お米の正しいすすぎ方とは
世界一受けたい授業で、日本の米・食味鑑定に関する第一人者として知られる新潟大学農学部の大坪研一教授の講義を紹介する。■お米のすすぎ方強く研ぎすぎると良くない。今のお米は非常によく精米されており、表面がきれい。ギュッギュッとやると表面が割れてしまってかえって美味しくなくなる。表面の汚れを取るくらいやさしくすすぐくらいが良い。あまり強く研ぐと機は性能が上がり、売られているお米にほとんどヌカが残っていない。あまり強く研がずに優しく表面をすすぐくらいで良いでしょう。一番大事なのは、最初の水をすぐ捨てること。どうしても最初は汚れているので、早く捨てる。白く見えているのは実はヌカではない。ヌカが付いているとご飯の甘みが充分でないため、昔は米を研ぐことでヌカを取っていた。しかし、最近では精米機の性能がよくなり売っている白米にはほとんどヌカは付いていない。白いのはデンプンで、お米の成分そのものであるため、あまり洗うのもよくない。すすぐのも3回くらいでよい。■水切り新米は特に水切りをしてはいけない。お米が乾燥して炊きムラが出るため。■美味しくするコツお米に米油を入れて炊くとご飯にツヤが出て美味しくなる。お米のヌカの中には20%くらいの油が含まれている。ご飯との調和が非常に良く、プロの料理人も使っている隠し技なのだ。さらにビタミンEなど体に非常にいい成分も含んでおり二重三重に良い。 ■先生おすすめのお米 ・紫黒米(古代米ともいう)この米の色はポリフェノールで活性酸素を除去してくれるため健康にいいことがわかっている。・赤米お米の色はタンニン系の色素で、同じく活性酸素を除去してくれる。・緑米天然の色素で概観も美しさもあり、健康にもいい。・発芽玄米玄米を水やお湯に浸けて少しだけ発芽させたもの。発芽しているので酵素が一斉に働き、デンプン、タンパク質が糖分とアミノ酸に変わる。そのアミノ酸の中にギャバというのがあり、高血圧を防ぎ、神経を安定化させたりいろんな機能が報告されている。その他、アレルギーを取り除いた低アレルゲン米や、腎臓病などタンパク質を制限をされた人のための低グルテリン米などもある。テレビの内容とは異なるが、個人的には赤米と胚芽米が好んでいる。玄米のように硬くなく栄養が残っているベストな状態で、胚芽米として売られている場合もあるが、胚芽(米の発芽用栄養素)残存率80%以上をいい、精米(玄米のヌカを取る事)する際、八分つきと言えばいい。