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さわやかな秋晴れの中、清流川下りをのんびりと楽しんでいます。しかしどうも何かおかしい。変だなぁと思っていると、空は曇りやがて雷雨に、そして川はうねりを始め何かにしがみついているのが精一杯。そしてふと見やれば、全てを飲み込む濁流が目の前に・・。
世界は常に動いています。しかもその動きは現在、世界全てを飲み込むような流れで加速しているかのようです。中東地域に代表される国同士のせめぎあい、広がる市民レベルでの“叛”の波、米国の衰退とともに勃興する新勢力、国際企業の買収合併競争、石油価格高騰と代替エネルギー転換への模索、・・数え上げたらきりがありません。 ここでは、高級経済紙として世界中から高い信頼を勝ち得ている『FT(フィナンシャル・タイムス)』紙の気になる記事を翻訳して、不定期ではありますがご紹介いたします。時代の波をとらえて、濁流に飲み込まれない新しい時代の生き方を考えるきっかけにしませんか? Iwamoto Hiroshiの日記 [全133件]
![]() 『中国、チベット問題に対応すべく、PR会社と接触』(4/4) 中国政府は、一連のチベット危機を受けて、国際的PR会社との契約を探っている。北京オリンピックを目前に控え、イメージ回復に向けて戦略のアドバイスを受けようというものである。 複数の米英企業が中国政府高官との面談を行い、PR戦略やメディア対応、市場調査などを内容に取り込んだ契約について話し合った。現時点では、どの企業が採用されるかはまだ決定されていないということだ。 この動きから見ると、中国のチベットに対する方針は当面変化はないようだ。政府は、地域に住む漢民族に対する暴力行為が意図的に無視されている、として世界各国の取材陣や抗議デモに怒りを示している。 しかし、海外のコンサルタントの採用を検討しているということは、オリンピック開催が自国のアピールとして大失敗に終わる危険性を政府が認識しているということでもある。チベット問題が突然に再発したことによって、今週始まった聖火リレーのように、オリンピックの競技や開催準備にも影響が出始めている。中国政府は、聖火リレーが行われるイギリスやフランスなどに、抗議デモによってコースが妨害されないよう強く要請している。 聖火リレー妨害も昨日起こりました。抗議デモは、たとえ捕まってしまっても、怪しい動きをしただけで成功なのですから、中国にとっては頭が痛いでしょう。今後、どんなPRを見せてくれるのでしょうか。
![]() 『科学者グループ、穀物価格上昇の対応策として馬鈴薯生産の向上を探る』(3/27) 食糧科学の専門家たちが今週、ペルーのクスコで会合を開き、世界最貧国における穀物価格上昇に対応するために世界の馬鈴薯生産アップの手段を検討する。穀物価格の上昇に伴い、昨年すでに馬鈴薯生産は最高記録に達している。 輸入に頼るしかない発展途上国にとっては、価格上昇による打撃はこれまでにないほど厳しいものとなっている。穀物供給量の不足は、アフリカ諸国の一部において社会不安を招いており、エジプトでは食糧をめぐって暴動が発生し、少なくとも二名が死亡にいたっている。 クスコ会議は、国連食糧農業機関とペルーに本拠を置く国際馬鈴薯センターの支援を受け、トウモロコシや小麦、米よりも少ない土地でより多くの収穫ができる馬鈴薯への注目拡大を目的としている。 発展途上国は現在、世界の半分の3億2000万トンの生産高を担っており、アジア地域などでは馬鈴薯はすでに昔から栽培されてきた穀物に取って代わろうとしている。現在は中国が世界最大の馬鈴薯生産国である。ペルーでは今年になって、軍隊や学校、刑務所で支給されるパンの材料として小麦の代わりに同国の伝統作物が使われている。 一部の地域では、穀物価格上昇に続いて馬鈴薯の価格も上昇する一方で、他の地域では過剰供給が価格急落を引き起こしている例もある。西ベンガルやインドの農家では、馬鈴薯の価格が生産コストを下回ったために破産となり、自殺を試みる者も出ていると報じられている。 クスコ会議では、規模の小さい発展途上国の生産農家と、国内あるいは近隣諸国の作物市場をうまく結びつけられるような手段を支援して、価格の安定を図っていくということも議論される。 空き地を耕してじゃがいもを育てる。戦後のような話が、海外では本気で論じられています。米価格上昇、国内需要優先のため穀物輸出制限、など食料に関する記事は毎日掲載されるようになりました。
