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2016年12月04日
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カテゴリ:遠州の報徳運動
午前中、自治会の打ち合わせがあったが、途中で退席し

〇〇先生の講義の終了時間に合わせて「ボーイズ・ビー・アンビシャス第1集2刷」と「遠州報徳の師父と鈴木藤三郎」を携えて出向いた。

来年3月に定年退職され、来週が最終講義になるという。

その前にお礼かたがた出来上がった本を差し上げにいこうと考えた。

終了の予定時間を30分ほど経過して先生が部屋に戻られて来た。


「ボーイズ・ビー・アンビシャス第1集2刷」の後書きには先生への感謝の辞を載せた。

「私の名前もこれによって世に残るかもねえ」と少しおどけたふうに言われた。

人の出会いは不思議で先生がI先生に「ボーイズ・ビー・アンビシャス第4集」を渡されたことから、

I先生の講義のテキストとしてBBA第4集を使ってくださり、その収益でBBA第1集2刷が出来上がったのである。

I先生は北海道から沖縄まで「広井勇と青山士ー紳士の工学の系譜」を広めてくださっている。

編集者冥利に尽きる。

I先生のお蔭で「荒地の力を以て荒地を拓く」という報徳の仕法の考えを適用し「刊行物の力を以て刊行物を発刊する」ことができたことを喜び、感動した。これは大変な体験なのである。


「先生、袋井講演会のこのテキストについてもとても感動することが起きました。

森の元気屋さんが『遠州の分だけでも協力してあげようよ』と町の有志に呼びかけていただいて、実に印刷の4分の3に相当する金額を推譲してくださったのです。

「本が届きました。内容がぎっしりのできばえ、ありがとうございます。
さっそく支援をしてくれるみなさんにお渡ししています。
一昨日、江東区のお客様が来られましたので、できたばかりの本を渡しました。区長にも是非送っておいてほしいというので町長名で送りました。交流が深まるといいですね。」

とこの本もまた広めてくださっています。

お蔭で全国の大学図書館・公共図書館への寄贈を今までより多くできます。

遠州報徳とか鈴木藤三郎はマイナーなので、メジャーの内村鑑三、新渡戸稲造を収録したボーイズ・ビー・アンビシャス第1集と一緒に寄贈します。

3分の2くらいの図書館、300図書館くらいで蔵書としていただければ、将来、遠州報徳や鈴木藤三郎に注目が集まったときに、次の世代の人々の目にとまることになるでしょう。」



旅にでないワインが旅に出た話

「以前、大分県の直入町役場で働いていた首藤さん、県議会議員をされているんだけど、その人の講演録をインターネットで見つけたらとてもよかった。

 直入町ではドイツのバードクロイツインゲンと友好都市となっていて毎年未来を担う中学生を派遣していたんだ。ドイツからも市長さんはじめ毎年多くの方が見える。
 町民が百人ドイツに行ったのを記念して、国際シンポジウムを開催した。ドイツの物産展を開催したらね、これが好評で、特にドイツワインが飛ぶように売れたんだ。するとね、『首藤さん、あのワインをうちの町でずっと飲むことはできないだろうか』と商工会のメンバーが言うんだ。ところがこのワインは、「旅に出ないワイン」と言われて、そこに旅をしないと飲めない。そのくらい貴重な、少量だけど非常にうまいワインだ。商工会長自らドイツに行ったが分けてもらえない。そこで町長と首藤さんと通訳でドイツに渡った。それで苦しんだんだけどうまくいかない。最後の日、向こうの商工会が招待してくれたので『未来の子供達にあなた達が作ったヨーロッパでも有名なこのワインを飲ませてあげたい』と頼んだ。

 すると通訳のマチ子さんが黙りこんで横を向いて泣き出した。
『どうしたの、マチ子さん?』と首藤さんが聞いた。
『首藤さん、私は長い間、日本の方々をドイツにお招きして通訳の仕事をさせていただいた。ただ、これほど、今夜ほど私は自分が通訳をしていてよかった。こんなに感動した夜はありません』というふうにマチ子さんが言う。
首藤さん、ドイツの皆さんは遠く海を渡って何回も来たあの日本の友人たちに自分たちの秘蔵のワインを分けてあげようじゃないか。そのために直入とクロツィンゲンの頭文字を取ったナークロという会社を新たにつくって、ワインを上陸させて、直入町の皆さんの期待に答えてあげようじゃないかと話しているですよ』
 マチ子さんはそういう会話を聞いて思わず瞼が熱くなったんだね。

 首藤さんはね、宿に帰って、シャワーを浴びながら男泣きに泣いたんだって。
 平成元年からドイツとの交流が始まってまだ四年にしかならない。こんな農村であんなことをやってあいつらはドイツかぶれだという陰口もある。それなのに、こうしてまだ数回しか会ったことのないドイツの友人が私たちの夢を実現してあげようという、そう思うと泣けて泣けて仕方がなかったというんだ。

 そして喜んで帰りの飛行機に乗ったらね、
帰りの機内誌の中に、マザー・テレサの特集があった。
マザー・テレサが生涯愛した言葉、
「暗いと不平を言うよりも、自ら進んで明かりを灯しなさい」
という有名な言葉があるが、実は、マザーが愛したのは、そのすぐ後に続く言葉なんだって。
「誰かがやるだろうということは、誰もやらないということを知りなさい」
マザーが愛したその言葉が強烈に首藤さんに降り注いできたんだって。
つまり、前年に商工会のみんながドイツに渡っている。
ワインの交渉もやろうと思えばできていたかもしれない。
ただ、誰かがやるかもしれない。
地域づくりのほかのことに対してもそうだ。
これはいい話だが、誰かがやるだろう。
そうではなくて、気がついたあなたがやらなければ、誰もやりませんよ。
そういうマザーテレサの言葉に、『ああ、そうか。3人でこのことに挑戦をする』ということの意義がマザーテレサから示唆されたような気がした。





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最終更新日  2016年12月04日 17時22分22秒
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