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月刊文藝春秋で読んだ。
今まで読んだ田中慎弥作品の中で、一番読みやすかった。なぜかは不明。 今日の毎日新聞夕刊一面に大きく取り上げられている。受賞会見余波。純文学としては異例の20万部突破らしい。十分にブーム。 作品は父と息子に共通する女への暴力がテーマで、性を描く辺りは都知事閣下と同じじゃないかと突っ込みたくなる。息子への愛情から決断する母や、同居の女性、橋の向こうの娼婦など、下関という土地での男と女の厳しい上下関係を、昭和63年という設定で描いたことが、読みやすかった理由かもしれない。たった二十数年前なのに、確実に昭和を意識させる。昭和と平成の差は大きい。一時代前という感覚が、実は作品の深さにつながっていると思う。 結末は悩ましいし、タイトルも暴力的だ。ある種のやるせなさを想起したが、作者の手の平の上という感じもして、心地よい敗北感がある。 [読書~いまわの際に言うべき言葉などなし]カテゴリの最新記事
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