アーニー・ヘンリーの初期のソロは1947年の
ダメロン~ナヴァロのブルーノート盤で聴く事ができるが
当時チャーリー・パーカーのそっくりさん的プレイ
だったのに比べ9年後に録音された、本アルバムでは
アクのあるヴィブラートを強調した個性を遺憾なく
発揮している。
彼の特徴はヴィブラートにあるが、スローでは、よく
分かるもののテンポが早くなるとヴィヴラートと認識される
以前に次の音に移ってしまうため、一聴、音程が悪いように
聴こえてしまう。
これは決して彼が下手なのではなく、チャーリー・パーカーのコピーから
脱しようと努力した結果、身につけた個性である事が1947年のソロが
はるかに教科書的吹奏であることから分かるのである。
このアルバムで1つ気になるのが、アート・テイラーの
ドラムセットの調律の低さだ。
他のアルバムでは聴けない変わったスネアドラムの音なので、
ブラインドフォールドテストではなかなかテイラーであることを
当てるのは難しいだろう。
かく言うおいらも、ひょっとしたら別の人が叩いているのではないかと
疑っているのだけれど(笑)。
プレゼンティング・アーニー・ヘンリー
(視聴有)
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