![]() 『中央銀行総裁にのしかかる責務』(3/24) 各国の中央銀行総裁が抱える責任の大きさと報酬には明らかな違いがあり、世界の金融システムをつかさどる彼らの義務に対して深刻な疑問を抱かざるを得ない、とスウェーデンのエコノミストらによるレポートは警告を発している。 中央銀行総裁は、政治的影響を受けないためにも独立した金利決定権を備えている。しかし中央銀行には他にも様々な仕事が与えられており、その中で“仰天するほど”に給与の差があるということは、中央銀行総裁や幹部らの仕事ぶりを図る明確な基準が存在していないということを物語っている、とレポートはつづる。 調査によると、ノルウェーの中央銀行総裁の報酬が同国一人当たり国民総所得の2.9倍なのに対して、香港総裁は46.4倍を受け取っている。 総裁の報酬に関しては、二つの考え方があるようだ。まず、米国バーナンキ氏は4.1倍と比較的安いのだが、公務に携わることへの米国の伝統を反映している。しかし他の国々では、高い報酬は優秀な人材をひきつけ、他の収入源や不正を探ることを防ぐ、とみなされているようである。 欧州中央銀行は今月、透明性向上の一環としてトリシェ総裁と六名の幹部の給与を初めて公開した。昨年、彼には345,252ユーロ(約5300万円)が支払われている。 その他としては、総裁の解任方法に違いがある。法律上でいくと、最も職が不安定であるのは米国バーナンキ氏で、“いかなる理由においても”大統領によって解任させられてしまう。その反対は、欧州のトリシェ氏で、解任には法廷の判決が必要となる。 近年ヨーロッパでは、中央銀行においてもコーポレートガバナンスが重要視されており、イタリアの海外からの国内銀行買収に対して防衛的に働きかけたということで、辞任している。 この混乱期、中央銀行総裁の働きへの注目度は日々増し、その仕事ぶりと報酬が厳しく人々にチェックされるようになってきたようです。大きな影響力を行使できる人たちは、その力自身に満足するのではなくて、その力で世の中を正しく導いていくことができるということに思いをはせないと、あっという間につぶされてしまうのではないでしょうか。
![]() 『台湾総統選、チベット問題で両者が衝突』(3/18) 台湾新総統の最有力候補である野党国民党の馬英九氏は、台湾は独立した国家であると宣言した。チベットでの暴動から受ける自身の活動の影響を最小限に食い止めようという試みである。 中国との関係は台湾の選挙においては常に鍵を握る問題であり、通常は独立国家を主張するスタンスは与党民進党がとってきた。しかし、土曜日に実施される総統選において、チベットでの騒動が与党への追い風になるとみられており、それを食い止めるために馬氏は宣言した。「台湾はチベットではない。台湾は香港でもない。我々は独立国家である。」 しかし、平時において、野党は中国寄りの姿勢をとっており、その中国を圧制国家のように見立てるのは、国民が野党の姿勢に対して疑問視を抱く要因になりうると評論家たちは口にする。 与党はこれまでにも、有権者の中国への恐怖心から恩恵を受けてきており、今回も同じ結果になりうると評論家らは指摘する。「このままでいけば、チベットの暴動はもちろん選挙に影響を与えかねません。中国はまるで圧制者のように映っていますから。」 しかし、こうも付け加えている。台湾のメディアはこれまであまりチベットの出来事を詳細に報じておらず、これまでのところ総統選への影響は限られている、と。 ドサクサにまぎれて、台湾がイッキに独立機運を高めれば、中国も黙っていないでしょう。これは、中国にはオリンピックを成功してもらわなければ、アジアも大波乱が起きてしまいます。
![]() 『米国の“日本型”景気後退への懸念、増大』(3/13) 米国の景気後退は、1990年代前半に日本を急落させたものと同様の、深く長い不景気に突入する可能性がある、という懸念が増大している。そのような結果を避けるためにも、何か抜本的な政策が必要なのではないか、と政策立案担当者や投資家はあわてている。 関係者による、米国が景気後退しているか否かという議論はすでに終わっている。厳しい雇用率や消費者支出の停滞の発表を根拠に、ほとんどのエコノミストは、間違いないと判断している。「議論は、不景気はどのくらい深く、どのくらい続くか、というところに移っています。」とモーガンスタンレーのチーフエコノミストは言う。 住宅市場以外の業界では、企業の業績も安定しており、米国以外の国々の成長も堅調で、FRBの金利カットや168ビリオンドルの景気刺激策による押し上げもあり、最近まで、大方の見方は、景気後退とはいってもそれほどでもないだろう、というものだった。 