困難な目標)を達成する必要があります。」といわれ、ゴールをどんどん遠ざけられているように感じているトルコ人の数は、政治傾向にかかわらず、決して少なくありません。これは、祖国防衛戦争(独立戦争)と「セーブル条約」以来、トルコ人のＤＮＡにしっかりと刷り込まれている「諸外国はトルコを弱体化させ、あるいは発展を遅らせるためには、ありとあらゆる妨害を行ってくる」という、ほぼ信念にも近い確信、あるいはトラウマが原因のひとつと思われます。　例を挙げると、「ギリシャを含めたバルカン半島の国には様々な民族問題がありますが、ＥＵ加盟に際してはトルコに対してだけ「クルド問題」を重要視する」、9月5日には、南北キプロスの直接接触があるようです(しばしば、直前にキャンセルされるので、本当に行われるまで断言できません)が、「「キプロス問題」はキプロス共和国がＥＵに加盟するときには全く問題とならなかったのに、また、1999年には、トルコに対しても問題にしないと約束していながら、ここ数年「キプロス問題の解決」を実質的な条件にしている」、というものがあります。勿論、これはトルコのメディアに出ているトルコ側の一方的な被害妄想とも言うことができるかも知れませんし、また、私はある種の「トルコ応援団」ではありますが、それでも第3国人からみても、明らかに「二重基準」、ご都合主義がＥＵの発言・態度からは見て取れます。　今回はものすごく抽象的な話になってしまいましたが、今後は経済関連のニュースの中で、時々ＥＵとトルコの関係についても触れてみたいと思います。ランキング(ブログ村)に参加しています。皆様のご協力(クリック)をお願いします。ナッツの香りがふわーっ！満足いく甘みがジワーっ！トルコのお菓子 バクラヴァ(ヘーゼルナッツ)0827秋先5名産品のくるみがたっぷりトルコのお菓子バクラヴァクルミ【初めて限定】送料無料!トルコのスイーツ・ジャム・ハーブティお試しセット0827秋先5ももの味がそのまま味わえるトルコの桃ジャムたっぷり380g0827秋先5実のつぶつぶがそのまま!トルコのラズベリージャムたっぷり380g0827秋先5チェリーの噛み応えが素敵!トルコのサワーチェリージャム(プレザーブ)たっぷり380g0827秋先5トルコの初夏の味、ヴィシュネ＝サワーチェリーのジャム★トルコのチョコを直送！★【トルコ】ターキッシュチョコレート 6箱セット《輸入食品》トルコのお土産にも使えます！リーズナブルで、ボリュームたっぷり。ついついつまんじゃいます！！ダムラ　ソフトキャンディフルーツアソート300g

  2007.09.02

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  貿易収支とトルコのＥＵ加盟問題

  　今日のトルコも、平穏に過ぎて行ったようです。特に面白い記事もありませんでしたが、貿易収支とトルコのEU加盟に関する記事を、簡単に紹介します。　まずは貿易収支から。この前、7月と1～7月までの数字について、お知らせしましたが、それに関する分析がありましたので紹介します。１～７月期の輸入品の分析として、中間財が23.4%、資本財が8.2%の増加であったのに対し、消費財の輸入は1.4%しか上昇していないことが書かれています。先月私が行った分析から方向は変わっておらず、輸入品の増加はトルコの進歩・開発及び生産の増加に使われているものと考えられるので、将来的には「輸出の更なる増加」が期待できます。問題はその「将来」がいつか、今年後半か、来年か、それとも２、３年先なのかということです。　一方、１～７月期の輸出については、584億ドルのうち、553億ドルが製造業、18億ドルが農林業、8億ドルが鉱業・石材業、1億ドルが水産業などとなっています。　輸出対象国別では、やはりＥＵ諸国向けがかなりの部分を占めました。対ＥＵ輸出は前年同月比で25.5%増加で333億ドルに達し、また、全輸出にＥＵ向けが占める割合も、57.1%になりました。なお、トルコからの輸出の相手国1位はドイツで、66億ドルの輸出となっています。　最後に、輸入は40.6%がＥＵ諸国からで、376億ドルとなっています。　トルコＥＵ関係はトルコ人にとっては極めて重大な関心事であり、トルコメディアを常ににぎわせています。イギリス、ドイツ、フランスの政府要人の発言にはとりわけ過敏な反応を示すことが多いような気がします。しかし、それだけではなく、トルコに対して好意的な発言でも、敵対的な発言でも、たとえ先の3カ国以外の国の関係者の発言であっても、常に一喜一憂しているということすら言えるような状況です。勿論、トルコ人の中にもいろいろな意見があるので、トルコ人全員が同じ反応をするわけではありませんが、同意であっても、反発であっても、かなり強烈な反応が出いるように思えます。　前置きが長くなりましたが、今日のCNNトルコ・ホームページのニュースでは、サルコジ・フランス大統領がトルコには「ＥＵとの特権的パートナーシップ」(＝「加盟国以下の存在だが、パートナー(関係国)の中では最高のもの」という意味)を与えるべきであるという従来からの主張を繰り返した後から、ダレーマ・イタリア外相とビルト・スウェーデン外相が「トルコがＥＵ加盟交渉を進めるときに、(不合理な)失望感に直面しないようにすべきである」という趣旨の発言を行ったとのヘラルド・トリビューン紙の記事をキャリーしています。これまで行われてきたのと同じような発言ですが、夏休みを終えて9月からＥＵの活動が再開されるのを前にこういった発言があったものと推測されますが、早速、トルコのメディアも反応しています。ランキング(ブログ村)に参加中です。皆様のご協力(クリック)をお願いします。関口知宏が行くギリシャ・トルコ鉄道の旅るるぶトルコ・イスタンブールイスタンブール・トルコイスタンブール・トルコ（’07）

  2007.09.01

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  戦勝記念日から一夜明けて

  　今日は主に経済情報をお知らせします。　まずは貿易収支から。今日、7月の貿易収支が発表になりました。以前ご紹介したエコノミストの予想が当たったようです(＝現時点では私の予想は外れています)。7月は一気に貿易収支が悪化しました。数字が淡々と紹介されているだけで、理由の解説はありませんでした。１．7月(前年同月比)(1)輸出　　　26.0%増　　　89.1億ドル(2)輸入　　　25.5%増　　154.1億ドル(3)貿易収支　32.1%悪化　　-61.3億ドル(数字を丸めているので、合致しません)２．１～7月(前年同月比)(1)輸出　　　24.3%増　　　584.1億ドル(2)輸入　　　18.6%増　　925.1億ドル(3)貿易収支　9.9%%悪化　　-349.9億ドル(数字を丸めているので、合致しません)前回もご紹介しましたが、輸出のほうが伸び率は高いのですが、絶対額で輸入は輸出の約2倍あるため、貿易収支はさらに約10%悪化してしまいました。　次に市況情報です。　まずはIMKB(イスタンブール証券取引所)-100から。29日の大統領就任式のときはギュル大統領とトルコ軍の幹部の関係が心配されましたが、昨日(30日)の戦勝記念日の行事では、ギュル大統領が夫人(テュルバン(ヘッドスカーフ)を着用し、イスラム化の象徴とみなす声が強い)を同伴しない、夜のレセプションでも「テュルバン危機」を招かないように、男性のみを招待するなどの配慮を見せたためか、新大統領と軍幹部が「歓談する」場面が見られました。このことを好感したため(国内要因)か、世界各国の株式市場が回復傾向にあることを好感した(国外要因)のか、IMKBの各インデックスは大きく値上がりしています。後述しますが、為替も圧倒的に「リラ高」です。　31日の前場は、前日(29日)の終値よりも892ポイント高い48,974ポイントで取引が始まり、ほぼ49,500ポイントに近い水準で取引が続き、結局、1,317ポイント高い49,399ポイントで引けました。後場もさらに上昇基調で推移し、最終的に2,116ポイント、率にして4.40%高い、50,198ポイントで、本日、そして今週の取引を終了しました。終値として、50,000ポイントの大台を回復することに成功しました。　為替も上で書いたとおり、リラ高基調です。ドルに対しては1.37%リラ高の、1ドル＝1.2960～70リラ水準となり、1.30リラの大台を割っています。ユーロに対しては0.84％リラ高の、1ユーロ＝1.7730～40リラ水準、円に対しては1.77％リラ高の、100円＝1.1080～160リラ水準となっています。　総括すれば、国内政治情勢は今後も波乱含みで、平坦ではないかもしれませんが、最も危機的な状況は乗り越えたような気がします。したがって、悪影響は国内から以上に、国外からになるように思えます。さて、上で書いたように貿易収支の予測は少しは外し気味ですが、株式市場、為替に関する予測はどうなるでしょうか?ランキング(ブログ村)に参加中です。皆様のご協力(クリック)をよろしくお願いします。★2006年新物　いち早く入荷★　一番人気トルコいちじく入り!!　4種類ドライいちじく食べ比べセット　10％off !!20061120祭5ナッツの香りがふわーっ！満足いく甘みがジワーっ！トルコのお菓子 バクラヴァ(ヘーゼルナッツ)0827秋先5名産品のくるみがたっぷりトルコのお菓子バクラヴァクルミ0827秋先5濃くておいしいトマトサルチャ(トルコのトマトペースト)とエキストラバージンオリーブオイル送料無料セット0827秋先5映画「ナルニア国物語」に登場する魔法のお菓子ターキッシュディライト　トルコの甘～いお菓子”ロクム”　フルーツミックスカフェセット　トルココーヒー＆デミタスカップ2客【New】バクラヴァ・ピスタチオ/トルコギュルオウル社

