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明治大学実験劇場

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内容

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「サロメ」作:オスカー・ワイルド


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あらすじ

紀元30年頃のエルサレム、領主ヘロデの宮殿。領主の寵愛を一身に受ける王女サロメは、古井戸に幽閉されている予言者ヨカナーンに興味を持ち誘惑するが、ヨカナーンは相手にせず、呪いの言葉をかけて、再び閉じこもる。饗宴の中、ヘロデ王に踊りを舞うよう命じられたサロメは、その褒美に予言者ヨカナーンの首を所望する。そして、、、




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この物語は、預言者ヨカナーンが殺される聖書の一節が元になって作られました。
聖書の中では、王の義理の娘である王女サロメは大して重要ではなく、ヨカナーンの首を求めるのも、政治的意味上で母親が望んで娘を利用しただけの話でした。
しかし、預言者ヨカナーンの死というキリスト教上では大きな事柄から、直接死に関わったサロメが悪役となって強い個性を持ち出し、それが少しづつ変化してゆき、ファム=ファタルとして妖艶な女性像を創り上げました。
芸術家がこぞってサロメを題材に作品を作り上げ、オスカー・ワイルドもその一人であったのです。





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預言者ヨカナーンの死の場面が描かれている聖書の一説

マタイによる福音書14.3-12
ヘロデは、自分の兄弟フィリポの妻ヘロディアのことでヨハネを捕らえて縛り、牢に入れていた。ヨハネが、「あの女と結婚することは律法では許されていない」とヘロデに言ったからである。ヘロデはヨハネを殺そうと思っていたが、民衆を恐れた。人々がヨハネを預言者と思っていたからである。ところが、ヘロデの誕生日にヘロディアの娘が、皆の前で踊りをおどり、ヘロデを喜ばせた。それで彼は娘に、「願うものは何でもやろう」と誓って約束した。すると、娘は母親に唆されて、「洗礼者ヨハネの首を盆に載せて、この場でください」と言った。王は心を痛めたが、誓ったことではあるし、また客の手前、それを与えるように命じ、人に遣わして、牢の中でヨハネの首をはねさせた。その首は盆に載せて運ばれ、少女に渡り、少女はそれを母親に持って行った。それから、ヨハネの弟子たちが来て、遺体を引き取って葬り、イエスのところに行って報告した。

マルコによる福音書 6.14-29 にも、ほぼ同じ内容のものが記載されています。





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余談ですが、サロメが踊りを披露した宴は、一般にヘロデ王誕生の祝宴といわれ、8月29日であるその日は学術的に「満月」であったそうです。




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