GAIA

【三九〇】世人書を著はす。多くは是れ空言なり。未だ身を修め家を斉ふる者聞かざるなり。亦未だ荒蕪を墾し衰邑を復する者有るを聞かざるなり。況んや廃国を興すに於てをや。徒に古語を剽掠し、以て空論を拡張するのみ。宜なり。其の実功無きなり。余は則ち然らず。荒蕪を墾し廃家を復して、而る後之を記す。名実全く備る。叔世豈此の如き著書有んや。二三子宜く余が言行を記すべし。余若し自ら記せば、則ち自矜るに似る。二三子之を記せば、則ち仁為り義為り。此を世教と為し、以て千載に伝ふるも、亦何の耻か之れ有ん。



「報徳記を読む第３集」に〇〇先生の講演録の一部を載録してよいかうかがったところ了承を得た。

（略）
〇〇先生との出会いは編者の父が肺炎で入院していた時、父が点滴等で体中赤紫色になっていたのが気の毒で、〇〇先生のところで使われていた化粧水を求めた時でした。〇〇先生から「誰の紹介ですか？何のために使われますか？」と照会がありお答えすると、化粧水とともに、本講演会のＣＤが同封されてきました。その後、仙台に先生に会いに行き、洗顔教室に何度も参加し、先生の心のあり方についてのお話を伺いました。仙台でお会いした折、帰りに「お互いを鏡として高めあいましょうね」と電話をくださいました。また「二宮尊徳の考えを世界に広める会」の名称も先生の「ぜひ世に広めてください」というメッセージに由来します。『報徳記を読む第二集』をお贈りしたところ「これは日本の宝ですね」と先生からメッセージをいただき喜びました。最初の出会いで先生からいただいたＣＤの講演録の内容を先生のご許可を得て読者とここにシェアできることは編者の喜びとするところです。