  2007.08.31

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  トルコ航空のスト回避とイズミル

  　今日はトルコ航空(THY)の労使交渉がまとまったというニュースと、エーゲ海の港湾都市(市の中心部の人口は200万人くらい)イズミルへの観光客が増加しているという話です。　まず、トルコ航空(THY)の話から。これまでに何度も、労使交渉が長引いていることをお伝えしましたが、政府の仲介が実を結んで(政府の一方的思い込み??)、今日交渉が妥結しました。今日、労使がトルコ航空本社で会合を行った後、労働・社会保障大臣が記者会見をを行い次のとおり発言しました。「われわれが仲介を行った結果、現時点において、トルコ航空と航空業界労働組合の間の対立に関して、すべての条項、あらゆる意味において完全に合意に達しました。」合意された賃上げの内容は、今年1年はすべての労働者に対して平均１０％の賃上げ及び８０YTL(定額)、2008年前半は「３％＋インフレによる損失分の補償(＝インフレ率)」、2008年後半は「４％＋インフレによる損失分の補償(＝インフレ率)」という形で賃金の引き上げが行われることになりました。　労使ともに不満は残ったかもしれませんが、ストが実施されなかったことはトルコにとっては良かったのではないでしょうか。　経済・観光関係の続きです。2007年にイズミル湾に入港する大型客船の数が増えており、さらにイズミル市内で宿泊し、市内観光も行う観光客の数が増えているとイズミル商業会議所から発表がありました。イズミルはトルコの西岸、エーゲ海岸中央部に位置する港町です。イズミル湾の入り口は大きく突き出したカラブルヌ半島にさえぎられているため、あたかも湖のような感じです。海岸線は整備されて広い道路が走っているほか、イズミル湾内の交通を担っている小型客船は24時間営業しています(勿論、夜は本数も少なく、かつ、割増料金ですが、、、、)。　イズミル商業会議所によれば、8月22日現在、2007年初頭からこれまでにイズミル湾に78隻の大型客船が入港し、18万6千人の観光客が上陸しました。昨年は同時期までに、47隻が入港し、9万7千人が上陸したそうです(年間でも、94隻、18万3千人)。さらに、昨年はイズミルに上陸した観光客のほとんどはイズミル市内に滞在せず、イズミル市の北方にある遺跡ベルガマ(ペルガモン)や、南方にある遺跡エフェス(エフェソス)やセルチュクに真直ぐ向かっていましたが、今年は上陸した観光客の約半数に当たる8万9千人がイズミル市に宿泊し、同市を観光したそうです。　最後にトルコの市況を見ておきましょう。　今日のIMKB(イスタンブール証券取引所)-100は、朝、47,600ポイント前後で取引を開始した後、ほぼ1日中、高値安定で推移しました。前場は、金曜の終値よりも636ポイント高い、47,459ポイントで引けました。後場もかなり安定した動きで、金曜の終値から2.33%高い47,914ポイントで取引を終了しました。　為替もリラ高となっています。対ドルでは0.91%リラ高の、1ドル＝1.3120～30リラ水準、対ユーロでは0.67%リラ高の、1ユーロ＝1.7920～30リラ水準、対円では0.80％リラ高の、100円＝1.1220～290リラ水準となっています。今週は「トルコ買い」傾向で始まりましたが、このまま推移するよう期待したいところです。しかし、明日は新大統領が選出されることになりますが、既に織り込み済みとは思いますが、それでもどんな反応があるのでしょうか?ブログ村のランキング参加中です。ご協力(クリック)をよろしくお願いします。　★2006年新物　いち早く入荷★　一番人気トルコいちじく入り!!　4種類ドライいちじく食べ比べセット　10％off !!20061120祭5無農薬　無添加　自然の甘さおいしい　トルコの　【いちじく】　ドライ　フィグなんと！大人気で2007年の1年分売り切れました！急遽もう1度再輸入となりましたピスタチオの香りがふわりトルコのお菓子バクラヴァピスタチオ0827秋先5ナッツの香りがふわーっ！満足いく甘みがジワーっ！トルコのお菓子 バクラヴァ(ヘーゼルナッツ)0827秋先5濃くておいしいトマトサルチャ(トルコのトマトペースト)とエキストラバージンオリーブオイル送料無料セット0827秋先5トルコ産：トッレデルモンテエキストラバージンオリーブオイル【5L】

  2007.08.27

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  金(ゴールド)市場

  　今日は「金(＝Gold)」について書きます。いずれも少し前の記事ですが、かえって今のほうが冷静に見られると思います。金はトルコを含む中東を始めとして、世界中で広く価値を認められています。それはほとんどの国で、かつては「金貨」が使われていたということからも分かります。トルコでも昔から「財産」として金細工を保有する習慣がありましたし、いまでも、投資及び贈答用として「共和国金貨」が「全」、「2分の１」及び「４分の１」の３種類のサイズで広く売られています。トルコのガイドブックを見られた方なら、必ずどこかで「金細工店」がすらっと並んでいる写真を見られたことと思います。どの町に行っても必ず金細工店があり、ブレスレッド、指輪などの本格的な金細工のほか、「共和国金貨」や「レシャット金貨」などの金貨も頻繁に売り買いされています。　前置きが長くなりましたが、８月１７日付のNTVホームページの記事によれば、２００７年の第２四半期にトルコは世界の金市場(需要)において第３位の規模になったとのことです。ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)の発表によれば、２００７年代２四半期における金の需要は、昨年同期比で３７％伸びて145億ドルに達しました。最も需要の伸びた国・地域は、中国、インド、中東及びトルコとなっています。トルコは、今期、初めてアメリカを抜き、世界第3位となりました。　乱高下していた金価格が通常の水準に戻り、全同期比で平均６％の上昇していること、世界経済の中心を担っている国々の経済の調子がよいことなどが、2007年第2四半期の金需要増加の主な要因となっています。トルコのほか、世界最大の金需要のあるインドや、ロシア(装飾用)でも新記録を達成しています。　2007年代2四半期のトルコにおける金需要は、前年同期比で、装飾用が14％増で52.2トンに、投資用は5％増の20.5％増となりました。　ブログランキングに参加しています。こちらのクリックもよろしくお願いします。★2006年新物　いち早く入荷★　一番人気トルコいちじく入り!!　4種類ドライいちじく食べ比べセット　10％off !!20061120祭5無農薬　無添加　自然の甘さおいしい　トルコの　【いちじく】　ドライ　フィグなんと！大人気で2007年の1年分売り切れました！急遽もう1度再輸入となりましたピスタチオの香りがふわりトルコのお菓子バクラヴァピスタチオ【お盆0807】ナッツの香りがふわーっ！満足いく甘みがジワーっ！トルコのお菓子 バクラヴァ(ヘーゼルナッツ)【お盆0807】名産品のくるみがたっぷりトルコのお菓子バクラヴァクルミ【お盆0807】【New】バクラヴァ・ピスタチオ/トルコギュルオウル社カフェセット　トルココーヒー＆デミタスカップ2客

  2007.08.26

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  インフレ率とトルコ航空(THY)

  　今日は経済関係の記事を2つ紹介します。　まず、インフレーションについてです。24日、トルコ中央銀行の金融政策委員会(PPK)の8月会合が実施され、特に政府支出の増加及び農産物の価格上昇の可能性などについて検討されました。2007年前半の政府支出に関して、「国債に対する支払利息」を除く支出額が昨年同期比で２５．７％も拡大していると指摘し、インフレ率の更なる低下の障害となっていると警告を発し、同時に、今年の政府支出(制限)目標を達成するには、今後は政府支出削減が行われるであろうと予測しています。そのため、経済成長に対する政府支出の貢献は低下することになるとも予想しています。また、予算目標を達成するための方策としては、増税を行うことよりも、支出の削減という形で行うことが適当であるとしています。　インフレ率については、基本的には、今後も緩やかの低下の傾向を継続させるものと予想しつつ、しかしながら、いくつかの懸念があることもあわせて指摘しています。今年は野菜と果物の値段が乱高下しているほか、小麦の作柄が悪いため、今後、小麦の消費者物価も上昇することが十分ありえると指摘しています。中央銀行は、食品物価及び消費者物価(年間)が、8月には一時的に上昇する可能性が高いと指摘しました。また、最近世界的に発生している資本市場の混乱は、為替(トルコ・リラの他の通貨に対するレート)の乱高下(特に「リラ安」)を通じて、インフレ率の上昇の原因となることも指摘しています。　次に、トルコ航空(THY)の賃上げ交渉に関する続報です。24日、アイチン・トルコ航空業界労働組合長は「トルコ航空経営者側に対して、合意に達しうる新しい包的括提案を行ったが、いまだに回答がない。たぶん、関係者で検討しているのであろう。先方の回答により、われわれも態度を決める。」と述べました。　これまでに労働組合側は、勤務ローテーションの再検討と最初の6ヶ月間は平均で23.9％の賃上げを行うことを要求していました。政府はトルコ航空の労使交渉が円滑に進むよう、労働・社会保障省の局長などからなる調停団を指定していましたが、現時点までに解決のめどは立っていません。　労働組合側は既にストライキを行う決定を組合員の投票で決めています。政府は一時的にストライキの延期を命じることはできますが、労働組合側は、そうなった場合にはサボタージュを行い、航空機の出発時間の大幅な遅延を引き起こさせると述べています。ランキング参加中です。皆様の協力をお願いします。私の参加カテゴリーの中心は「外国株」です。絵皿(「生命の木」典型的デザインのひとつ)じゅうたんもトルコ族が最初に作ったといわれていますシンバル(トルコ軍楽隊の楽器のひとつ。今でも最高級のものはイスタンブルで作られているとされているそうです。)関口知宏が行くギリシャ・トルコ鉄道の旅るるぶトルコ・イスタンブールイスタンブール・トルコイスタンブール・トルコ（’07）日本語トルコ語辞典

  2007.08.25

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  新大統領とトルコ市況

  　今日、トルコ国会で、大統領選挙の第2回投票が行われました。　野党第1党で、世俗主義(政教分離)を強く主張しているCHP(共和人民党)はギュル外務大臣の大統領選出を阻止するため、投票が有効に成立するのに必要な367人の国会議員の出席を阻むために、野党各党に投票に行かないように呼びかけましたが、野党第2党のMHP(民族主義行動党)及び野党第4党のDSP(民主左派党)を始めとして、CHP以外のほとんどの国会議員は午後3時から行われた投票に参加したため、第2回投票は有効に成立しました。　第2回投票の結果は、ギュル外務大臣337票(第1回より4票減)、チャクマクオール(MHP)議員71票(1票増)、イチリ(DSP)議員14票(1票増)となりました。　第3回投票は国会議員の過半数(276人)の出席で投票が成立し、かつ、276票を獲得することで大統領に選出されるため、来週火曜日、28日の投票でギュル外務大臣が大統領に選出されることはほぼ確実と見られています。そして、ギュル外務大臣は同日、国会で宣誓を行ったうえ、直ちに大統領としての任務を開始することが予定されています。　これでトルコ政治の不透明さがひとつなくなることになります。ただし、その後の内政にどのような影響を与えるかを、現時点ではっきり見通すことはできません。　次に、トルコ市況を見ておきます。　今日のIMKB(イスタンブール証券取引所)-100は、昨日の終値よりも308ポイント低い47,081ポイントで取引を開始した後、ほぼ1日中、昨日終値よりも低いところで取引が行われていました。前場の終値は昨日終値よりも249ポイント低い、つまり、0.53%低い、47,139ポイントとなりました。今日の、つまり今週の終値は昨日終値よりも535ポイント(1.19％)低い、46,824ポイントとなりました。　為替は昨日より少しリラ安の水準となっています。対ドルでは0.08%リラ高の、1ドル＝1.3240～50リラ水準でしたが、他の通貨に対してはリラ安となっており、対ユーロは0.45％リラ安の1ユーロ=1.8040～50リラ水準、縁に対しては0.09％リラ安の、100円＝1.1360～430リラ水準となっています。　結局、株価も為替も、それほど大きくは動きませんでしたが、それでも少し株安、リラ安の傾向となっています。アメリカを中心とする世界の資本市場の混乱が完全に収まったとは言えないこと、さらに、トルコでは今後内政がどう動くのかがよく見えないこともあり、今しばらく模様眺めが続くことになるかもしれません。全く個人的な感想ですが、株もトルコ・リラも長期的視点からは買っても問題ないと思いますが、現水準から株価とトルコ・リラについては「大きく下げることはない」と断言するには時期尚早だと思います。つまり、以前立てた予測をまだ変えるところには来ていない(つまり、今までの予測は正しかった)ということだろうと思います。ランキング参加中です。ご協力をお願いします。なお、私の参加のメインは「外国株」です。是非応援してください。ラクはトルコの代表的お酒(蒸留酒)です。エフェス・ビールはトルコの代表的ビールです。トルコでも良いブドウが取れるので、最近ではそれなりのワインもあります。関口知宏が行くギリシャ・トルコ鉄道の旅るるぶトルコ・イスタンブールイスタンブール・トルコイスタンブール・トルコ（’07）トルコ民族の世界史日本語トルコ語辞典

