|
カテゴリ:洋画-か行
「キッチン・ストーリー」、「ホルテンさんのはじめての冒険」のノルウェー人監督ベント・ハーメル監督作品。
クリスマスの夜に繰り広げられるいくつかの物語が、それぞれ少しずつ織り上げるように繰り広げられてゆく。 新しい恋人の出来た妻に追い出され、子供からも引き離されてしまった男。サンタに変装する新しい恋人に入れ替わって、子供たちにプレゼントを渡し、子供たちを抱きしめる。 妻とは何となく倦怠期気味で、クリスマスの夜も仕事に出かける医師。半ば拉致されるような形でコソボから逃れてきたセルビア人とアルバニア人(だったかな?)のカップルの出産を助ける。そして沸き上がる妻への愛しい思い。 妻とは分かれるという男の言葉を信じて不倫を続ける女性。けれども、よくある話で男は妻を思い切れない。二人を同時に愛せるということが分かったと開き直る男。思いつめた女のとる行動は…。 かつては、有名なサッカー選手だった男。致命的なミスの後故郷を離れ、酒びたりの日々を送る。物乞いをして故郷へ帰る旅費を集めようとするが間に合わず、無賃乗車を試みるが、道半ばで電車から降ろされてしまう。その街で出会ったのは若き日に関係のあった女性だった。一方、故郷では病床にある妻をいたわりながら息子を待ち続ける年老いた親が。 イスラム教徒のためクリスマスを祝うことのない家庭で育った少女。思わず、自分の家もイスラム教徒であると偽って少女と家でクリスマスの夜に少女と共に天体望遠鏡を覗く少年。少年がトイレに行っている間に少女が望遠鏡のなかに見るのは、クリスマスを祝う少年の家族…。 クリスマス飾りのキリスト生誕の場面の幼子キリストと入れ替えて気絶させた妻の新たな恋人を置き去りにした男は、近くのカフェで男が発見されるのを見守る。 今は落ちぶれてしまっているかつて憧れた男に、食事を温めて出す女性。「私はもう食べたから」というが、ワインだって一人分しかないのである。男に出した食事は、彼女自身の分でしょう。 若いカップルの出産を助けることとなったことで、心に暖かなものが沸き上がる医師。カップルに自らの車を貸してしまい、歩いて帰る道で気がつくと妻に電話をし、子供を作ろうと語る。 紡がれてゆく物語たち、しかし、その間も冒頭の場面が喉に刺さった魚の骨のように、心に引っかかっている…。 が、ホッとしました。やはり暖かな映画です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
March 17, 2012 12:46:23 AM
コメント(0) | コメントを書く
[洋画-か行] カテゴリの最新記事
|