GAIA

【四五三】一家経理の道、歳入を以て歳出を制す。制するに三百六十度を以てす。是を一日の経費とす。日其の度を守れば、則ち何の不足か之有ん。若し其の度を用て、足らざれば則ち宜く裁減以て其の度に充つべし。之を算術に譬ふ。作九一以除くに足らず、則ち一を帰す。尚且足らず。則ち又一に帰す。其の足るに至て後止む。経理の術亦然り。米而足らざれば則ち麦に換へ、麦而猶足らざれば則ち稗に換へ、稗而尚且足らざれば則ち菜蔬に交へ、此の如くなれば則ち何の不足か之れ有ん。

　　 一いつ家か経けい理りの道みち、歳さい入にふを以もつて歳さい出しゆつを制せいす。制せいするに三百びやく六十度どを以もつてす。是これを一日にちの経けい費ひとす。日ひ其その度どを守まもれば、則すなはち何なんの不ふ足そくか之これ有あらん。

　　足たらざれば則すなはち宜よろしく裁さい減げん（予算を削減する）以もつて其その度どに充みつべし。