  2007.08.24

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  今日のトルコ

  　今日は、トルコでは特に大きな動きはありませんでした。　以前から何度か紹介しましたトルコ航空(THY)の労使交渉で、アンカラで直接団体交渉が行われました。先週から、労働・社会保障大臣も仲介役となるなどの動きもあり、断続的に交渉が行われていますが、いまだに決着はついていません。まだ、しばらくかかりそうな感じです。また、首都アンカラでは、国家公務員の給与改定の交渉が行われています。今日はその第3回交渉が行われました。トルコにも、日本の人事院のような機関がありますが、最終的にどう判断するかは内閣の権限であることも、日本と同様です。　IMKB(イスタンブール証券取引所)-100は、前場の始まりのころと後場の始まりのころの一瞬を除いて、今日一日、基本的に昨日よりも低い位置で推移しました。最終的には、前日比1.92％下落して、45,265ポイントになりました。なお、今日の最安値は45,028ポイントで、45,000ポイントぎりぎりまで下がりました。　為替もトルコ・リラ安で推移し、ドルに対しては昨日よりも0.97％リラ安の、1ドル=1.3580～90リラ水準、ユーロに対しては昨日よりも0.10％リラ安の、1ユーロ＝1.8330～40リラ水準、円に対しては昨日比1.20％リラ安の、100円＝1.1780～1860リラ水準となっています。また、金利も指標国債である2009年5月9日満期の国債の金利は、18.59%に上昇しています。先週末にも、トルコ市況の行方は不明確であるとして、回復宣言(？)を出すのは留保しましたが、その状況にまだ変わりはないようです。世界の市況のみならず、やはりトルコの内政、経済状態の不透明さがトルコの市況に大きく影響しているような気がします。　こちらのクリックもよろしくお願いします。トルコの代表的なお酒「ラク」トルコの代表的ビール「エフェス(・ピルゼン)」トルコ・ワイントルコ・ワイン(全くの個人的感想ですが、こちらのほうがお勧めです)オスマン帝国―イスラム世界の「柔らかい専制」 (講談社現代新書)日本人が知らなかったVISTA株関口知宏が行くギリシャ・トルコ鉄道の旅オスマンvs.ヨーロッパ―〈トルコの脅威〉とは何だったのか (講談社選書メチエ (237))オスマン帝国の時代 (世界史リブレット)

  2007.08.21

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  新大統領と外資逃避

  　今日は今後の市況に関して予想をした記事を紹介するつもりでしたが、少し市況の状況が変わってきたので、いまさら紹介しても意味がないという気もしています。しかし、これまでのブル具からお察しいただけますように、私は悲観主義者ではありませんが、極端な楽観主義者でもありません。巷で予測されているとおり、トルコにおいても、来週月曜日もIMKB(イスタンブール証券取引所)の各インデックスは上昇する可能性が強いですし、トルコ・リラも、対ドルをはじめとして、対ユーロ及び対円でも上昇する可能性はかなり高いと見ています。しかし、だからといって、Ｖ字型回復をすると確信しているわけではありません。(上げさげを繰り返すボックス圏相場が秋頃(9月半ば以降)まで続き、そらから本格的に回復するのではないかというのが、私の予測です。因みに、根拠は単に「歴史は繰り返す」、夏から秋のパターンということです)　ということで、日本市場からも外資が逃げ出している、「売り越し」になっているという報道がありますが、トルコからも外資が逃げ出しているという記事です。　8月15日、トルコでは外国資本が株や国債を売った資金を10億から15億ドルを購入の上、資金を国外に持ち出した模様。外国資本は8月14日まではアメリカ市場の混乱を横目に静観していましたが、ついにポートフォリオを変更し始めました。15日には、トルコ市場だけではなく、世界各国でポートフォリオを崩し始めました。そのため、新興国の通貨を中心に、世界多くの通貨はドル及びユーロに対して売られる結果となりました。　さらにとる小売に拍車をかけているのが、国内政治情勢です。与党ＡＫＰは同党から唯一の大統領候補としてギュル現外務大臣を出しました(注：第3回投票でギュル新大統領の誕生を意味している)。そのため、トルコ軍の対応振りが注目されています(注：トルコ軍はこれまでトルコの政治に大きな発言力を有してきており、トルコのイスラムかに強い警戒感を常々示している。ギュル外務大臣夫人はヘッドスカーフを使用しており、新大統領夫人にはなり得ないということを、トルコ軍は匂わせています)。そのため、トルコ国内政治情勢は不透明感を増しています。　　結局、これまでの繰り返しのような記事ですが、現状を一番ニュートラルに表している生地だと思います。つまり、悲観的になる必要はありませんが、十分注意する必要があるのではないでしょうか。　こちらのクリックもよろしくお願いします。応援してください。

  2007.08.18

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  組閣とトルコ市況

  　今日は金曜日です(でした)。すっかり遅くなってしまったので、短く書きます。ご容赦ください。話題は2つ。ひとつは組閣で、もうひとつはトルコ市況です。　一つ目の、組閣、ですが。昨日(16日)にご紹介したとおり、昨日(16日)、エルドアン首相はセゼル大統領に組閣名簿を提出するために、大統領府を訪れました。しかし、セゼル大統領は、名簿の提示を受ける前に、その組閣名簿を新大統領に提出するようにと述べたそうです。　報道によれば、その意味は、「自分はもう数日しか大統領の職になく(既に通常の期間は約3ヶ月前に満了している)、今後、最大5年間職にある内閣を認めることは権限濫用に当たる」と、新大統領に権限を譲ったと考えられます。もうひとつは、セゼル大統領はエルドアン首相率いるAKPが選挙で敗北することを望んでいたが、反対に４６％以上の支持を受けてしまったので、セゼル大統領は自分の思い通りにならない組閣を認めることはできず、任期中には組閣を承認することを拒否した、というものです。いずれが正しいのかは分かりませんが、ギュル現外務大臣が大統領になることがほぼ確実視されている現状では、セゼル大統領もあえて「最後の最後まで拒否権を行使した」といわれるのを潔しとしなかったのではないかと、個人的には想像します。　次に市況です。今日は日本でも日経平均が800円以上下げ、円もドルに対して3円以上円高になるなど大荒れで、トルコ市場も朝は大荒れで始まりました。IMKB(イスタンブール証券取引所)-100インデックスも、昨日終値より969ポイント低い、43,503ポイントで始まりましたが、ヨーロッパ市場の回復を受けて急速に回復し、ほぼ1日中44,500～45,000ポイントで推移していましたが、後場の終了直前に急速に下げましたが、再び急回復し、結局、昨日終値から4.73％急回復してた46,576ポイントで終了しました。　為替も、1時期ドルに対して1ドル＝1.4220リラと、今年3月14日以来の安値をつけましたし、金利も2009年5月9日満期の指標国債が18.79％まで上昇しました。しかし、本日夕刻(トルコ時間)には、ドルに対して2.44%リラ高の1ドル＝1.3590～3600リラ水準、ユーロに対して1.56%リラ高の1ユーロ＝1.8350～70リラ水準、円に対しては2.88％リラ高の100円＝1.1820～1.1900リラ水準となっています。　IMKBも、トルコ・リラも、いずれも売り込まれ過ぎていたので、今日は少し回復した感じですが、本当に底を打ったのかどうかはまだ分かりません。世界的な現象であったため、トルコだけの観点から見ることは適切ではないと思われると、これまでにも紹介してきましたが、「底入れ宣言」はもうしばらく様子を見てからにしたいと思います。　このクリックも、よろしくお願いします。

  2007.08.17

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  トルコ航空のストライキとトルコ市況

  　今日のIMKB(イスタンブール証券取引所)-100は、世界各国市場の値上がりを受けて、上昇しました。　13日の取引開始は、先週の終値(49,186ポイント)よりも522ポイント高い、49,708ポイントで始まりましたが、前場は次第に下げていきました。前場の高値は49,871ポイント、安値は49,216ポイント、終値は先週末よりも163ポイント高い49,349ポイントでした。つまり、ぎりぎりのところで、先週末の終値を割り込むことはありませんでした。後場は前場終値よりも60ポイント低い49,289ポイントで始まりましたが、その後急に値を上げ、最後まで上昇期著を崩さず、先週末比1.43%上昇して、50,272ポイントで引けました。しかし、1日の出来高は11億7600万リラしかなく、通常の約半分しかないところを見ると、市場参加者の腰がまだ引けているということなのでしょう。為替は、対ドルが先週末比1.07％リラ高の、1ドル=.2890～1.2900リラ水準、対ユーロも1.07％リラ高の、1ユーロ＝1.7580～90リラ水準、そして対円が1.90％リラ高の、100円＝1.0840～1.0900リラ水準となっており、リラの全面高となっています。また、金利は、2009年5月9日満期の指標国債の金利は17.62％となっており、少しだけ下がっています(債券価格は上昇)。以上より、それほど大きな幅ではありませんが、株、為替、国債(金利)はいずれも「トルコ買い」となっています。このまま世界の市場が落ち着いてくれれば、ゆっくりと上昇気流に乗ることができるかもしれませんが、さてどうなりますでしょうか。如何せん、原因は国外にあるわけで、トルコだけが無関係ではいられません。以前、トルコのフラッグ・キャリアのトルコ航空(THY)がストライキを行うかもしれないということをお知らせしましたが、組合員による投票の結果、わずかな差でストライキに突入することが決まりました。現在、交渉が続いており、本当にストライキを実施するかどうかは不明ですが、これでまたひとつ、ストライキ実施へ向けた法律上の障害が取り除かれたことになります。当然のことながら、観光業協会や輸出業者協会などの経営者側はトルコ航空のストライキがトルコ経済にもたらす悪影響を心配していますが、反対に、トルコの各種の労働組合や、労働組合連合会は、航空業界労働組合の活動を支援しています。正当な労働の対価はいくらなのかということは、トルコだけでなく、日本を含み、世界中で議論されている非常に難しい問題だと思います。最後に、ひょっとすると業界用語なのかもしれませんが、トルコ航空のことを「TK」と書いているホームページがありましたが、日本航空を「JL」と、全日空を「NH」とは言わないので、やはりトルコ航空は「THY」（＝Turk Hava Yollari(uの上にはウムラウト(点々)があり、iの上には点はありません)＝直訳するとTurkish Air Ways）が正しいと思います。「TK」や「JL」、「NH」はフライト・コードに使われる略号だと思います。こちらのクリックもよろしくお願いします。関口知宏が行くギリシャ・トルコ鉄道の旅トルコ民族の世界史進出企業実態調査（欧州・トルコ編 2002年版）トルコから世界へ

