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番組構成師 [ izumatsu ] の部屋

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2007.12.19
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カテゴリ:制作現場

次の番組制作に参加しました。

消したい過去、消せない真実
~ 文科省 疑惑の教科書検定 ~


制作:QAB琉球朝日放送

放送日時:12月22日(土)午前10時25分~11時20分

詳しい内容は → こちら





今年の3月、文科省は教科書検定における検定意見書で
沖縄戦における「集団自決/強制集団死」の記述を
変更するように意見をつけました。

「集団自決」から日本軍の関わりを薄めるようにというのです。

文科省がその根拠としたのは
「最新の研究で日本軍からの命令は
なかったというのが定説となっている」
ということ。

その例として沖縄戦を研究する大学教授の著書をあげました。

文科省がその根拠としたのはこの著書の中の一文、
「隊長から自決せよという形の自決命令は
出されていないと考えられる」という部分。

しかし、大学教授はこの著書で
『「集団自決」は文字通りの自決ではなく、
日本軍による強制と誘導によるもの』と
結論づけているのです。

文科省はこの著書の中の、都合のいい部分だけを
意図的に取り上げ、教科書の記述を変える根拠としたのです。


もうひとつ、文科省が「集団自決」の記述を
変更する根拠としたものがあります。

それは日本軍の元隊長らが大江健三郎さんらを訴えた裁判。
元隊長は、自決命令を出していないにもかかわらず、
大江さんの『沖縄ノート』において自決命令を出したとされ、
名誉を毀損されたとしています。

この裁判はまだ何の判決も出ていません。
にも関わらず、文科省は元隊長側の言い分のみを取り上げ、
「集団自決」の記述変更の根拠としたのです。


文科省の説明には明確なウソがあることも発覚しました。
「集団自決」の記述変更に関しては
教科書審議会において専門家が議論を尽くした。
文科省はそう発表しています。
安倍前総理もそう発言しました。

しかし、教科書審議会で議論された事実はありませんでした。
審議会委員が「議論はされなかった」と
はっきり証言しているのです。

それでも、文科省は「審議会で議論した結果だ」と
言い続けています。


沖縄戦研究者の著書の一部分のみを恣意的に取り上げたり、
まだ判決も出ていない裁判を教科書変更の根拠としたり、
審議会で議論を尽くしたなどと虚偽の発表をしたり…、
なぜ今、文科省は、国は「集団自決」から
日本軍の関わりを消そうとするのでしょうか?
「集団自決」の生き残りの人たちや、遺族たち、目撃者など、
数多くの証言があるにもかかわらず…。


沖縄県史の第9巻10巻は戦争体験者の証言で埋まっています。
しかし、80年代のいわゆる「家永教科書裁判 第三次訴訟」で
国側はこう言い放ちました。

「沖縄県史は一級資料じゃない」

体験者の証言は信用できない。
日本軍の公文書でないと証拠とはならない。
それが国側の考え方。

それは「家永教科書裁判 第三次訴訟」から
四半世紀近く経った現在でも変わってはいません。

11万人以上を集めた9月29日の沖縄県民大会。
その総意として文科省に提出された検定意見撤回の申請は
渡海文科大臣によって明確に却下されました。

「集団自決」を生き残った人、遺族、関係者…。
そうした人たちの証言は、今回も無視されたのです。


なぜ、今、「集団自決」の記述を書き換えるのでしょう?

その裏側には、どのような思惑があるのでしょうか?





沖縄だけでオンエアされるのが惜しい番組内容です。

本来ならば、ジャーナリズムの一端を担っているはずの
放送局の責任として、キー局が予算を確保し、取材し、制作して、
ゴールデンと呼ばれる夜の時間帯に流すべき内容でしょう。

しかし、そうした動きは無いようです。

本土の関心はとても薄い。
ぼくは、そう感じています。

例えば、放送局。

沖縄から戻ったその日、
地元の局へ打合せに行った時のことです。
その局のディレクターがこう尋ねました。

「沖縄でどんな番組をやられたんですか?」

ぼくは答えました。

「教科書検定に関する番組です」

すると、ディレクターがこう返しました。

「教科書検定? ふ~ん」

これで終わりです。
ジャーナリズムであるはずの放送局、
そのディレクターにしてこの程度の反応なのです。
これは記者でも同様でしょう。


この番組は沖縄でオンエアされ、
そのまま局のライブラリーの棚へ置かれ、
忘れ去られるでしょう。

これでいいのかな?と思います。
この番組を見るべきは本土に住むぼくらです。

何らかの形で、他局でもオンエアされることを
望まずにはいられません。









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Last updated  2007.12.19 10:57:52
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うるとびーず@ Re:ゆるゆる、老い。(05/19) izumatsu先輩、お久しぶりです。相当なご…
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