しかし、労働市場がきしみ始め、住宅価格の下落はさらに勢いを増し、金融市場はさらに悪化を示している中、厳しい見方が大半を占めるようになってきた。消費者は過度の負担を強いられて消費を差し控えるようになる可能性もある、と懸念されている。 「経済成長と価格安定さらに金融安定と、これらを同時に維持してくという難しさは、戦後以来今まで政策担当者は味わったことがない」と関係者。 銀行が危険にさらされているために資本市場から手を引き、そのためヘッジファンドが強く影響を受けている。そのため、住宅ローンを担保とした証券市場に混乱をきたし、住宅ローン利率が跳ね上がり住宅価格は打撃を被っている。 「同時に起こってしまう悪循環が三つあります。」と元米国財務省長官のローレンス・サマーズ氏は述べる。「まず流動性の悪循環。資産の価格下落が起こってそのために売却が多発し、さらに価格下落を招きます。またケインズ型悪循環では、収入が減るために支出を控え、そのため他での減収、出費減を招きます。そして融資業界では、経済損失が金融危機を招き、さらに経済問題を悪化させていくというものです。」 サマーズ氏は、現在の状況は“量的に”ではないが“質的に”90年代に日本が直面した問題と類似している、と述べた。
![]() 『中国、一人っ子政策の転換を検討』(2/29) 中国国家人口計画委員会によると、子供の数の制限緩和を検討しているとのことである。 いわゆる「一人っ子政策」は1970年代末に導入されて以来、40億の命の誕生を制限してきたと考えられている。しかし同時に、労働年齢人口の下落を招き、中国は「富裕国になる前に年老いる」と危惧する声が挙がっている。 同委員会の副委員長いわく、「いつ頃もしくはどのように、ということはお答えできないが、しかし政策決定者の間では、大きな問題として取り扱われています。」ということで、中国は出産制限を徐々に緩和させていきたい意向のようだ。 早期に対応されれば、人口の5人に1人が2030年までに60歳以上になる‐現在の割合の倍である‐と予想されているような急速な高齢化が抑制される可能性はある。 また緩和によって、過去20年にわたって様々な社会政策が民主化されていく中で、ずっと市民生活を抑圧し続けてきたこの政策に対する怨嗟の声も和らぐことになるかもしれない。 中国は、抑圧政治スタイルからの脱却を図っており、それは計画出産推進のためとはいえ、あまりに激しすぎるスローガンを禁止したことにも象徴されている。そのスローガンの一例としては、 “Houses Toppled, Cows Confiscated, if Abortion Demand Rejected” (堕胎に応じなければ、家は破壊、家畜は没収) “One More Baby Means One More Tomb.” (赤子を増やせば墓が一つ増えるだけ) 現在、全人口の30~40%が二人以上の子供をもうけることを許可されている。大都市圏では、共に一人っ子である男女は子供を二人産んでもいいことになっており、奥地の農村部では、第一子が女の子の場合、二人目をつくることを容認されている。 生まれてくる新しい命を認めない国家が持続していけるでしょうか。上のようなスローガンを掲げる人間とて、母親に苦しい思いをさせてこの世に生を受けたというのに。
![]() 『肥満問題への取り組みは気候温暖化対策と類似』(2/18) 世界に広がっている肥満問題は「肥満をもたらす環境自体を変える」という世界規模での膨大な努力がなければ解決されない、と栄養科学の専門家が全米科学振興協会で語った。 21世紀の肥満問題に取り組む国連委員会の会長であるフィリップ・ジェームス氏は、気候変動対策に必要とされる政策と、食事療法や運動促進のための環境へのシフトの間には、大きな相乗効果がある、と述べた。 「現在の高カロリー食品のほとんどは、製造過程において多大な二酸化炭素の排出が伴い、多くのエネルギーと水を無駄に消費しています。私たちは、地球温暖化に取り組むだけでなく、地球全人口に対して十分に健康的な食品をもたらす必要があります。」 健康的な食品作りに取り組むということに加え、現代の座ったままの生活を改善して、人々が体を動かす機会を持つことができる場所を作るといったような都市設計が必要である、とさらに彼は付け加えた。 肥満という問題は、単純に「自己管理」の問題では片付けられなくなっているようです。これなら身にしみるか、という直接の警告でしょうか。低エネルギーで豊かに健康的に生きる、ということを少しずつでも実践していかなければいけませんね。 |一覧| |