  2007.08.13

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  トルコの輸入超過と経済活動

  　今日もトルコの市場は閉まっているということで、昨日の続きを書きます。　昨日はエコノミスト誌の暗い予測についてご紹介しました。トルコ担当のエコノミスト誌の編集長、記者がどれほど優秀かは知りませんし、私自身はそれほど具体的に調査を行っているわけではないのでかなり無謀な言い分ですが、個人的には少し違う印象を持っています。　確かにこれまでは産業面でも圧倒的に輸入超過でした。その大きな理由は２つあり、ひとつは確かに「プチ・ブルジョア」による旺盛なぜいたく品の消費にありました。しかし、もうひとつは生産拡大のための、生産用機械などの資本財と、部品等の中間財及び原料が相当含まれているのではないかと見ています。統計を調べれば直ぐに分かるのですが、この時点では、単なる「私の印象」です。　トルコは発展途上国、あるいは新興国の例によく見られるとおり、貧富の差の激しい国です。大金持ちは絶対数ではかなりいますし、その証拠のひとつがイスタンブールの住宅価格の高さです。広さは日本よりも広く、約２００ｍ2から始まりますが、いずれにせよ値段も1億円を軽く上回る住宅が、ボスポラス海峡沿岸を中心に売られています。風光明媚で、しかも経済活動の中心地に近いということを割り引いても、一人当たりの国民所得が日本の6分の1の国で売られる住宅価格としては、やはり無理があります。無理といってもそれは平均の話で、大金持ちの絶対数はひょっとすると日本を越えているかもしれません。　それから、トルコで不動産の値段が上がっているのは、トルコ人のお金持ちのためだけではありません。ドイツを中心とするヨーロッパ諸国、ギリシャ、シリアを中心とする近隣諸国の金持ち、そして近年の原油高を反映して、ここ２、３年はかなりの「オイル・ダラー」も流入しているのではないかといわれています。ドイツ等のヨーロッパの人は地中海及びエーゲ海沿岸のリゾート地にセカンドハウスを買う傾向がありますが、近隣諸国の人は自分がトルコを訪問するのに便利なところを買う傾向があるようです。勿論、純粋な投資目的の場合は、最大の経済都市であるイスタンブールのほか、有名なリゾート地であり、ドイル人とロシア人の割合が圧倒的に高い地中海沿岸のアンタリヤ、あるいはエーゲ海の最南端で若者に人気、かつどちらかといえばイギリス人、フランス人、アイルランド人などが多いように思われるボドゥルムなど、一定の場所に集中しているものと思われます。　話がかなりそれてしまいましたが、「プチブル」の高級輸入品への需要も相当額ありますが、一方で投資資金、投機資金もかなり流入しており、この５年間は生産活動も上り調子で輸出もそれなりに増加しています。たとえば、２００４年、２００５年はトヨタのトルコ工場がトルコの輸出額ナンバー１企業になりました(２００６年は、トヨタの輸出が減ったわけではありませんが、以前書きましたとおり別の企業が取って代わりました)し、トルコの輸出企業もそれなりに元気です。　世界経済の変化の影響を受け、トルコ国内の経済活動、典型的輸出産業にも変化が起こっていますが、トルコの未来は、「今のところ、明るい」というのが私の見方です。ただ、今回の世界同時株安が、新興市場の通貨危機を引き起こしたり、オイル・ダラーの引き上げをひきおこしたり、原油高や資本市場の混乱が世界経済の低迷を引き起こした場合には、トルコは無傷ではいられません。それどころか、ほかの国に比べても甚大な被害をこうむる可能性があることも、前に書いたとおりです。しかし、そこまで大規模な経済混乱が生じない限りは、トルコの輸出も、輸入に比べてそれほど見劣りすることにはならないのではないでしょうか。ただ、現時点では、輸入額と輸出額の割合は大雑把に言って「１対２」という大きな不均衡があるのも事実です。つまり、伸び率が同じなら、絶対額は輸入のほうが２倍大きくなるということです。　安心できるほどではありませんが、世界経済の大きな変化がなければ、トルコの輸出(絶対額、バランス)を含めて、もう少しうまく行くのではないかと「期待」しています。　こちらのクリックもよろしくお願いします。太陽の滴トルコのあんずジュース1000ml【お盆0807】ビタミン・鉄分しっかり!トルコのサワーチェリージュース1000ml【お盆0807】トルコ産ローズヒップジュース/27本セットヨーロッパの味!トルコの100%グレープジュース無添加1000ml【お盆0807】甘くて飲みやすいトルコのザクロジュース1000ml【お盆0807】トルコのハーブティローズヒップティ【お盆0807】

  2007.08.12

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  世界同時株安とトルコ市況

  　突然ですが、読者の皆様、お元気でいらっしゃいますでしょうか?　　おかげさまで、毎日、といっても週末を入れた平均ですが、約50名の方に、私のブログを訪問いただいております。「クソ」がつくほどまじめで、「心の安らぎ」からは程遠い内容だと思いますが、トルコのこと、特にトルコの経済面での最新情報を今後も発信し続けていきますので、今後ともよろしくお願いします。　このところ、本当に夏ばて気味で、さらには本職のほうが本当に忙しくて、ゆっくりできません。近々夏休みをとりたいと思っています(本職も、ブログも)ので、突然ブログが止まっても、「ああ、疲れがたまって、少し息抜きしてるんだな」と思って、許してください。　どうしてもトルコ一国のことを考えてしまいますが、トルコも世界市場と密接につながっており、今回の「世界同時株安」、または9.11風に言えば、「同時多発株安」はトルコにも非常に大きな影響を与えているように見えます。特に、ニューヨークが震源地であることも、同じかもしれませんね、、、、、、物理的に崩壊したビルはありませんが、入居している会社がいくつかは消えてなくなることはほぼ確実のように見えます。　ＢＲＩＣs、そしてVISTAといわれるような、いわゆる新興市場は、一攫千金を狙った資金が多く投入されています。最も安全と思える「国債」ですら、トルコでは実質金利(話を簡単にするために、「年間あたりの金利　－　インフレ率」ということにしておきます)が10％くらいあるのは、ばくち(いつ支払い停止や、倒産などに陥るか分からない状況)に近いといえるでしょう。でも、この5年間で毎年１０％の実質金利をもらっていたのであれば、税金を考えなければ、実質的に1.6倍になっていたことになります。これに「リラ高」を加えれば、円建て、ドル建て、あるいはユーロ建てで外国人投資家が得た利益はさらにその１．２倍から1.5倍、つまり、もともと投資したドル、ユーロあるいは円の1.9倍から2.4倍になったことを意味します。今回の不良債務は回収が全く不可能な場合もありえます。したがって、あるファンド・マネージャーがアメリカの住宅ローン組み入れ商品を１００、トルコ国債を１００、あわせて２００単位分を最初に投資した場合を考えて見れば、今回の混乱ではアメリカの金融商品の価値が「０」になることもありえますので、その場合、現在、２００以上になったトルコ国債を売却することを考えるでしょう。アメリカ分が「０」、トルコ国債は「２００」、つまり、１００＋１００＝０＋２００となり、大きく儲けたことにはなりませんが、一方で、大きく穴を開けたという評価を受けることを避けることができます。したがって、儲かっているトルコ市場の国債、株、そしてトルコリラ自体を売って、損の穴埋めに使う確率が高いといえます。　さらに、少し古くなりますが８月３日のニュースで、イギリスの経済誌エコノミストが「国際(通貨/金融))市場で大混乱が起こった場合は、新興国の中でもトルコが最も深刻な損失を受けることになりかねない」と報じたことを伝えています。その最大の理由は、国内総生産(GDP)の７．５％に及び経常収支の赤字が継続してることであり、さらには、近年の「リラ高」がその傾向をいっそう悪化させる危険性が高いことを指摘しています。さらにエコノミスト誌は、経常収支の赤字が国内総生産に占める割合は、今年後半には１０％を超えると予想しています。外貨準備不足による資本の流失、急激なリラ安に見舞われる可能性がないとは言えません。　こちらのクリックもよろしくお願いします。日本人が知らなかったVISTA株オスマン帝国―イスラム世界の「柔らかい専制」 (講談社現代新書)関口知宏が行くギリシャ・トルコ鉄道の旅

  2007.08.11

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  世界同時株安とトルコ情勢

  　今日は、日本を含めて、世界同時株安の日でした。またしても震源地はニューヨークでした。日本でも、ヨーロッパでも、最新の投資技術を使っている金融機関ほど被害が大ききかったような印象を持ちますが、本当のところはどうだったのでしょうか。　このような世界的な大波が起こったとき、いわゆる新興国(市場)、エマージング・カントリーはその影響を、拡大して受けます。今や、アメリカがくしゃみをしても、日本は鼻をかむ程度で済みますが、トルコなどの新興国は肺炎を起こしがちになりました。トルコも少しは基礎体力がついてきたと見えて、３７度くらいの熱が出ても、２、３日も安静にしていれば何とか別途から出れる程度に成長しました。　選挙前の急激な株高の反動が起こっていたところに、アメリカ発の大波に揺られて、株価も下がっています。しかし、国内要因は必ずしも「売り」ではないので、アメリカ及びヨーロッパ市場が落ち着けば、秋以降はまた上昇のトレンドに戻れる可能性も十分あると思います。　ただ、トルコ経済は今のところ「堅調」といえる材料のほうが圧倒的に多いと思いますが、「政治」面では、今後１ヶ月以内に「大統領選挙」が、そして４５日以内には「組閣」が待っているので、何事もなく無事乗り切れるのか、それともトルコ社会が大揺れするような事態になるのか、現時点でははっきりと言い切ることは困難です。しかし、理由はいろいろ考えられるとしても、投票した有権者の約４６％がAKPを支持した以上、AKPの拡大を快く思っていない勢力も、極端な反対運動に走ることは困難であり、また、トルコ国民の支持も得られないものと予想されます。したがって、政治面でも「なぎ」ではないにしても、「超大型台風の直撃」を受けるような事態には成り難いものと予想します。　最後に今日の市況について書きます。IMKB(イスタンブール証券取引所)-100は、前場は昨日終値から991ポイント低い、48,683ポイント辺りから恥じましましたが、最終的には292ポイント低い、49,683ポイントで引けました。後場も下げ基調は続き、前場よりも107ポイント低く始まり、最終的に前場よりも496ポイント下落して、49,186ポイントで引けました。つまり、この数値で今週の取引は終了しました。1日の下落率は１．５８％に達しました。　為替は、対ドル・レートは前日比2.12％低い、1ドル=1,3030～40リラ水準、対ユーロ・レートは前日比約1.72%低い、1ユーロ=1.7780～90リラ水準、対円レートは前日比2.89%低い、100円＝1.1050～1.120リラ水準となっています。なお、金利も標準国債(2009年5月6日満期)の金利は17.70%まで上昇しており、株も、為替も、国債も、すべて「トルコを売る」傾向を示しています。　ある意味では、これまでトルコ市場が以下にうまく行っていたかを示しているとも言えます。つまり、最も利益の出ているトルコ市場の利益を確定させよう、あるいは、アメリカ、ヨーロッパで出た損失を、トルコの株、為替などで埋めようとしたとも考えられます。明日はこの点をもう少し考えてみたいと思います。　こちらのクリックもよろしくお願いします。日本人が知らなかったVISTA株関口知宏の地球サポーター―ラオス・モンゴル・トルコ-絵日記の旅オスマン帝国―イスラム世界の「柔らかい専制」 (講談社現代新書)オスマン帝国の時代 (世界史リブレット)

