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■【今日の名著】
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「内側から見た富士通「成果主義」の崩壊」城繁幸、光文社(2004/07)¥1,000
(評価:★★☆☆☆)
もっと詳しく
●人事評価を成功させるためには、説得力をもつことが大事だと思います。かり
に評価が下がったとしても、納得できるものであれば、人間受け入れるもので
す。
・昔も、査定では差はつけられていた。明確な目標とか担当業務とかは無かった
けれど、それでも空気のような信頼感が会社との間にはありました。だから、
いざ差をつけられても、言われてみれば確かにできる人間とは働きぶりが
違うな、と納得できることが多かった。(p64)
●ところが、富士通の「成果主義」の導入は、その納得性を低下させるとともに
努力した人が損をするという仕組みだったようです。
・管理職によっては部下に高いハードルを与えようとする者もいたが、その
結果は、彼の部下だけがボーナスで泣きを見るだけのことだった。(p81)
●努力をすると損をする、そういう仕組みは社員をどう変えるのでしょうか。
・上司との面談時に「明らかな失敗」さえなければ、普通に目標達成と認めて
もらえる。当然、誰もが失敗failureの可能性の少ない、あるいはすぐに
でも達成できる目標を選ぶ。(p81)
●同じ社長でも、赤字決算でも会長に居座った秋草前社長と、目標見達なら会社
を去ると公表して目標達成した日産のゴーン社長を比べると、本物の「成果主義」
と偽の「成果主義」があるように見えます。
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