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カテゴリ:報徳記&二宮翁夜話
平成27年8月1日
高野山大学附属図書館 様 「二宮金次郎の対話と手紙 第一小田原(少年・青年)編」の寄贈について 「二宮尊徳の会」は、これまで以下の本を刊行し、全国の公共図書館・大学図書館に寄贈いたしました。 お蔭様で、「報徳記を読む」、「ボーイズ・ビー・アンビシャス」の各シリーズ、砂糖王鈴木藤三郎氏顕彰本など本会刊行物は、約400の公共図書館や大学図書館などで蔵書となり、多くの図書館において集積されるまでなっています。心から感謝します。 このたび、静岡県袋井市で開催しました講演会の講演記録「二宮金次郎の対話と手紙 第一小田原(少年・青年)編」2刷を刊行しましたので、寄贈します。 「二宮金次郎の対話と手紙」は、二宮金次郎の生涯と考えを「中学生からお年寄りまで読んでよくわかる」ようにしたいと、「報徳記」から対話を抜き出し、講演会で演じ、講話したものの記録です。講演で時間の関係で講演を省略した「二宮金次郎の手紙」に「講話」を作成して収録しました。また、富田高慶が著した「報徳記」原文の一部も総ルビで収録し、「報徳記」を声に出して読むという、私たちの会の方法が体験できるようにいたしました。 2刷りにあたっては、字句を修正するとともに、富田高慶自筆「報徳記」から「先生近似縁者万兵衛に託して其艱苦」を追録(58-62ページ)するとともに、「オードリー・ヘプバーンが愛した詩」(53ページ)のコラムを載録しました。 「二宮尊徳の会」では、『報徳記』に全ルビをふった『報徳記を読む』シリーズを刊行中で、現在「二宮先生語録」の訓読・総ルビに取り組んでおり、『報徳記を読む第3集』に収録しますが、本小冊子は『報徳記を読む』シリーズの導入編となるものです。 貴図書館において蔵書としていただき、広く学生の皆様の閲覧に供していただければと存じます。貴館のますますの発展を祈念します。 【二宮尊徳の会の刊行物】 「日本近代製糖業の父 台湾製糖株式会社初代社長鈴木藤三郎」(2010年:絶版) 「報徳産業革命の人 報徳社徒鈴木藤三郎」(2011年) 「二宮尊徳と日本近代産業の先駆者鈴木藤三郎」(2013年1月:絶版) 「砂糖王鈴木藤三郎―氷砂糖製造法の発明―」(2013年6月:絶版) 「ボーイズ・ビー・アンビシャス-クラーク精神&札幌農学校三人組と広井勇」(2013年3月:絶版) 「ボーイズ・ビー・アンビシャス 米欧留学篇」(2013年10月:絶版) 「ボーイズ・ビー・アンビシャス 新渡戸稲造の留学談・帰雁の葦」(2014年2月) 「報徳記を読む」(2014年3月:絶版) 「ボーイズ・ビー・アンビシャス第4集 札幌農学校教授技師広井勇と技師青山士」(2014年7月:絶版) 「ボーイズ・ビー・アンビシャス内村鑑三神と共なる闘い不敬事件とカーライルのクロムウェル伝」(2014年10月) 「報徳記を読む第2集」(2014年11月) 「二宮金次郎の対話と手紙 第一小田原(少年・青年)編」(2015年2月初刷、㋄2刷) 『二宮先生語録』巻五のルビふりに入る 8月中には終えて、9月には『報徳記を読む』第3集を刊行できるであろうか。 次の「ボーイズ・ビー・アンビシャス第6集 札幌農学校新渡戸稲造とクラーク精神教育の系譜」に向けての資料収集のため、北海道立図書館に複写資料の送付をお願いした。 ビジョンをもっての段取りと下準備が大切なのである。 「二宮金次郎の対話と手紙」より 二〇一二年ノーベル生理学・医学賞を受賞された山中伸弥教授がアメリカのグラッドストーン研究所にいた時、ロバート・メーリ所長に「伸弥君、君に成功の秘訣を教えてあげよう。それはVとWにある。Vはビジョン、Wはワーク・ハード、一生懸命働くことだ」と教えられます。山中教授は、世界中の難病に苦し む人たちを救うため、iPS細胞を作ることを、 ビジョンに掲げ、努力して成功したのです。二〇一四年ノーベル物理学賞受賞の天野浩教授も「未来へのビジョンがあったから、どんなことがあってもあきらめなかった。目標に向かっていろんなことに神経を集中することが大事」とその道のりを振り返っています。 学問の世界だけでなく経営の世界でも同じことがいえます。松下幸之助氏が中小企業の経営者を対象に「ダム経営」について話したことがあります。ダム経営とは、川にダムをつくり水を貯めるように、企業も余裕のある経営をしようということです。講演後、経営者の一人が質問しました。「どうすればダムがつくれるのでしょうか」幸之助は「そんな方法は私も知りませんのや。知りませんけども、ダムを作ろうと思わんとあきまへんなあ」と答え、会場から失笑が起こました。そんな中で一人衝撃を受けた人がいました。それは京セラを立ち上げたばかりの稲盛和夫氏でした。 「『そうでありたい、自分は経営をこうしよう』 と強い願望を持つことが大事だ」と悟ったと。 ビジョンは、ありありとそれが実現できたと目の前に描くことです。工学博士五日市剛氏の「魔法の言葉」の「感謝します」の使い方にそれが示されています。「まだ起こっていない未来のことでも、そうなりました、感謝しますとイメージしながら言い切っちゃうと、本当にそうなってしまうのよ。何の疑いも不安も心配もなく、力まずに自然とそう思いこめればね。」 ビジョンを掲げる上で、重要なことはその方向性、ベクトル、向きであろうと思います。山中教授は、難病で苦しむ患者を救済する治療方法を開発したいという願望から、iPS細胞を作ることを、ビジョンに掲げました。松下氏は、商売する者の使命は何かを考え、この世から貧をなくす、物の面から人びとを救う。水道の水のように、いい物を安くたくさん作るという水道哲学を掲げました。稲盛氏は「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類社会の進歩発展に貢献する」を京セラの経営理念とし、第二電電創業の際「動機善なりや、私心なかりしか」と毎晩問い詰めたのです。 ビジョンは理念を実現するためイメージするのですが、ある意味、達成するためではなく努力するために掲げるのかもしれません。 『赤毛のアン』の「クイーン学院の冬」で試験の結果に気を揉む友達に、アンがやるだけのことはやったと言います。「一生懸命やって勝つ事の次にいい事は、一生懸命やって負ける事だ」(Next to trying and winning, the best thing is trying and failing.)と。 一生懸命努力することが、より良い生き方であって、そのためにビジョンを掲げるのです。ですからビジョンが達成されたならば、目標を喪失するのではなく、また新たなビジョンを掲げて努力することができるのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年08月01日 06時47分12秒
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