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倒れる時には、前のめり

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August 7, 2005
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カテゴリ:日記
能美島に帰郷していたモリノは、家族の反対を振り切って
船に乗り、宇品港に着いた。

「どうしたんじゃろこれは・・・・。」
「何にものうなってしもうた・・・。」
会社まで歩いて4,5キロだったが、まず学校に着いて
土手から敷地を見るとが校舎の跡形もなく、本社に向かった。

「おばちゃん・・・だいじょうぶじゃった?」
「モリノさん。島に帰っとたんじゃろ。来てくれたん」
会社では炊き出しが行われていたが、同級生を捜しに300m先の日赤病院に
歩いていった。

日赤病院に行ったが、瀕死の重傷の同級生がいた。
「水ちょうだい。」と、さかんにせがむが
飲ませる状態でなかったので脱脂綿で口を濡らすしかなかった。

その後避難先の実践女学校に合流し、仲間の看護を行った。
ここでは毎日のように女学生が死んでいく。

そして、ろうそくの火を灯し、通夜を行い次の日遺体を裏山に運んで、
穴の中でまとめて遺体を焼くのである。

モリノらは市中の焼け野原で女学生の遺体を見つけては
先生に報告しトラックで出かけては担架に乗せて集めるのであった。

「あれは、○○さんじゃろ。」
同級生を見つけては怒りと共に悲しくなった。

(原作 チンチン電車と女学生 堀川恵子・小笠原信之著)








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Last updated  August 7, 2005 04:20:34 PM
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