一部性描写が含まれております、苦手な方は閲覧をご遠慮ください。
匡惟の手にひかれ、ユーリが部屋へと入ると、そこには彼の親族がじっと自分を見ていた。
「匡惟、これがお前の妻か?」
「はい、叔父上。紹介いたします、わたしの妻の、ユーリです。」
匡惟はそう言うと、ユーリを親族に紹介した。
「初めまして、ユーリと申します。」
「匡惟が妻にと思った者はどんな方かと思ったが、これほどまでに美しい方だとは。」
匡惟の父親と思しき男がそう言ってユーリに微笑んだ。
ユーリが部屋の中を進むと、そこには祝膳が設けられており、自分達が座る高砂席には餅が置いてあった。
「今日は目出たい席だ、大いに飲み交わそうぞ!」
親戚達の言葉で、匡惟とユーリの所顕(披露宴)が盛大に行われた。
子の刻になり、ユーリと匡惟が寝殿から出て夫婦の寝室へと向かうと、そこには真新しい寝具が置かれていた。
「ユーリ様、足元にお気をつけて。」
ユーリが内袴と打衣を捌きながらゆっくりと御帳台へと向かうと、後ろから匡惟に抱き締められ、首筋を吸われた。
「ん・・」
「やっと、あなたをこの腕に抱く事が出来る・・」
匡惟はそう言うとユーリの髪を自分の方へと振り向かせると、彼の唇を塞いだ。
「んふぅ・・」
匡惟の舌が生き物のように自分の口腔内を蠢く感覚に、ユーリは気が狂いそうになった。
匡惟の大きくて逞しい手が、ユーリの白い肌の上を優しく這い、愛撫してゆく。
「あ・・匡・・」
「大丈夫です、怖がらないでください。」
匡惟はそっと、ユーリが纏っている衣を脱がし始め、御帳台の上に彼を押し倒した。
彼の乳首を舌で愛撫すると、彼は眉根に皺を寄せて声を出さないようにしていた。
「嫌・・」
「嫌じゃないでしょう? もうこんなに蜜が溢れ出ているのに・・」
匡惟はそう言うと、ユーリの袴の帯を解くと、それを一気に脱がしてしまい、奥の蜜壺に指を入れて中を掻き回した。
「ああ~!」
快感が電流のように全身を襲い、ユーリは大きな声を上げた。
匡惟は荒い息を吐きながら、纏っていた直衣を乱暴に脱ぎ、ユーリに覆いかぶさった。
その時、指とは違うものが腰に押し当てられ、ユーリは少し恐怖に震えた。
「力を抜いて・・大丈夫ですから・・」
匡惟はユーリの銀髪を梳きながら、彼の唇を塞いだ。
匡惟が自分の中に入ってくるのを感じたユーリは、痛みの余り彼の背中に爪を立ててしまった。
だがやがて、痛みは快感へと変わり、ユーリの中でそれが激しく渦巻き始めた。
「ユーリ様、愛しています・・誰よりも・・」
匡惟が腰を振る度に、ユーリの内部が彼自身を締め付け、それが快感の波となって彼に襲い掛かる。
「あああ・・もう・・」
ユーリが口端から涎を垂らしながら甘い声で喘いだ。
「ユーリ様、愛してます・・」
匡惟はユーリの中で絶頂に達した。
その瞬間、視界が全て白く染まり、ユーリは意識を失った。
“ユーリ様”
匡惟のものではない、誰かの懐かしい声がする。
それが誰なのか、ユーリは思い出せないでいた。
何度も聞いた声なのに。
今はただ、匡惟の大きくて逞しい腕や手に抱かれながら眠りたかった。
外から冷たい風が部屋に入って来て、ユーリは人肌の温もりを改めて感じながら、ゆっくりと眠りに落ちた。
新婚夫婦の寝室には、粉雪が月光に煌めいて白く光った。
「匡惟様、起きていらっしゃいますか?」
御簾の向こうから女の声がして、匡惟はゆっくりと目を開けた。
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