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2015年02月22日
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 「蟹工船」で知られ、警察によって虐殺された作家小林多喜二(1903~33)の遺体を仲間らが囲む有名な写真などの原板十数枚が見つかった。枕元に遺族が座る別カットも発見された。撮影者も日本プロレタリア作家同盟のメンバー貴司山治(きしやまじ、1899~1973)と判明。20日は多喜二の命日だが、日本近代文学の貴重な史料となりそうだ。

 原板は6・5センチ×9センチのガラス乾板で、英国イルフォード社製の箱などに保管されていた。貴司の長男でプロレタリア文学研究者の伊藤純さん(82)が遺品から見つけた。

 新発見の別カットは、多喜二の最愛の母セキら親族が枕元でうなだれている場面。築地署で虐殺された多喜二の遺体が自宅に戻った2月21日深夜から22日未明の撮影とみられる。





あ-またこの二月かきた
   ほんとうにこの二月とゆ月か
   いやな月こいをいパいに
   なきたいどこいいてもなかれ
   ないあ-てもラチオて
   しこすたしかる
   あ-なみたかてる
   めかねかくもる


だから、わだしはね、おまわりさんというもんは、
   そりゃあ優しいもんだと、こんまい時から信じこんでいた。
   ほんとに、日本中どこもここも、優しい親切な駐在さんで一杯なんだと、
   かなりの年まで思っていました。


けどなあ、そんな考えがお上から見たら、
   どうして悪い考えだったんだべか。
   あんなひどい殺され方をしなければなんないほど、
   そんなに多喜二の考えは悪い考えだったんだべか。

   貧乏人を助けたいって考えたことが、
   そんなに悪いことだったんだべか。
   人が着てるものを、おんなじものを着せてやりたい、
   人の食べてる白い米のまんまを、
   誰にも彼にも食べさせてやりたい、
   人の行く学校に、みんな行かせてやりたい、
   そう思ったのが、どうして悪かったんだべ。

わだしはね、多喜二が警察から戻ってきた姿が、
   本当に何とも言えん思いで思い出された。
   多喜二は人間だども、イエスさまは神の子だったのね。

   神さまは、自分のたった一人の子供でさえ、
   十字架にかけられた。
   神さまだって、どんなに辛かったべな。



そん時わだしは、なんかわからんが、神さまってかたが、
わかったような気がしたの。










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最終更新日  2015年02月22日 05時41分05秒
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