  2007.08.10

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  外国人観光客

  　今日のIMKB(イスタンブール証券取引所)-100は、アメリカ及びヨーロッパ市場の上昇を受けて、上げて始まりました。前場の取引は昨日終値から約600ポイント高い、51,302ポイントから取引が開始されました。その後も堅調な値動きが続き、上げ基調のまま前場を終わりました。後場も高値圏のまま推移し、後場は52,000ポイントをはさんだ極めて狭い範囲での値動きとなりました。結局、8日の取引日は前日終値比0.99%上昇の52,070ポイントで終了しました。出来高も、18億2700万リラになり、活況を呈し始めたとも思われます。この値まで来ると、やはり私のような素人では判断に困ります。あえて予想を言わせていただければ、国内要因及び海外要因の双方の観点から、株価も短期的には「強気」に戻ったのではないでしょうか。　為替及び金利は、今日も「強気」で推移しました。対ドルは1.33%リラ高の、1ドル=1.2570～80リラ水準、対ユーロは0.97％リラ高の、1ユーロ=1.7350～60リラ水準、そして対円レートは2.61％リラ高の、100円＝1.0450～510リラ水準となっているほか、指標国際の2009年5月6日満期の国債の金利は17.30％水準まで下落しています。　今日は、7月の観光客について書きます。トルコにとって環境収入はきわめて重要であることは、これまで何度も消化してきました。観光収入を測る上でも、最も分かりやすい数字はトルコを訪れる外国人観光客の数です。これはトルコに限らず、日本を含め、いろいろな国について言えることですが、国民所得(NI)の過多と、観光客当たりの消費額の大小は必ずしも一致しないということです。つまり、ドイツ(人)と比べれば、ロシア(人)も中国(人)も、一人当たりの国民所得は非常に低いのですが、これはあくまでも全ロシア人、中国人の平均であって、トルコを訪れる各国観光客の支出額とは必ずしも一致しません。日本(人)やドイツ(人)、イギリス(人)は1人あたりの国民所得は高いのですが、トルコに来るドイツ人、イギリス人が豊かであるとは限りません。どちらかといえば、トルコへは「安くつく」との理由でやってくるのですが、基本的にはあまり金銭的に余裕のない人々である、ということになります。一方、ロシア人や中国人は、基本的にお金のある人しかトルコ栗田にまでやってきませんので、「金離れの良い、理想的な観光客」になることが期待されます。　いずれにせよ、今年7月にトルコを訪れた観光客は、全体として、前年同月比16.55%上昇して、362万4千人の外国人観光客がトルコを訪れました。国別に見てみると、第1位がドイツ人で、16.4%増の63万7千人、2位がロシア人で、33.42%増の40万8千人、第3位がイギリス人の13.123%増の、34万3千人でした。これら3カ国以外では、オランダ、フランス、ベルギー、オーストリア、ウクライナ、イタリア及びデンマークが、最も観光客数が多い国になっています。　必ずしも、観光客数が伸びれば、観光収入が増加し、そして、トルコの経常収支が改善するとは言い切れませんが、それでも、外貨収入が伸び、返済がより容易になるのは間違いのないことです。　　こちらのクリックもよろしくお願いします。

  2007.08.08

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  インフレ率(37年振りの６％台！！)

  　今日も市況からはじめます。　IMKB(イスタンブール証券取引所)-100は、朝大きく下げて始まりました。取引開始早々、今日の最安値(49,749ポイント)まで下落しました。その後やや持ち直したものの、船場終了にかけて再び下落し、50,011ポイントで取引を終了しました。後場は50,200ポイントから50,400ポイントのボックス内で株価は推移し、結局、先週末比0.57%安の50,429ポイントで取引を終了しました。　一方、為替はリラ高傾向となっています。対ドルは先週末比0.47リラ高の、1ドル=1.2740～50リラ水準、対ユーロは先週末比0.11％リラ高の、1ユーロ=1.7580～90リラ水準、対円は先週末比0.37％リラ高の、100円＝1.0750～820リラ水準となっています。しかし、金利(＝国債)は、2009年5月6日満期の指標国債の金利は先週末の17.36%から、17.44%に上昇しています。　株、為替、金利だけを見ると、国内的には弱気ないし模様眺め、しかし、対外的には季節要因(観光客の増加によるリラ高?!)のために強含み、ということになります。ただし、これは超短期の見方であり、トルコ国内政治動向などを注意深く見極めるまでは、中長期については何も言うことができない状況が続いています。　先日、最新のインフレ率についてお知らせしましたが、その分析が出ていたので、手短に紹介します。見出しは、　「インフレ率は、37年ぶりに最も低い水準となった」です。1970年以降出始めて、消費者部下が年率6.90%まで低下しました。日本では、6.9%のインフレ率はもう何十年の見ない「高い」数字ですが、トルコにとっては37年振りに見る低い数字です。「日本とトルコはよく似ている」といわれますが(どこが？、というのが個人的な感想ですが、、、、)、インフレについては全く似ていません。極端な言い方ですが、日本ではここ10年間はインフレではなく、デフレでした。一方、トルコでは30歳、それどころか40歳以下の人は一桁台のインフレを知らず、物価は毎年最低1.5倍、悪いときには毎年、倍倍になると思って育ってきたことになります。なお、生産者物価は2.08%の上昇でした。　次回はもう少し詳しく分析してみたいと思います。　日本人が知らなかったVISTA株オスマン帝国―イスラム世界の「柔らかい専制」 (講談社現代新書)オスマン帝国の時代 (世界史リブレット)オスマンvs.ヨーロッパ―〈トルコの脅威〉とは何だったのか救出―日本・トルコ友情のドラマ

  2007.08.06

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  貿易収支とトルコ・リラ

  　まずは市況からです。　今日のIMKB(イスタンブール証券取引所)は、前場はかなり高めで始まりました。取引開始直後は、一気に52,000ポイントを越えましたが、急落し前場は昨日終値から16ポイント高の51,592ポイントで引けました。後場の取引開始直後は前場の低下傾向が続き、一時期前日比マイナスになりましたが、その後買いが入り徐々に値を上げて、後半はかなり上げましたが再びマイナスに転じてしまいました。取引終了直前に値を戻して、最終的には前日比0.18％高の51,393ポイントで2日の取引を終了しました。銘柄別に見ても、値上がりが169、値下がりが68、変化なしが90となっています。先日も書きましたが、まだ方向性が定まっていないようです。　為替もリラ高傾向になり、対ドルでは１％リラ高の１ドル＝1.2820～30リラ水準、対ユーロでは1.07％リラ高の1ユーロ＝1.7510～20リラ水準となっています。為替のほうは一足先に「強気」に戻ったかに見えますが、まだまだ油断は禁物だと思います。現在の相場は国内要因よりも国外要因のほうが大きいように思えます。　今週の土曜日に新国会が召集され、国会議長選出の過程が始まるとの報道があります。本来であれば、この辺りから国内要因によって相場が動き始めるころですが、夏の真っ盛りということも、予想を困難にする要因となっています。　経常収支に関する新しい数字が発表になっていますので、お知らせします。トルコ統計庁(又は機関。TUIK)の発表によれば、6月の輸出額は前月比14.2%増加して89.3億ドルに、また、輸入は15.6%増加して144.2億ドルになったそうです。その結果、貿易収支の赤字も18%拡大し、54.9億ドルになりました。また、2007年前期は、昨年同期比で輸出は23.9%増加して494.6億ドルに、輸入は16.8%増加して774.4億ドルになり、貿易収支の赤字も6.1%上昇し、279億ドルに達しました。　以上の数字は、本来ならば「トルコ経済の国際競争力の不十分さ」を示していることになりリラ安要因でもあるのですが、反面、トルコ経済が好調であるがために「輸入が増えている」とも取れるわけで、今日のところは「リラ高」になったようです。勿論、リラは貿易収支にだけ反応するわけではないので、総合的に見ていく必要がありますが、輸出も好調とはいえ、貿易収支の赤字が拡大しているということは、これまで何度か指摘しているとおり、「トルコ経済の脆弱性の拡大」でもあるので、注意を要する点だと思われます。a href="http://www.blogmura.com/">日本人が知らなかったVISTA株オスマン帝国衰亡史フラヌール 10 TURKEY(トルコ) ? ざわめく青に魅せられる魅惑の温泉めぐり トルコ

  2007.08.02

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  トルコ経済教室(＋ボランティア、トルコ総選挙)

