2005年9月議会

2005年9月議会一般質問
16番伊藤真智子です。
介護保険見直しにあたっての市の対応についてお尋ねします。

 この数年間、政府は構造改革と称して社会保障を連続して改悪してきました。ご存じのように昨年は貰える年金は減り保険料は上がり続けるという年金法が改悪されました。医療費の負担増さらに生活保護費の減額、母子加算の廃止など様々な面で次々と痛みが庶民に押しつけられています。このような改革は前に進めて欲しくはありません。 
 6月に介護保険法改正案が国会をとおりました。介護保険は高齢化が進んでいること、介護の社会化がすすみ利用が増えていることにともなって年々増大している費用を削減していこうという意図での改正だということはあきらかです。しかし、このような矛盾が出てくるのは保険制度が始まった時にそれまで介護の費用の50%を国が負担していたのを25%にきり縮めたことにあります。介護費用の17%を65歳以上の人に介護保険料としての負担を求めたことによって介護費用が増えれば増えるほど保険料が上がっていくと言うことになり、高齢者の方からは年金の振り込まれる通帳を見ながら「年金は減るのに介護保険料は上がる」という悲鳴のような声が聞かれます。

 改正の主な特徴は昨日市長から答弁がありました。本格的な実施は来年4月からですが、すぐ問題になることは10月から前倒しして実施される特別養護老人ホーム。老人保健施設、療養型病床群の3施設について居住費と食費を保険給付からはずし、全額自己負担とするものです。食費は材料費だけではなく調理にかかる費用も含まれることになります。またショートステイ、デイサービスなどの食費についても負担増となります。国会での議案審議の中で参考人質疑や現場からの告発に低所得者対策を設けましたが、第一段階は変わらず第2段階は少し下がりますが、第3段階以上はなべて負担増となります。昨日の答弁では相部屋の場合は月1万5千の負担増で5万9千円に、個室の場合は3万九千円の負担増で9万から10万円の負担となると言うことです。新しいユニット型個室では13万円近い負担となります。入所している方や家族は終の棲家としての施設に入所を続けられるのか非常に不安感じているのではないでしょうか。茅野市で施設に入っている人は354人と聞いています。実際にその人達の負担がどうなるのか、また、金の切れ目が介護の切れ目とならないための市の対応についてお尋ねします。
 
 次に、新予防給付についてお尋ねします。介護認定で要支援の人を全て要支援1に要介護1の7割から8割の人を要支援2にして筋力向上や口腔ケア、栄養指導などの「新予防給付」の対象にし、今まで受けてきた家事援助サービスを原則禁止とし、要支援1と要介護1の介護保険利用者の半数近い方々のサービスの削減をねらったものです。茅野市でも対象者の46%がそれにあたります。買い物、調理、外出援助、洗濯 掃除などほんの少しの援助を受けることによって在宅で生活している人が大勢いるのではないでしょうか。サービスを受けることにより自立を妨げる、状態が悪化していると、そんな人たちから家事援助を取り上げることは在宅での生活を困難におとしいれることではないでしょうか。また、地域支援事業として要支援要介護になっていない人に実施される老人保健事業や介護予防事業として行ってきた健康診断や配食サービスなども介護保険の事業となるということです。この事業の費用は給付費の3%に押さえるという枠があるため今まで市が行ってきたサービスが後退するのではないかと懸念されます。それらについての考え方についてお尋ねします。
 
 次に要支援1、2の人のケアプラン利用計画決定、「地域支援事業」の運営、高齢者に係わる相談業務などを担う「地域の中核機関」として、市町村が「地域包括支援センター」を新たに創設し保健師、社会福祉士、ケアマネージャーを配置し、サービスを行うとしています。市としてはどのように対応していくかお尋ねします。


次に子ども議会の開催について質問します。
 この件については以前子どもの声をいかした地域づくり、学校づくりをという中で取り上げました。茅野市どんぐりプランでは、どんぐりプランの施策の展開の中で子どもたちの声をまちづくりの施策に反映するために子ども会議を開催する、また地区こども館でのミニ子ども会議を定期的に開催していくとしており、こども議会ではなくこども会議の開催を進めていきたいとの答弁でした。
 この質問の背景には子どもの権利条約があります。「世界中のこどもが幸せなこども時代を過ごし、ひとりひとりのこどもがその秘めている能力を最大限に発達させ、自由で民主的な大人への成長することこそ世界の平和の礎である」とする世界の人々の熱い思いで1989年に国連総会で採択され、今ではアメリカとソマリアを除く全世界の人々によって批准され、日本では遅ればせながら5年後の1994年に批准しました。この子どもの権利条約の中の全ての権利の基本に「意見表明権」があります。自分の学校や地域を見つめ自分の意見を持ち変えていこうという主体性のある子どもたちを育てるためにはとてもいい企画であると思います。また、こどもはいつまでもこどもではありません。自らのまちづくりに主体的に参画し未来の茅野市をしょって立つ茅野市民を育てる上でも重要であると思いますが、今の検討状況についてお聞きするものです。

  次にまちなか観光ルートの充実についておうかがいします。
この件についても、6月議会でふれさせてもらいました。商工会議所のTMOの方々がルートについて検討し、道標を設置しました。駅前商店街や塚原でリュックを背負った観光客らしき人がまちなか観光ルートのパンフレットをもって歩いているのをたまに見かけます。その人達がよかったという印象を持ってくださっただろうかがっかりしなかっただろうかと心配するものです。まちなか観光ルートは昨年度からは庭の解放なども行っており、少しづつ充実してきておりますが、茅野市はたとえば倉とか城下町とか宿場町とかの町並みがあるわけでもありませんので、どう魅力のあるものにするのか知恵を出し合って整備していく必要があるのではないかと思いその施策について質問するものです。






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