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2011年09月24日 楽天プロフィール Add to Google XML

まぁ~た気味の悪い夢を見た
[ 俺式夢十夜 ]    

まぁ~た気持ちの悪い夢を見ましたよ。
怖い夢ではなく、私は気持ちの悪い夢を見ることが多くなったのかな?

夜。
私は傍観者の立ち位置で、あるところを眺めていました。
そこは、かなり昔の中国の風景でした。古い時代の夜は、人家の灯りも少なく、闇は今より遥かに闇であり、人はその真っ黒の空間の中で、色々な想像をめぐらしている。そんな時代の頃でした。
どうやら、そのせいか、しっかり妖怪のようなものが存在していて、私が詳しく観察しているのは、「妖怪退治」を生業にしている、大男。彼が、今、とりかかっている、大きな仕事をやや上からの視点で眺めているんです。夜空には、満点の星空。
新月なのか、月が無い分、特に星の輝きが美しいんです。

男は本当に大きく、ゲームや、アニメや漫画で見るような、古代中国の服を着ている。妖術といっても、格闘技術がないとやっていけないので、筋骨隆々であり、髪の毛はそり上げていて、眉毛も薄いため、非常に強面である。
彼が訪れたのは、中央都市の郊外、郊外といっても、非常に大きく、石造りの城壁や、石畳が敷かれていて、土の地面がないほど、人の手が入っている街だった。人家の灯りは特に暗く、皆、戸口を厳重にしめ切って、家族全員、家の真ん中に集まって、震えている姿が、家の壁をすかして私に見える。
男は、この街を脅かしている存在を、城壁の櫓から待ち受けていた。

で、ここで突然回想シーン。

夕暮れの戦場で、銀色に輝く立派な剣を持った武将の姿が見える。勇猛に戦う名将であるが、非常に気が優しいのが、その顔から見てとれるような人格者である。彼の持っている剣は曰くつきで、彼の傍らには、猿と人間を足して割ったような、奇妙な男がうろついていた。
剣に憑いている「何か」であり、それも、強大な力を持っている妖怪の類であるものの、遠い昔に、剣に封じられ、剣の所有者に絶対服従をしなくてはならないという呪いを受けているため、行動制限がかかっていた。
所持者である名将が人格者であるため、その妖怪も大人しく、命じられるまま、善の行いをしていたが、ある日、敵の襲撃の際に、その剣の鞘で、敵の刃を受け止め、鞘が破損する。
名将は、長らく贔屓にしている、これもまた、人格者である武具修復の職人に、鞘の修復を依頼した。その際、鞘にしっかりと剣を納めることが出来るか確かめるため、鞘だけではなく、剣も預かりたいという申し出があり、考えた末、職人の腕とその人格を重んじた名将は、剣を職人に預けた。
それが、全ての始まりである。

ほどなくして、職人一家が街から姿を消し、代わりに、夜の街の上空を、妖怪が彷徨うようになった。
当初、それは、天女の姿をしており、天女という天人の到来に、「これは瑞兆だ」と街の人々は喜んで居た。しかし、事態はすぐに一変し、それらが、職人一家のなれの果てで、天女などに姿を似せただけの妖怪であることが発覚する。

夜の櫓で、退魔師が眺める方向。
その部分の空にある星が、妙な程に点滅しているのに気づいた。退魔師はそれを睨み続けている。やがて、その星の方角から、白い何かが優雅に漂うようにして、真っすぐこちらに近づいてきた。白い薄衣を纏った、壁画で見るような天女が数人、細い目を笑った形にして、すーっとやってくる。
笑顔であるが、笑ってはいない。美しいが、恐ろしい。まるで、絵に描いたような顔が、白い漆喰に張り付いているような、不気味な無機質さを持っている。
天女たちは、退魔師に真っすぐ近づいたが、やがてそれが自分たちと敵対するものと理解して、一定の距離を持って、彼の回りをうろうろと飛び始めた。そうしている間に、ひと際美しい姿をした天女が、激しく点滅する方からやってきて、退魔師に話しかけた。
私は、妖怪でも曲りにも天女の姿を模しているのだから、声も「鈴が鳴るような」美しい声だと思っていたしかし、そのひと際美しい天女が発した声は、低い男の声であった。

「左目を頂けるのであれば、願い、叶えてさしあげましょう。」
「やらん、お前、剣を何処にやった。」

天女の言葉を少し食い気味に遮って、退魔師が言う。
天女がにっと口の端をあげたが、目が全く笑っていない。退魔師が、「剣を何処にやった」と言うと、天女の背後に、剣に憑いている妖怪が姿を見せた。名将が主だった頃とは全く違う、邪悪な空気をまとっている。
「主とはまやかしか、すっかり猿にいいように操られやがって」
「いいえ、私は、命じたのですよ」
天女がそう言うと、また、過去の映像が流れる。