  　今回はトルコ経済教室です。とりあえず、「トルコ大企業500」から始めます。　毎年、イスタンブール工業会議所(ISO)が発表している(生産による)売上額による「2006年　トルコ大企業500」を紹介します。　第1位は、これまで何度が紹介したTupras(テュプラシュ)でした。186億リラ(約1兆7,900億円)の売上高で、ダントツの1位とのことです。テュプラシュはこれまでに紹介したとおり、2006年初めにコチ財閥が手に入れました。2位は56億リラでフォード・オトサンで、これもコチ財閥関連企業です。3位はEUAS(発電「公社」とでも言えばよいのでしょうか、電力会社が民営化、分割され、イスタンブール県周辺の発電を担当している会社です)で、39億リラでした。　主な企業の順位と売上額は、次のとおりです。１．Tupras(テュプラシュ)　　186.7億リラ　　コチ財閥(石油精製)２．Ford Otomotiv　　　　　　56.1億リラ　　コチ財閥(自動車)３．EUAS　　　　　　　　　　　39.5億リラ　　公営企業(発電)４．TOYOTA Otomotiv　　　　　39.4億リラ　　トヨタ、サバンジュ財閥５．Oyak-Renault　　　　　　　39.0億リラ　　ルノー(仏)、軍関係団体６．Arcerlik(アルチェリッキ)　38.3億リラ　　家電、コチ財閥７．Erdemir(エルデミール)　　34.6億リラ　　製鉄、半公営企業８．Vestel(ヴェステル)　　　　30.7億リラ　　家電、エレクトロニクス、ゾルル財閥９．Tofas(トファシュ)　　　　26.7億リラ　　自動車、フィアット(伊)、コチ財閥10．Aygaz(アイガズ)　　　　　25.0億リラ　　プロパンガス、家電、コチ財閥11．Petkm(ペトキン)　　　　　22.3億リラ　　石油化学、公営企業(売却過程)16．Beko(ベコ)　　　　　　　　15.8億リラ　　家電、エレクトロニクス、コチ財閥25．Hyundai Assan　　　　　　11.1億リラ　　現代自動車(韓)、自動車33．Coca-Cola　Icecck　　　　8.9億リラ　　　コカコーラ、アナドル財閥35．TPAO　　　　　　　　　　　8.8億リラ　　石油、トルコ石油公社47．Brisa　　　　　　　　　　6.6億リラ　　ブリジストン、サバンジュ財閥49．Turk Demir Dokum　　　　　6.2億リラ　　クーラー、湯沸し器、家電。コチ財閥51．Anadolu Efes　　　　　　　6.1億リラ　　ビール、アナドル財閥52．Goodyear　　　　　　　　　6.0億リラ　　タイヤ、グッドイヤー、コチ財閥　経常利益については、Tuprasが8.85億リラで1位(2005年は7.27億リラ)、2位は5.71億リラでErdemir、3位が5.56億リラでTPAOでした。2006年の販売利益率は平均で5.9%(2005年は4.6%)となりましたが、10年前の1996年には8.5%でしたので、依然として低下したままということなります。　輸出額のトップもTupras(輸出額34.4億リラ)でした。2位はトヨタ(同25.5億リラ)でしたが、昨年はトヨタがトップでした。また、昨年2位のフォードは、今年は3位(同24.6億リラ)になりました。なお、2006年はトルコの全輸出額は１６％上昇しました。　雇用労働者数については、1位が砂糖工場、2位が炭鉱、3位EUAS(発電公社)(以上三社は政府系企業)、4位Arcelik(家電、コチ財閥)、5位お茶工場(政府系)、6位フォード(コチ財閥)となっています。政府系で労働者の数多いのは、世界中同じ傾向ということでしょうか、、、、　上位500社による付加価値額は753億リラ(約7.2兆円)はトルコのGNPの13.1%に当たります。　2点追加しておきます。　「地震」が発生したとき、ボランティアとして参加したい人は現場の状況を確認してからにしてくださいと書きましたが、やはり問題が生じたようです。お手伝いするつもりが、かえって混乱を引き起こすことになると、本末転倒です。困っている方のために、効率的で、一刻も早い復興を実現することを最優先に考えて頂きたいと思います。　いよいよ明日が、トルコの総選挙の投票日ですが、日本の報道を見ていて少し違和感があります。「現与党(AKP)＝イスラム」VS「現最大野党(CHP)＝世俗主義」という側面ばかりが強調され過ぎているように思えます。確かにそういう面もありますし、現にCHPは選挙戦略上そういう発言を行っていますが、現実はもっと複雑で、そんなに簡単に割り切ることはできません。それが昨日、「２、３ヶ月後に分かると思います」と書いた背景です。日本でも「自民」VS「民主」の対立が、必ずしも「○　VS　■」と言えるほどはっきりしていないのと同様です。トルコでは日本以上にいろいろな要素が複雑に絡み合っているので、あまり単純化しないほうが良いと思います。日本人が知らなかったVISTA株E03 イスタンブールとトルコの大地―2007~2008オスマン帝国―イスラム世界の「柔らかい専制」るるぶトルコ・イスタンブールオスマンvs.ヨーロッパ―〈トルコの脅威〉とは何だったのか救出―日本・トルコ友情のドラマオスマン帝国の解体―文化世界と国民国家カッパドキア―トルコ洞窟修道院と地下都市 (アジアをゆく)

  2007.07.21

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  トルコ金融市場市況と財閥

  　今日も金融市場の話題が中心です。　イスタンブール証券取引所(IMKB)は13日も記録を更新しました。海外市場の続伸を受けて、IMKBも前場の取引開始早々、初めて53,000ポイントの壁を越えました。前場は少々下落気味ですが、昨日の終値より628ポイント高い52,634ポイントで引けました。後場に入っても、一進一退が続いていましたが、引けにかけてさらに売りが集中し、結局、12日とほぼ同じ水準の52,086ポイントで今週の取引を終了しました。　為替は、ドル/トルコ･リラは一時的に1ドル＝1.270リラの水準を超えましたが、結局0.7%リラ高の1ドル＝1.2730リラ水準、ユーロ/ﾄﾙｺ･ﾘﾗは0.5%リラ高の1ユーロ＝1.7550リラ水準となっています。ﾄﾙｺ･ﾘﾗは対ドルでは、2005年以来の高値を記録しています。金利は下落が続き、2009年5月6日期限の国債が17.66%まで買い進まれています。　以上のように、今週もトルコの金融市場は強気のまま終わりました。さすがにIMKBもトルコ･リラも警戒感、あるいは確定売りが出たようですが、強気基調はまだ崩れていないようです。結局、総選挙前最後の週に、最高値のまま突入しました。予想は困難ですが、来週、再来週は、トルコの金融市場から目が話せない状況が続いています。　二つ目の話題は、トルコの財閥の話です。トルコの二大財閥のひとつが、コチ(Koc)財閥で、もうひとつがサバンジュ(Sabanci)財閥です。トルコ最大のコチ財閥の持ち株会社であるコチ･ホールディングは、アメリカのフォーチュン誌によれば、世界の500大会社のうちの190位にランキングされました。売上総額が233.9億ドル、利益が3億9050万ドルとなっています。一方、サバンジュ財閥は日本とも関係が深く、トヨタやブリジストンなどと合弁が社を作っています。コチ財閥は、記憶に間違いがなければ、関連会社のひとつがカゴメとトマト･ペーストを作って、日本にも輸出していました。　トルコの財閥の話が出たところで、そろそろ、IMKBの個別銘柄の話も少しずつ書いて行きたいと思います。日本人が知らなかったVISTA株オスマン帝国の時代中東イスラーム民族史―競合するアラブ、イラン、トルコオスマンvs.ヨーロッパ―〈トルコの脅威〉とは何だったのかイスタンブールに暮らす (地球ライブラリー)イスタンブール・トルコ〈’07〉トルコ民族の世界史オスマン帝国の解体―文化世界と国民国家サンタクロースの島―地中海岸ビザンティン遺跡発掘記トルコ民族主義

  2007.07.13

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  トルコ・リラ高と金融政策

  　今日も経済関係になって今います。　しかし、これまでとは少し変わって、財務大臣の発言を紹介します。選挙炊いた管とは思いますが、強くの発言です。でも、勿論、実現する可能性はあります。　「以前は(トルコの通過である)トルコ・リラを(トルコ国民に)使ってもらおうとして、(トルコ政府が)キャンペーンをはっていた。そのキャンペーンにもかかわらず、誰もトルコ・リラを使おうとしなかった。みんなドルやユーロをほしがった。しかし、今は誰でもトルコ・リラを使っている。それどころか、経済学者は(外貨投資には手を出すなと)言っている。トルコ・リラは非常の健全である。それどころか、(最近、)トルコ・リラはあまりにも強くなり過ぎていて、個人的には好ましくないと考えている。しかし、(通貨の番人である)トルコ中央銀行は独立した機関であるため、(財務大臣である自分は)遠くから見守っているだけだ。」さらに、貿易赤字にも触れて、「あまりにもトルコ・リラが強くなりすぎたために、輸出業者は悲鳴を上げている。中間財の輸入も増えており、貿易赤字拡大の原因にもなっている。トルコ・リラがこれほど強くなるのは、自分の考えでは、正しくない。しかし、金融政策は中央銀行が担っている。　しかし、われわれは中央銀行を常に支援している。もし、われわれが財政政策を緩めてしまえば、中央銀行はインフレと戦うことができない。インフレとの戦いは、中央銀行だけでは不可能である。市場に余分なトルコ・リラを放出していないが、選挙後には、市場のもう少し多くの資金を供給することになろう。今から、宣言しておく(後から、「聞いていない」というな、という意味)。」　これまでトルコの金融政策の最大の課題でしたが、今後は景気拡大と雇用の促進に中心を移す可能性があることを示唆した発言と見られています。しかし、税務大臣は「インフレが最も深刻な病気であり、景気刺激政策に過大な期待をかけるべきではない。」とも発言しており、30年続いた高インフレが、少し高目のインフレに落ち着いただけで、まで、ヨーロッパ水準まで下がっていない点を強調しています。財政政策の観点からは、いま少し、トルコ・リラ高は続く気配なのかもしれません。　イスタンブール証券取引所の月曜前場の取引は、また、最高値を更新しました。習慣的には50,928ポイント、前場終値は50,891ポイントでした。この上昇基調、いつまで続くのでしょうか?　「もはまだなり、まだはもうなり」のようですが、、、、　話は全く変わって、トルコのホテルの話です。トルコのニュースしばしば、あまりにもアバウトなので、紹介することがはばかられますが、あえて紹介します。ドイツの良好会社TUI(これだけしか書いてありません！)の顧客が選んだ「世界のベスト・ホテル100」の中にトルコのホテルが11は入っていたというニュースです。その11のホテルですが、はっきり言ってひとつも聞いたことがありません。つまり、「単にドイツのある会社が使っているホテルの中で、一番良かった」というだけの話ですが、反対にTUIという会社を使うドイツ人にとっては、トルコというのはやはり居心地が良いのだという意味に取れます。トルコとドイツの政治的な関係は、トルコのＥＵ加盟をめぐって微妙ですが、ドイル人にとってはトルコはまだまだ魅力のある観光地のようです。日本人が知らなかったVISTA株E03 イスタンブールとトルコの大地―2007~2008アナトリア発掘記 ~カマン・カレホユック遺跡の二十年ナスレッディン・ホジャ物語―トルコの知恵ばなしるるぶトルコ・イスタンブール

