数あるハードバッパーの中でも、ひときわ個性的な異彩を
放っている存在なのがティナ・ブルックスだ。
R&Bのバンドでならしただけあって、ちょっとユニークな
リズム感覚を持っている。 加えて、ややかすれ気味の
音色が、どうしようもなくたまらない魅力をかもし出す。
はっきり言って、ティナ・ブルックスの演奏は
全然冴えないしブリバリ吹きまくっているわけでもない。
だが、なぜかそれでもハマッてしまうのだ。
なかなか文章では伝わりづらいのだが、まずは代表作である本アルバムの冒頭
「グッド・オールド・ソウル」を聴いてほしい。
ティナ・ブルックス流のフレージングとタイム感覚が、目一杯散りばめられ
ソニー・ロリンズやジョン・コルトレーンとは全然違った世界を提供してくれる。
作品の中では5曲のオリジナルを始め、全体に貫かれたブルージーな感覚に
まず圧倒されてしまう。
サム・ジョーンズの重厚なベース・ラインも全編において演奏の根底で響いている
ティナ・ブルックスは、フレディ・ハバードの「オープン・セサミ」にも
登場しているが、本作ではそのフレディ・ハバードをサイドに加えており
アルバムの魅力を一層味わい深いものにしている。
トゥルー・ブルー
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トゥルー・ブルー ジャズアルバム紹介を加筆修正のうえ転載。
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