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テーマ:報徳記&二宮翁夜話(503)
カテゴリ:報徳記&二宮翁夜話
ルビ訳注 二宮翁夜話巻の5
【209】ある人が尊徳先生に質問した。 「『論語』(学而篇)に『三年父の道を改めざるを孝と為す』とあります。しかし、父の道が善きなければ、改めないわけにはいきません。」 尊徳先生がおっしゃった。 「父の道が真実悪かったならば、生前によく諫(いさ)め、また人に頼んでも改めさせるべきである。(※)生前にいさめて改めることができなかった場合は、不善とはいっても、真実の不善というほどの事にはあたるまいことは明らかである。それを父が亡くなるのを待って改めるは、不孝でなくて何だろう。没後にすぐ改めるならば、どうして生前にいさめて改めないのか。生前に諫めて改める事もしないで、どうして父が亡くなるのを待って改めるという道理があろうか。」
※論語里仁第四の十八「子曰、事父母幾諌、見志不從、叉敬不違、勞而不怨。」 子曰わく、父母に事(つか)うるには幾(ようや)くに諌(いさ)め、志しの従(したが)わざるを見ては、又た敬(けい)して違(たが)わず、労(ろう)して怨みず。 「幾諌(きかん)」の「幾」は「微」のことで、色や声を和らげて角をたてないようにそれとなく諌めることを言う。 「父母に過ちがあり、子供が父母を諌める場合は、顔色や声を和らげて穏やかに諌めるべきである。もし父や母が子供の言ったことを受け入れなくても、これまでどおり父母に孝行を尽くして父母を敬い父母の心に反しないようにするべきだ。もし親がその諌めに従わなくも決して父母を怨まず、繰り返し諌めれば、きっと父母も過ちに陥ることは無いであろう。」
★「実業之日本」明治41年10月1日号「余が菓子商として5年間に売上高を10倍にしたる営業法」より 「荒蕪の主義を実行するについては、帳簿の記入は綿密にしなくてはならぬ。記録の整頓と計算の正確とには最も注意して、一銭一厘といえども必ずこれを記帳することにした。ところが父は非常に酒が好きなので、私は毎晩晩酌を捧げてはいたが、父は私が一々それを記録するので心持がよくない。そんなことをして飲む酒は甘くない。汝の仕法のようなことをしなくても渡世は十分にできるといって承知してくれぬ。親のいうこと背くにも背かれず、といって一歩でも道に反したなら大害を醸すであろう。一時親の意を損したとしても、永久の計には換えられぬ。また父もたちまちに私の意をのみこんでくれるであろうと決心して、幾回となく報徳の道と仕法とを説明したので、後には父も私の真意を悟ってくれ、喜んで晩酌の杯を取るようになった。」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年03月03日 04時13分17秒
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