  2007.07.09

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  新高値更新！！

  　今回もトルコの経済状況の続きを書きます。　まずは銀行から。以前、オランダの金融グループがトルコの銀行の買収に動いているという話を紹介しました。イギリスで発行されている「The Banker」という金融雑誌に世界の１０００大銀行という特集があるとCNNトルコのインターネット版は報じています。以前紹介したOYAK銀行は同誌によれば５３４位で、トルコの中では１０番目ということになっています。因みにトルコの銀行は１００位には入っていません。トルコで一番大きな銀行はIs Bankasi(イシ・バンカス)という銀行で、１０２位でした。１０００大銀行の中には、上に上げた２行を含め、トルコからは１３の銀行が入っています。　次はイスタンブール証券取引所(IMKB)の新高値の話題です。今週に入ってずっと新高値の話題を書いていますが、４日に引き続き、５日の前場もまた、新記録を更新しました。４日は史上最高値49,733ポイントを記録した後、49,476ポイントで４日の取引を終えました。５日の前場でも49,769ポイントで取引を開始し、初めて50,000ポイントを超え、史上最高値を更新して50,010ポイントを記録し、49,777ポイントで取引を終了しました。　素人的には、そろそろみんな列車から降り始めても良いころと思いますが、一方で選挙まではまだ２週間以上あるため、まだまだ新高値を更新していくのかもしれません。選挙後急落することも予想されますが、反対に、新たな上昇トレンドが始まったばかりなのかもしれません。私は元々長期投資スタンスですので、あわてて売ったり買ったりするつもりはありませんが、短期ねらいなら、今買って選挙前の適当な時期に売るのが、最適のような気がしています。選挙直前か直後に下げ始めれば、急激な下げ相場になる危険性もあります。７月２２日の総選挙の結果がどうなるか分からないからです。あるコラムニストによれば、欧米の投資家が最も恐れているシナリオは、ある政党が一方的に勝ってしまうというものだそうです。つまり、チェック・アンド・バランスが崩れることを警戒しているというのですが、個人的には、過去４年半を見る限り、一党による安定政権の方がトルコにとってはメリットが大きかったように思えます。　いずれにせよ、外国資本は総選挙後をにらんでトルコへの投資額を上昇させている由ですが、これが本当かどうかは不明です。しかし、外国人投資家は選挙後にできる新政権の経済運営に関して非常に楽観的であり、投資がふくらんでいるとされています。特に、今年前半のイスタンブール証券取引所のインデックスは、他の新興国のインデックスよりもパフォーマンスが悪かったので、ここに来て一気に遅れを取り戻しているかのようです。選挙後の株価の行方は見通すことが困難ですが、円レートの動き(特に、対ドル、ユーロ)、石油価格、及び米国の株価の動きが、トルコの株価に悪影響を及ぼす危険性があるものと懸念されています。　ついでに、為替について見てみれば、トルコ・リラは強含み(１＄＝1.2880～1.2905リラ)であり、国債金利も約２年後の満期の国債で１７．８３％まで下落しています。株、リラ及び債券価格のいずれもが上昇しています。これもすべて、国内外の投資資金が金融市場に流れ込んでいる証拠だと思います。　このところトルコでは金融市場でのニュースでにぎわっていたので、私もついこの話題を追いかけてしまいましたが、そろそろ経済・投資以外の話題に転換してみたいと思います。経済だけが、トルコの魅力ではありませんので、、、、、日本人が知らなかったVISTA株E03 イスタンブールとトルコの大地―2007~2008父のトランク―ノーベル文学賞受賞講演オスマン帝国―イスラム世界の「柔らかい専制」雪オスマン帝国の時代中東イスラーム民族史―競合するアラブ、イラン、トルコオスマンvs.ヨーロッパ―〈トルコの脅威〉とは何だったのか

  2007.07.05

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  新高値とインフレ率

  　今回も引き続き、イスタンブール証券取引所(ＩＭＫＢ)とトルコ経済についてです。　まず、イスタンブール証券取引所です。昨日の前場でトルコ・リラ建ての史上最高値を記録したことを書きましたが、１日終わって、取引時間内と終値の、２つの史上最高値を更新しました。取引時間内の最高値は、昨日の後場、前場でつけた最高値を１ポイント更新して、48,826ポイントをつけました。１日の終値は、今年４月25日につけた48,032ポイントを更新し、48,680ポイントで取引を終えました(前場終値は48,778ポイントでした)。昨日の値上がり幅は948ポイント、1.99％で、出来高は19億726万トルコ・リラ(＝1,811億円、１トルコ・リラ＝約９５円)でした。トルコでは出来高は主に金額で表示します。(ドル建てでは、まだ最高値を更新していませんが、かなり近づいています)　因みに、今日の前場の終値は1.53％値上がりの49,436ポイントで、最高値を更新しています。　為替、金利については、１ドル＝1.296～1.298リラ、１ユーロ＝1.764～1.768リラ、国債金利は１８％水準となっています。　次にインフレについてです。トルコの高インフレについては、これまでに繰り返し書いてきましたが、昨日、最新の数字が発表になりました。昨年７月から今年６月までの１年間で見た場合、前年同月比の消費者物価は８．６０％の上昇、生産者物価は２．８９％の上昇となっています。　したがって、インフレ率が８．６％で、国債の金利が１８％ですから、税金や、不動産などの、一部特定のものの極端な値上がり等を考えなければ、「国債を買っておくだけで、毎年実質９％近くの資産増加がある」ことになります。　話をインフレに戻します。６月のインフレに関して、項目別の物価寄与度を見てみると、通信が１．４１％、教育・娯楽が１．３１％、衣料・靴が１．３０、外食・宿泊が０．５３％、住宅が０．３９％、家具が０．２４％、医療が０．０７％、お酒・たばこが０．０２％、そして、運送・交通費が－０．１７％、その他の財及びサービスが－０．６２％、食品・ソフトドリンクが－１．９４％となっています。産業別で見た場合には、農業部門が１．０６％なのに対し、製造業部門は－０．３９％でした。また、　年間で見た場合も、食品・ソフトドリンクが１１．５２％でトップとなっています。　これまでトルコでは、消費者物価に農産物の占める割合が高く、夏場には農産物の物価が安くなるのに応じて、物価上昇率がマイナスになると言われてきました(すいません、聞きかじっただけで、自分では調べていません。夏は農産物が豊富になり、対前月比で安くなるというのは通常の年であれば実感できますが、、、、)。しかし、今年は全く様相が逆転しています。これも、トルコの社会・経済構造が変わってきていることの証拠の１つでしょうか？トルコ（2005）トルコの投資関連税制便覧新版

  2007.07.04

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  イスタンブール証券取引所新高値と輸出の増加

  　今日もイスタンブール証券取引所(IMKB)を中心に書きます。　トルコ時間の今日の午前中に、IMKBはトルコ・リラによる史上最高値を記録しました。これまでの記録は今年4月26日に記録した48,569ポイントでした(終値では4月25日の48,032ポイントでした)。それが、今日の午前中に48,778ポイントの史上最高値をつけました。また、トルコ・リラ／ドルのレートは１．２９以上のトルコ・リラ高になっており、対ドルでは、2005年3月以来のトルコ・リラ高となっています。一方、トルコの金利は下がっており(債券価格上昇)、2009年2月4日満期の国債の金利は18.01％まで下がっています。　これまでにしばしば見られたことですが、選挙前に政権交代がうわさされて、一気に株安、トルコ・リラ安が進んだ後、一転、株価もトルコ・リラも上昇に転じ、選挙の直前、あるいは翌日の午前中までは上昇を続ける。そして、今度は反対に、結果が予想よりも、良くても悪くても、材料出尽くしで反落し、短い場合は1ヶ月くらい、長い場合には数ヶ月間にわたり低迷する、という相場展開になるのかもしれません。「歴史は繰り返す」のか、それとも「柳の下に、どじょうは2匹はいない」のか、楽しみにしています。　トルコと長年付き合ってきたものとしては、初回か第2回に書いたとおり、長期的な成長は今度こそ本物で、トレンドは右肩上がりであると信じたいと思います。選挙経済、つまり、今回の総選挙を前にして「人気取り政策」も一部行われて、トルコ財政及び経済にとってはマイナス要因もありますが、それを乗り越えて成長できるだけの力をトルコ経済はつけてきているし、どのような政権ができるにしても、トルコ国民の基礎力が上がっていれば、昔ながらのバラマキ政策を許さなくなると思いますので、中期的には安定に転じるものと信じています。しかし、7月22日の総選挙と、その後の国会で大統領が選出されて、政治が安定するまでは、やはり気が抜けません。トルコ株、トルコ・リラの買いであろうと、売りであろうと、この１、２ヶ月は目が離せないと思います。　次に、トルコ経済の行方を占う上で、総選挙と大統領選挙についで、重要となる「輸出」のニュースをお知らせします。トルコ市場は人口約7,500万人の市場ですが、若者の率が多いこと、貧富の差が激しいことなど、難しい面もあります。つまり、まだ、低所得者向きの市場がかなりの部分を占めているものと予想されます。したがって、力強い経済の成長のためには、市場を国外に求めるほかはなく、「輸出」がきわめて重要になります。経済成長の観点からではなく、経常収支の観点からも重要です。トルコは新興市場であり、かつ、国内市場での借り入れはコストが非常に高くつくため(つまり、投資家天国!!)、政府を中心に国外からの借り入れに頼っている面が大きく、外貨借り入れの返済のためにも「外貨収入獲得」が至上命題となっています。そして、一昔前までは「国外労働者からの送金」、最近では、昨日も書いた「観光収入」も重要な項目ですが、なんと言っても「輸出」が外貨獲得の王道です。したがって、トルコ経済を語る上で、「輸出」は非常に重要です。その輸出に関して、6月の輸出が、前年同月比１７．２％上昇し、額としては90億ドルに達したと報じられています。1月から6月までの半年間では２４％の上昇で494億ドルに達し、昨年7月から今年6月までの1年間では22.4％上昇し、金額としては954億ドルに達したそうです。　今年の6月に最も輸出が伸びたのが鉱業製品で31.8％増、額として最大となったのは工業製品で79億ドル(全体の約88％)となっています。一方、農産物は4.2％減額の7.7億ドルになっており、工業製品輸出額の10分の1に過ぎません。主要輸出産品は農産物ではなく、工業製品であることが分かります。世界の料理いただきまーす。（トルコ・ハンガリー）トルコ民族の世界史進出企業実態調査（欧州・トルコ編 2002年版）トルコ遙かなる大地近代日本とトルコ世界トルコの投資関連税制便覧新版