少し浅黒い、冴えない感じの男が見える。手には、銀色の剣があった。猿が囁いているが、何と言っているのか解らない。男は願った。彼は、職人として、過去の名工たちの作り上げた装飾を見て回るのが好きだった。無名でも、その手仕事が、後世に残り、「この細工は見事である」と言われれば、本望と考えていた。
職人として、とある金細工を見物していた時の事。そこに彫り込まれた天女が、まるで生きているかのように柔らかい曲線を持っていることを強く、心に残していた。
猿の指が、職人の左目に伸びる。その指の先には、ジュースの缶のプルタブのような形の輪っかがある。それは、恐ろしくなって閉じられた職人の左目の瞼の隙間から入り込み、綺麗に目玉をくりぬいた。左目を奪われた職人であるが、痛みがないらしい。やがて、その姿は、かつて金細工で見て、憧れた天女の姿になっていた。

男には、冴えない一人娘が居た。
まんじゅうに切り込みを入れたような細くて薄い目、ダンゴ鼻に、おちょぼぐち。顔は、まんまるしているのに、決してふくよかではなく、丸い頬の下から、無骨な頭蓋骨の突起がわかって、ごつごつしている。器量も悪ければ、利発でもなく、暗く内気な性格をしているが、根は優しい子であった。
しかし、職人としての審美眼が、そんな娘を、「可哀そう」と捉えていた。
父の変貌を見ていた娘は、「こんな事はいけません、将軍様に申し訳がたちません」と抗議する。その心の美しさは、もはや、父には見えなかった。父は猿に命じ、娘を羽交い締めにした後、その左目をくりぬいて、見た目が美しい天女にした。そして、娘は姿が美しくなる代わりに、優しい心を失った。

「これは素晴らしいことだ」

美しくなることが、人の最大の喜びではないのか?
あの名工たちが、細工の中に作り上げた天女たちを、私は、生きて造り出している。

職人としての想像力、創造力と、欲望と優越感が一致した彼の魂は、もはやかつてのものではなくなっていた。夜ごとに街の上空に現れ、人を誘惑しては、左目をくりぬく。代償として、人として最大に素晴らしいものを失いながら、数人の若者が見た目の美しさを手に入れ、魂を失くしていった。
亡者の女仙の群は、今や、おぞましさを増しつつあった。言葉では表現出来ぬ、その物悲しさと、眼前に突きつけられる「剥き出しの欲望」に、街の人々は怯えていた。誰しもが持っていて、覆い隠しておきたいものが、自分の頭の上を、夜な夜な飛んで居るのだ。

ふと、「左目」が気になった。
彼らは、左目を失うことで、女仙となったわけであるが、女仙となった彼らには、しっかりと左目があるのだ。よく観察してみると、かがり火に照らされて、一瞬、女仙の左目だけが、無機質な光を反射した。
義眼だ。精巧に造られた義眼がはめ込まれている。

そこで退魔師と目が合って心底驚いた。
退魔師は、黙って私に在る方角を指差した。その指先から、薄い神聖な光が一筋、街の上空を貫いて、夜空にしめされる。やがて、夜空の星座にぶつかって、よく図鑑で見かける、ペルセウスの像を結んだ。すると、ペルセウスの腕が動き、さらに別の方角を指差した。その先には、乙女座が居て、彼女は自分の頭上を指差した。
その上で、激しく点滅し続けている星がある。
天女たちがやってきた場所だ。私は、どうして、そこの星が激しく点滅しているのかはじめて理解した。

天女たちの左目にはめ込まれた義眼が、星の光を反射して瞬いていたのだ。まばたきをしているから、なおのこと、ぱちぱちと瞬いている。みんな、凝り固まったうすら笑いして、ふわふわと宙を漂っていた。
退魔師がどんな戦いをし、どちらが勝ったかまでは知らない。
そして、私は、左目の視力が生まれつき弱視である。





☆☆☆☆

天女が気持ち悪すぎました。
後、私の左目ですが、日常生活には支障が無いぐらい。でも、幼少期は、両目のバランスを保つため、弱視である左側の顔を手前に、右側を後ろにしてテレビを見てました。つまり、テレビに真っすぐ顔を向けずに、顔の左側をつきだすように斜めにして見る癖があり、今も、顔を斜めにして見る癖があります。
目をえぐられる描写が生々しすぎて恐ろしかったです。
娘さん、カワイソス…(´・ω・)


最終更新日  2011年09月24日 19時39分36秒
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大事なもの   ♪れいんさん


Re:大事なもの(09/24)   見瑠人さん


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