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カテゴリ:有機EL照明開発
-有機EL照明 その市場性・低コスト化・発光効率・信頼性-
開催に当たり 有機EL照明技術は、次世代照明として発光効率や寿命や生産技術の面で着実に進化しており、海外では白色LED照明に対しても競争力のある技術と見なされている。今後はLED照明と市場の住み分けが進むか、市場サイズがどの程度か、という疑問がある中で、何よりも注目されるのは、生産方式・低コスト化・発光効率向上・寿命の課題だろう。 本セミナーでは、ドレスデンのフラウンフォーファ・インスティチュートIPMSの副所長で有機EL照明開発の第一人者、Dr.カール・レオ教授の講演を皮切りに、有機EL照明がそのコスト・発光効率・信頼性の課題を克服し、既存の照明技術とどのように競って行けるか、世界的な視野に立った事業戦略を展望するための内容をお届けする。 日 時:2009年6月29日(月) 13:30-17:00 会 場:総評会館 502会議室 40名様先着順受付 企画・主催:グローバルネット株式会社 プログラム※各プログラム時間には質疑応答を含みます。 ※セミナー終了後にご講師との名刺交換が可能です。 セミナーへのお申し込み <プログラム1>(13:30-15:05) 「高効率有機EL照明デバイスの材料と構造」(仮題) 講師: Dr.カール・レオ フラウンホーファー・フォトニック・マイクロシステム研究所 ノバレッド社Supervisory Boardメンバー ドレスデン工科大学 教授 東北大学 客員教授 基礎物理がほとんど理解されていないこと、さらに有機発光ダイオード(OLED)をベースにしたフラットパネルディスプレイのような、魅力的なアプリケーションの開発が可能であることから、近年では有機半導体に関する調査が精力的に行われている。特に薄膜としての有機半導体は移動度が低いという事実があるにも関わらず、光電子デバイスにおける有機半導体のパフォーマンスのよさには驚くべきものがある。OLEDの高効率性はすでに際立ったレベルに達しており、中には無機のLEDより高いレベルを示す場合もある。また、安定性パラメータも非常によい。 まず第一に、高効率OLEDデバイスに関するキーステップについて説明する。非常に低ボルテージでの白色OLEDデバイスを実現させるのは、分子ドーピングのコンセプトである。さらに、エミッタ層システムのデザインが高効率、長寿命を実現する重要な鍵となっている。そして、蛍光発光効率を凌ぐ白色OLEDの最新の研究結果についても議論したい。このデバイスのロールオフは、励起子クエンチング制御のおかげで、高輝度であっても非常に小さい。われわれは先頃、白色OLEDの効率90lm/Wという記録を達成した。 また、効率的なOLED製造に関する最近の研究についても言及する。新しいインライン製造装置を用いれば一桁分近く材料効率を上げられることが、われわれの研究で証明された。ロール・ツー・ロール方式のプロセスにより生産された金属箔上にOLEDを用いることにより、さらなる生産コスト削減が可能になる。われわれは、OLEDの真空蒸着を可能にするパイロット向け製造装置を調達したところである。 <プログラム2>(15:20-16:15) 「海外における有機EL照明の開発・標準化・市場導入計画の動向」 講師: 服部 寿 氏 株式会社マルチタスク・カンパニー シニアパートナー ・照明の環境対応動向 ・有機EL照明の世界の市場規模予測 ・有機EL照明分野の欧州での開発振興の取り組み ・有機EL照明分野での米国政府の開発振興 ・市場導入支援策 ・有機EL照明機器の標準化動向 ・海外の企業の動向 <プログラム3>(16:20-17:30) 「有機ELの白色化手法と照明応用の可能性」 講師: 森 竜雄 氏 名古屋大学 大学院工学研究科 電子情報システム専攻 准教授 ・有機EL素子の白色化手法 ・有機ELの発光スペクトル ・白色有機ELの発光材料 ・有機EL素子の白色化手法の実際と特徴 ・構造から見た白色有機EL ・白色有機ELの照明への応用と特徴 講師紹介 Prof.Dr.Karl Leo Max Planck Instituteにて固体物理分野でPhDを取得後、米国のAT&T Bell Laboratoriesに勤務。その後the Institute of Semiconductor Engineering at RWTH Aachen勤務を経て、ドレスデン工科大学の教授となり、光電系有機エレクトロニクスの研究を行う。2001年に有機ELのベンチャーNovaled GmbHをスタートさせる。現在はフラウンホーファー フォトニック・マイクロシステム研究所に勤務しながら、東北大学の客員教授として教鞭をとる。 服部 寿 氏 英Aston Universityにて流体工学分野でPhDを取得後、コマツ、東京エレクトロン、KLA-Tencorなどに勤務。固体照明開発において先行している海外の国家プロジェクトや企業動向・戦略の調査を2007年から行い、最新のLEDや有機ELなどの照明デバイス、照明器具の海外市場・標準化・開発・特許の現状と将来展望に関する内容を発表する。照明学会・「サステイナブル照明システム委員会」幹事。 森 竜雄 氏 90年4月より名古屋大学工学部電気学科助手、98年より工学研究科電気工学専攻講師、2001年4月より同助教授、2000年3月-12月フランス・ポールサバティエ大学に文部省在外研究員として赴任。主として高分子絶縁材料の高電界現象、有機EL素子などの有機エレクトロニクスに関する研究に従事。高分子学会「高分子エレクトロニクス研究会」&「有機EL研究会」運営委員。APEX/JJAP編集運営委員。 セミナーへのお申し込み お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009/05/30 09:10:59 AM
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