2595013 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

一夢庵別館

一夢庵別館

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

K.Mark

K.Mark

Rakuten Card

Calendar

Favorite Blog

まだ登録されていません

Comments

背番号のないエース0829@ あだち充 「タッチ名言集 ~ 西村勇 ~ 」に、上記…
背番号のないエース0829@ カトリック 「聖バレンタインデー」に上記の内容につ…
はうリング@ 困ったものです。 はじめまして。 いつも、興味深く拝見さ…
pintu7923@ こんにちは。  掲載が停止したときには、今回の事態の…

Freepage List

Headline News

2008.08.12
XML
カテゴリ:おたく文化
一夢庵 怪しい話 第3シリーズ 第249話 「念力珍作戦」

 少なくとも日本で”ルパン三世(モンキー・パンチ)”と言えば、希代の大泥棒で怪盗アルセーヌ・ルパンの孫とスラスラ答える人が珍しくなかったりします ・・・ たぶん(笑)。

 原作は”漫画アクション”の創刊号(1968)から連載が始まっていて、TVアニメの放送が1971/10/24 からですから、企画の段階から考えれば、連載開始からさほど時間が経たない内にTV化が進行していた計算になります。

 そんな初期のルパン三世にとっての黒歴史ということになるルパン三世の実写映画(1974)に関してはこれまでにも何度か書いているのですが、当時から”無かったこと”にしているファンもまた珍しく無かったりします。

 ルパン三世に影響を与えた実写映画というのは複数指摘されているのですが、例えば、”黄金の7人”シリーズや”泥棒成金”とかは典型事例だったりします。

 その後、ルパン三世のアニメ映画やTVシリーズが海外でも放映されて、これまた多数の映画に影響を与えたことは有名ですから、パクりパクられは名作の宿命と割り切る必用があるかなと。

 ストレートに言えばパクリ、宴曲に言えばインスパイアされたと称している作品にも、原典の権利者の公認非公認に関わらず、作品としての完成度に差があるわけですが、下手なリメイク作品よりも、上手にパクッた作品の方が評価が高いという逆転現象も珍しくなかったりします。

 さて、念力珍作戦ですが、一言で言えば”何がやりたいのかがわからない作品”で、タイトルが念力珍作戦となったのも、当時の日本でユリ・ゲラーのスプーン曲げに触発された一大超能力ブームが吹き荒れていたことが直接の理由だったりします。

 ぶっちゃけた話、内容から現場が考えてサブ・タイトルが付いたのではなく、唐突に会社の上部から”このサブ・タイトルで行け!”と現場に押しつけられたというのがこの珍妙なサブ・タイトルの由来だそうです。

 したがって、タイトルと映画の内容にほとんど整合性が無いのですが、映画関係者の誰もそれが後に怪しい話で難癖を付けられる主原因になるとは思わなかったようです(笑)。

 それはさておき、原作がある作品を映画化する場合、一番悲惨なのは原作者や権利者に公認された上で、独自の解釈が加えられた事実上のオリジナルものが破綻しているケースで、某ゴルゴ13の実写版とか、某男組の実写版とか、某大神の紋章の実写版とか、ファンにとって涙無しでは語れない作品には不自由しません ・・・ 私的にはですが。

 また、ルパン三世はアクション・コメディとでもいった要素が強いのですが、アメリカの聖林系コメディと欧羅巴(特に仏蘭西映画)のコメディは明確にテイストが異なり、初代ルパンが仏蘭西人であるという大前提がある以上、聖林系のコメディに仕立てるのはいかがなものかという気がしないでもありません。

 私的に坪島孝監督といえば、クレージー・キャッツの映画という印象があるのですが、聖林系のコメディに影響を受けたシナリオ展開や演出をしている作品が多いかなと ・・・ 監督のすべての作品を見ているわけではありませんが。

 あれこれ考えていると、これまた私的には、ルパン三世の実写映画の監督が殺人狂時代を撮影した頃の岡本喜八監督だったら、もう少しなんとかなったのではなかろうか?と思わないでもありません ・・・ 岡本版ルパン三世というジャンルができかねませんが。

 もっとも、ルパン三世を聖林系のアクション・コメディ仕立てにしたがる人達は後を絶たず、かえって劇場版”カリオストロの城”のような欧羅巴テイストが漂う作品の方が少数派だったりしますから、坪島監督の演出の方がしっくり来るという人の方が多数派なのかもしれません。

 また、実写映画の宿命として、俳優のスケジュールの空き具合や映画の予算がキャスティングに直接影響しますから、必ずしもファンが期待するベストのキャスティングがかなわない事が珍しく無かったりします。

 そんなわけで、実写版のルパン三世のキャスティングに関しては言いたいことが山ほどあるものの、映画を撮影する側の都合が優先された作品と割り切ってしまえばそれまでで、あれこれ言うのも野暮かなと ・・・ というか、実写版はゴエモンが出てこない段階で”ケッ!”なのですが(笑)。

* ルパン三世を目黒祐樹、次元大介が田中邦衛、峰不二子を江崎英子、銭形警部を伊東四朗

 唯一、実写版ルパン三世で目を引くのは、企画に赤塚不二夫と中山千夏が名前を連ねていること ・・・ もっとも、坪島監督の懐古話などによれば赤塚先生達が具体的に何をしたのかは定かではありませんが。

 というか、そもそも赤塚先生が原案で関係した実写映画といえば、ギャグ・ポルノの”気分を出してもう一度(1979:監督・山本晋也)”の方をなぜか私は思い浮かべるのでした ・・・ 俳優として出演した実写映画といえば”必殺!(1984)”が私的にはツボですが、本業が漫画家でよかったような気がしないでもない(笑)。

* 私的に、”下落合焼きとりムービー”はそれほどおもしろいと思わなかったのとルパン三世とは離れすぎるので、また別の機会があればということで今回は略。

 声優としては、アニメ版ルパン三世の劇場版第1作である”ルパンVS複製人間”のUSA大統領が赤塚不二夫(ちなみに、ソ連書記長は梶原一騎)になっているので、たぶん声優としての赤塚不二夫が一番知られている作品ではないかと思われます ・・・ これもまた、本業が漫画家でよかったような気がしますが、ま、それでいいのでしょうたぶん(大笑)。

初出:一夢庵 怪しい話 第3シリーズ 第249話(2008/08/06)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.08.12 00:04:51
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.