  2007.07.03

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  総選挙、インフレそしてトルコ・リラ

  　今日も政治経済問題について書いてみたいと思います。 今日の各紙の経済面では、ユルマズ・トルコ中央銀行総裁のインフレ懸念に関する発言が取り上げられています。これまでに何回か書いてきましたが、トルコは３０年以上にわたり３０％以上の高インフレが続いていました。１９９０年代から２００１年までには、国内外の各種要因のために何度も金融危機が起こり、(銀行間)オーバー・ナイト金利が1,000％を超えたり、対ドルのトルコ・リラ・レートが一夜にして４０％減になるといった事件も起こりました。　しかし、２００１年の金融危機以降は、トルコ・リラ・レート及びトルコ経済も次第に落ち着いてきました。各種の幸運が重なったためと思われますが、最大の理由は「長期安定政権」の誕生であったかもしれません。その反対に、７月２２日にほぼ５年振りに総選挙が行われるのを前に、政府が国民のご機嫌取りのために行っている政策が、将来のインフレ懸念を引き起こしているとして、トルコ中央銀行総裁が警告を発しています。　トルコは経済危機を脱するため、高インフレ及び経済不安定化の最大の原因であった「財政赤字」を解消することを目標としました。そのために、政府は全ての国民に負担を強いました。税収以上には支出しないようにするため、道路建設等の公共投資には税金が投入できなくなりました。国家公務員の給与もインフレ率以下しか賃上げせず、未だに労働人口の半分以上が携わっているとされる農業部門を支えるための農産物支持価格も引き下げ(少なくともインフレ入り追加の引き上げ)を行うなど、裕福層に属さない国民に負担を強いたため、「金持ち優遇」であるという批判もしばしば行われてきました。それでも、インフレ率低下(３０％以上　→７％～１０％) と４年連続の経済成長(５～１０％)の達成、トルコ・リラ・レートの上昇も手伝って、一人当たりの国民所得も約２．５倍(おおざっぱに言って、2,000ドルから5,000ドルへ)にするという成果を達成し、少なくとも統計の上ではトルコ経済、トルコ国民の生活を相当向上させることに成功しました。　しかし、その大成功の根本であった、「選挙なしの安定政権」という構図は崩れ、現政権も、昨日書いた国家公務員給与の引き上げを始めとして、小麦買い取り価格の引き上げ、消費税の引き下げ(一般商品は１８％、生鮮食料品は主に８％となっていますが、加工食品等も８％に引き下げることを発表)等、国民の財布には心地よく響くが、財政には非常に悪影響を及ぼすことが明らかな「人気取り政策」を実施するようになっています。　ＧＮＰで見た場合、トルコの経済規模は日本の経済規模のほぼ２０分の１です。したがって、イスタンブール証券取引所(ＩＭＫＢ)の規模も、トルコ・リラも市場が小さく、ちょっとした外資の流入・流出で大きくその位置が変わります。ここ数年トルコ・リラ高のトレンドが続いていましたが、ここ数週間はトルコ・リラ安に振れていました。しかし、今日は一転トルコ・リラ傾向になっているようです。安定政権継続への期待か、外資が売り逃げのために新たな市場参加者を誘い込んでいるのか、政治的混乱で多少の波はあっても、長期トレンドは上昇のままと見た長期投資家が買い時と見たのか、理由は全くわかりませんが、くるくるとベクトルの方向が変わっているようです。　トルコでは、主に株と金利ねらいの国債投資を主に行ってきましたが、為替に動きがあるときなのでＦＸにも挑戦してみたいと思っています。ただ、為替は国債は当然のこととして、株よりもずっと難しそうなので、「研究」だけで終わってしまいそうな気もしています。トルコ・リラはほとんど博打かもしれませんが、円・ドル、ユーロ・ドルなど、ハードカレンシーだけでもやってみたいと思います。良い情報があれば教えてください。☆送料無料☆ トルコ石ハードデザインシルバーリング 7～23号☆送料無料☆トルコ石唐草模様シルバーリング 7～23号☆送料無料☆トルコ石ハードシルバーリング 7～23号☆送料無料☆ 流木モチーフトルコ石リング 7～23号オリプレナチュラルソープ（オリーブ＆月桂樹１７０g）

  2007.06.28

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  国営企業売却（２）

  　今日は昨日の続きを書きます。昨日はPETKIM(石油公社(団))の株式の５１％を売却するための入札に関して書きました。その結果は、８グループが入札に参加したそうです。トルコ企業単独での入札もあるようですが、多くは外国企業とのジョイントベンチャーとして入札したようです。外国企業の規模はよくわかりませんが、トルコ企業はいずれも製造業、エネルギー産業等で名の売れた企業のように思えますので、今回の入札は、最低価格さえ超えることになれば、成功するのではないでしょうか。　ちょっと違う話ですが、昨日と同じNTV/MSNBCのホームページのニュースによれば、ゴールドマン・サックス、トムソン・ファイナンシャル、アーネスト・ヤングといった国際金融会社が、トルコ企業の買収及びトルコ企業との合併事業に強い関心を示しているとのことです。これらの会社に寄れば、外国企業がトルコ企業に関心を持つ主な理由としては、トルコがＥＵ加盟交渉を開始し、その交渉過程の中で政治改革が進展し、マクロ経済において好転がみられ、ダイナミックな市場(注：所得及び人口の増加を想定していると思います)及び特に金融市場における良質な労働力があると報じています。また、２００６年にトルコで行われた企業合併は、190億ドル(＝2兆300億円)規模となり、最も関心を惹いた分野は通信、金融、不動産、エネルギー及び建設だったそうです。　いつかも書いたと思いますが、新興市場として一時期東南アジアと中央アジアが盛んに取り上げられました。最近ではＢＲＩＣｓが取り上げられ、昨年からはＶＩＳＴＡと呼ばれる国も、話題に上るようになりました。トルコはＶＩＳＴＡの「Ｔ」です。過去約２０年間に肌で感じたトルコとしては、昔から「しぶとい、元気がよい」という感じはありましたが、余りにも高いインフレ率が続き、成長・縮小を繰り返すトルコ経済は、非常に不安定で、いつも期待を裏切られてきたと言ったところが、正直な感想です。しかし、２００３年からの４年間はインフレも明確な低下トレンド(５０％→８％)が続いており(10％を切った辺りから、必ずしも継続的には下がってはいませんが、、、、)、反対に経済成長率は５％～１０％を維持しています。さらに、この２、３年はトルコ・リラもかなり強くなっており、トルコ経済は「相当な安定感、力強い成長」と表現しても良い状況が続いています。　しかし、世界経済の影響はわかりませんが、７月２２日に行われる繰り上げ総選挙、それに続いて実施される大統領選挙(現行憲法では、新しく選ばれた国会議員が選ぶことになります)の結果によっては、４年半にわたって続いてきた政治の安定が崩れてしまうことも考えあれます。勿論、「安定が崩れる」＝「悪い方向に行く」ということでは、必ずしもありません。現政権が作った負の遺産を、次の政権が一掃して、さらに成長を早め、かつ、確実なものにしていく可能性もあります。しかし、人間の常として、「変化」は怖いというイメージがありますので、さて、どうなるでしょうか。　一方では世界の、特に企業のトルコに対する関心は高まっていますが、これから先のトルコが進んでいく道は今は全く見えていません。いずれにせよ、７月末の総選挙以降、トルコがどの方向に進んでいくのか、政治・経済から目が離せません。p.s.　下のトルコ製品を紹介してい思い出しました。「トルコの国旗、ナショナリズム」、「キリムとじゅうたん(ハル)」についても、いつか、書いてみたいと思います。ヘーゼルナッツココアクリームサンドビスケット　６個セットアララット 18年 40/500 [1852]ヘーゼルナッツ・クリームサンドビスケットバクラバ（ヘーゼルナッツ入り）４箱セットノヴァ　ドライフルーツ　イチジク　180g［トルコ］ダークビール6本セット[トルコ]チャイ3缶セット　

  2007.06.26

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  国営企業売却

  　今回は、投資に直結する話ではではありませんが、トルコ経済について書きます。　今日のＮＴＶ／ＭＳＮＢＣのインターネット版に出ていた記事を紹介します。今日は、PETKIM(ぺトキム、石油化学公社(公団))の株式５１％に関する入札の最終日とのことです。トルコも一時期、強い国家企業主義と言いますか、国公営企業がトルコの鉱工業生産の大半を占めた時期がありました。そこについて、少しだけ書きます。　正確に書き出せば何回かかるかわかりませんので、おおざっぱに説明します。トルコは１９２３年に共和国として再出発しました。第１次世界大戦に参戦したオスマン帝国は連合国側に敗北し、１９２０年に時のオスマン帝国皇帝メフメット６世は、イスタンブールを始めとしてほとんどの領土の管轄権を連合国側に引き渡すという内容のセーブル条約を受け入れ、保身を図りました。しかし、ムスタファ・ケマル将軍(後のアタテュルク初代大統領)を中心とするグループはイスタンブールから脱出し、抵抗運動を組織し、祖国防衛戦争を勝ち抜き、連合国側との新たな和解条約であるローザンヌ条約締結にこぎ着け、１９２３年１０月２９日にトルコ共和国独立を宣言しました。　そのアタテュルクは、明治天皇を尊敬し、、明治維新及びその後の富国強兵政策にも強い関心を持っていたとされています。その影響の一つが、国家企業主義であったと思われます。また、トルコはオスマン帝国の崩壊によって生まれた訳ですが、ヨーロッパ諸国の干渉のためにトルコは滅亡の危機に瀕したとして、当時のトルコ人にはヨーロッパに強い警戒感があったと思われます。今でも、トルコ人は外国・外国企業に支配されるのではないかと疑心暗鬼に陥っている人が多くいます。一方で、GNPではトルコの約５０倍もあり、世界第２位の経済規模を誇っているアジアの東の国でも、外国企業による買収には強い懸念を示されることがしばしばあり、トルコ人が「自分たちは簡単に買われてしまう」と思うことを、笑うことはできないかもしれません。　ずいぶんと話が横道にそれてしまいましたが、トルコには約２０年前までは国営企業が多数有り、トルコの経済活動の大きな部分を占めていました。その後、異常な高インフレ率を引き下げるため、また、何度も経済危機を通過する過程でトルコ経済を立てなすため、多くの国公営企業を売却、清算してきました。今回のPETKIMも一度は売られましたが、これは国内事情もあり、結局、売却は成立せず、しきり直しとなっていました。PETKIMの他にも、TUPRAS(石油精製公社)、THY(トルコ航空)、TurkTelekom(トルコ電話公社)などの企業が、既に民営化されたり、今後民営化されることになっています。　例えば、トルコ電話公社はヨルダンの会社に買われましたし、トルコ航空の買収にはルフトハンザ航空の名前が何度も出てきています。また、前回、PETKIMを買った会社も、ロシア資本と組んでいたとされています。このように、トルコ企業が外国資本に渡ったり、渡る可能性があるため、今でも多くのトルコ人はことある毎に不満を表明します。　歴史的な面、精神的な面といったものばかりでなく、実際、トルコの経済規模、トルコの企業の規模は小さく、簡単に外国企業に買収されてしまうという現実もあります。しかし、トルコ経済が成長し、インフレ率が下がった理由の一つが、大赤字を垂れ流していた国公営企業を清算、売却したことであったという見方はそれなりに説得力を持っており、さらにはトルコの成長に欠かせない外資流入の一つのきっかけになっていることは否定できないと思います。　そろそろ「投資＝企業情報etc.」の話も書きたいと思っていますが、「教育問題」や「料理」の話も残っているし、難しいところです。リコピンぎゅっと6.5倍、濃くておいしいトマトサルチャ(トルコのトマトペースト)【0706炎熱5】リコピンぎゅっと6.5倍、濃くておいしいトマトサルチャ(トルコのトマトペースト)【0706炎熱5】気分はプロのインテリアバイヤー！オシャレなイズラミックテイストをお部屋に！トルコのキュートなクッションカバー【0610p＿大特価】気分はプロのインテリアバイヤー！オシャレなイズラミックテイストをお部屋に！トルコのキュートなクッションカバー【0610p＿大特価】気分はプロのインテリアバイヤー！オシャレなイズラミックテイストをお部屋に！トルコのキュートなクッションカバー【0610p＿大特価】トルコのバラの花びらジャム(ダマスカスローズ)たっぷり380g【0706炎熱5】トルコのバラの花びらジャム(ダマスカスローズ)たっぷり380g【0706炎熱5】トルコの香りのおもてなしトルコのコロンヤ (Taris社のレモン)【0706炎熱5】トルコの香りのおもてなしトルコのコロンヤ (Taris社のレモン)【0706炎熱5】トルコの国民的飲み物黒海東部特産 紅茶(チャイ)【0706炎熱5】トルコの国民的飲み物黒海東部特産 紅茶(チャイ)【0706炎熱5】

  2007.06.25

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