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カテゴリ:広井勇&八田與一
資料集
1 二宮尊徳翁五十年祭祭文(同紀年帖p.6) 札幌農学校長正五位勲四等農学博士佐藤昌介 維時明治三十八年十一月十四日札幌農学校長正五位勲四等農学博士佐藤昌介恭しく 贈正四位尊徳二宮先生の霊に告ぐ。嗚呼(ああ)偉なるかな先生、寒微に生れ艱苦に耐え、躬行実践を主とし、よく廃を興し衰を復し、遂に百代経済界の泰斗となる。その遺沢の及ぶ所、報徳会なる者殆ど天下に遍し。これ昌介の夙(つと)に盛徳を景慕し、常に高風を欽仰し、以て深く矜式する所なり。夫れ先生は天地生々の大徳に報い、至誠実行を以て経済の要義と為す。而してその説く所、卑近なるが如くにしてその味、実に極りなくその行う所平易なるが如くにしてその用、固に広し。それ分度の法を立て、入るを量って出るを為し、信用組合の道を設けて相済い相保つが如き、これを西哲の学説に比するに大率符節を合すが如し。 嗚呼先生は西洋科学の未だ我が邦(くに)に入らざるの前においてよく天下民衆のためにこの千載不磨の真理を発揮し、治国安民の大本を確立するもの、けだしその天分の尋常に卓越するに因ると雖も、そもそもその自ずから信ずる、最も篤く至誠実行を以てその要義と為すに非ざれば、よくこの如くなるを得んや。これ先生の古今独歩なる所以にして、誰か景仰せざるものあらん。 今ここに先生の易簀を距る五十年に方(あた)るを以て栃木県事務官高崎行一等有志者と謀り、本日を卜し、先生を報徳二宮神社に虔祭す。本に報いるの道を知るものと謂うべし。輓近我が邦文化大いに開け、国家経済の要、具備せざるなし。而して刻下戦後の経営として殖産興業の道更に盛大を要す。この時に当り、苟くもよく先生の遺法を祖述し、時に応じ宜しきを制せば則ち必ず大いに観るべきものあらん。希くは天下の有志者とともにその実効を奏し、先生の至誠実行に慙ずるなからんことを。これ昌介日夜翹望して止まざる所なり。顧みるに先生の令孫尊親君は我が北海道十勝において盛んに農業を経営し、すこぶる先生の遺法を行い、大いに成功する所あり。その地方の人士感化して産を興すもの、また少なしとせず。また曽孫徳君は現に札幌農学校に在り。農学本科を修め、学業日に進歩せり。他日必ずよく先生の徳行を紹継するありて、その国家に裨益する知るべきのみ。 嗚呼先生在天の霊、こいねがわくは以て慰する所あらん。 謹んで蕪詞を陳べて敢て区々の微衷を表す。昌介頓首敬白。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年08月27日 03時42分09秒
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