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2015年08月28日
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カテゴリ:イマジン
フランス映画「天皇と軍隊」を見てきた。

映画というか、記録をつなぎあわせたドキュメンタリーでそれほど新味はないのだが、

日本が第二次大戦に突入し、敗戦に至り、復興に至る過程が記録映像によって俯瞰的にみることができるという点に

その意義があるのであろう。

映画の中で樋口陽一氏が、日本国憲法の最大の特徴は

第1条の象徴天皇制、第9条の戦争放棄、第20条の政教分離だとされる。


『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』加藤陽子東京大学教授は

ルソーの言葉を引用して

「戦争は国家と国家の関係において、主権や社会契約に対する攻撃、つまり、敵対する国家の、憲法に対する攻撃、という形をとる」

「第二次世界大戦の、無条件降伏を要求する型の戦争を、なぜか十八世紀のルソーが見抜いている。本当に不思議なことです」

「戦争の目的ということから考えますと、日本国憲法というものは、別に、アメリカが理想主義に燃えていたからつくってしまったというレベルのものではない。結局、どの国が勝利者としてやってきても、第二次世界大戦の後には、勝利した国が、敗れた国の憲法を書きかえるという事態が起こっただろうと思われる」


加藤教授はこのルソーの考え方を踏まえて

「太平洋戦争の「敗北」によって、日本社会の基本的な秩序原理であった国体が変革された」と同書で主張されている。

戦争に勝利した国アメリカが敗れた国の憲法、成文憲法ではなく、天皇制を中心とする国体という基本原理を書き換えた。そしてそれが、日本国憲法が押しつけ憲法であり、自主憲法が必要だという論となっている。

しかし、単なる押し付けでは戦後70年という年月、国民に支持され続けることはできない。


第9条の戦争放棄も 内村鑑三が 不戦論 で主張していることなのである。

軍部批判や国際協調主義、教養主義は 新渡戸稲造 が主張し実践してきたことなのである。

小日本主義(侵略を是とする大日本主義に反対した)もまた、札幌農学校精神の申し子ともいえよう。

日本国憲法は、外から押し付けられたものではなく、明治政府が創出した国体や軍国主義が

戦争と敗戦という大風でとりはらわれて、内村や新渡戸らの札幌農学校精神が現実化したものともいえる。


戦後日本は内村鑑三と新渡戸稲造の「特別の2人」の「隅の首石」の上に築きあげられている。


「ボーイズ・ビー・アンビシャス」シリーズとは、

ある意味、それを資料によって証明するものにほかならない。





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最終更新日  2015年08月29日 01時00分32秒
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